2020年6月25日木曜日

2914:コンサル会社のコンプライアンス室の変貌

日本最大手のコンサル会社でコンプライアンス室ができたのはいつ頃だったでしょうかねえ?

2000年を過ぎたあたりか。世の中の傾向に沿った設立だったと思う。あんまりかかわりがなかったけど。

関りが出たのは、会社を辞めた後だったか。当時、会社の幹部しか知らないと思われる情報を辞めた社外の人間(僕)が知っていて、それを会社の後輩に伝えたことからだった。なんであいつが知っているのか?という疑心があったのか、ある管理部門の人間があいつは会社のサーバーに不法にアクセスしていると僕の知り合いに言ったことを聞いたのだった。世界最高の機密があるようには思われない単なるローテックのコンサル会社にハッキングする価値はないのだが。。。実際は女性事務員がごみとして捨てるものを見ただけ。機密情報は筒抜けが当たり前だねえ。日本の会社って。程度が低い。

それで、その管理部門の人に抗議のメールを出した。それに対して謝罪という意味か、コンプライアンス室の方が会いたいと言ってきた。まあいいかという気持ちで、茶店かなんかで会ったかな。人格のある後輩で、今後は気を付けるようにと伝えた。

コンプライアンス室は、会社の不正とかを扱うんじゃないの?と聞いたら、彼は無言でした。

その会社のコンプライアンス室長を3人ほど知っているが、どれも反コンプライアンス的な行動があったことをなぜか知っている。

Aさん:海外農業部門が国内部門にいじめられ、それで彼もベトナム営業所長。不遇だね。彼の指導で現地法人を立ち上げたが、ある有償事業からお金を流用。そういう事例はよくあった。スリランカの要人をケニアの有償の案件の事務員として雇用して恩を売ったり。

Kさん:部長時代、急に外に呼び出し、パワハラ行為。46歳になる社員に新入社員になったつもりでイランの現場に行けと。彼は比国での案件で団長の不正行為を咎めず、予備費だと説明した。JICAさんはそうは考えないよね。事前に15%の見積もりを現地業者に取らせる行為は不正以外の何物でもないですね。B会計とか言っていたね。

Hさん:イランの現場所長。パワハラそのもの。所員を泣かせていたね。僕はクリスチャンなので怯むことはなかったけど。だから憎いんだね。

お三人とも会社的には出世した。コンプライアンス室長も兼務。

今はどうされているかねえ。コンサル業界からは全く情勢は聞こえてこない。。。

最近は、コンプライアンス室も機能しているようで、同期の事務屋はパワハラで子会社に飛ばされたし、後輩の幹部はパワハラで横浜工場に飛ばされた。首にはならないらしい。

僕の方は気づいたら意図的に数年間マイナス査定を受けて、労働基準法にも抵触するが当時の勢いで戦力外として首になった。怒ったり、訴訟を起こす気もなかったね。あきれて。

残る地獄より去る地獄の方が選択肢あるよ、と今は亡きおやじのコメント。

おかげさまでこの18年間無事に生きてます。幸いなり。神に感謝。

2020年6月19日金曜日

2913:ハイテクに対応できるか?

海外開発コンサル会社はハイテクに対応できるのか。

できないと前回書いた。ほぼローテク。

今から35年くらい前か、ある会社幹部が「AI室」を設立させ、また「水素エネルギーの開発」にも着手した。

今から35年前だから先を見通した発想ですね。建設コンサルなのに。

しかし、そのAI室も数年で閉店し、水素エネルギーの研究も全く進まなかった。一方、CADやデータベースに関しても自社開発を試みたが、数年で萎んだ。当然だよね、ユーザーですから。AUTOCADなど市販の製品にはかなわない。

海外コンでも、1981年当時日本ではほとんど利用されなかったアップルパソコンを導入し、その後マックでのLANも社内で設置。しかし、WINDOWS95の登場ですべてがチャラ。同業他社との差別化もできなかった。

コンサルって、ユーザーなんで汎用性のあるソフト開発とかハイテク技術の開発には資金がないんですね。人材も。手っ取り早く、買収でベンチャー企業を傘下に入れる発想もない。

今や世界的にはハイテクでコンサルやっている会社は多数。民間プロジェクトとか利益率が高いですからね。JICAじゃ儲からない。

僕も1年8か月超純水と排水再利用の設備設置と運用に携わったけれど、本当にいい経験でした。世界最先端の技術を垣間見た。

朝方、世銀が支援する災害リスク管理のハイテク技術のインドでの適用、という案件が舞い込んだが、今年7月までにインドで導入可能なものということで、取り組みの意欲が頓挫してしまった。ハイテクのないコンサル企業の悲しさですね。。。

2020年6月18日木曜日

2912:開発コンサルのグローバル展開?

40年ほど前に日本工営に入社したが、その時にもらった社内報が傑作で、特集は「いかにコンサルタントがインターナショナルになれるか?」だった。確か人事部の徳舛さんが議論に参加してたかな。彼今どうしてますかね?まあいいか。

それから40年。ODA総額が延び、海外コンサル事業も大きく伸びて、その後バブル崩壊で落ち込み、ODAの額が半分以上減って、受注額も大幅に減じた。

海外開発建設コンサルタント会社の繁栄と没落。

人材も減ったねえ。海外志向の学生もまずJICAとか商社に行きたいらしい。報酬がいいからね。コンサルには来ない。来ても何年かで転職し、JICA、世銀、アジ銀などを目指す。

国際機関の案件や民間事業、ハイテックなどの分野にはほとんど進出できない。人材、技術、ビジネス感覚などが劣る。

相も変わらずJICAのお仕事ばかり。これでは受注額を伸ばせないし、国際化は無理。

そして、今国内外をまとめてグローバル展開??冗談でしょう。

海外コンの人材を忙しい国内コンに行かせるのはいいが、逆は無理難題。仕事の中身が大違い。

以前、イギリスの中堅コンサル買収を狙ったが、オランダの最大手コンサルに横取りされた。買収できたのは、ちんけな建築コンサル会社。

一方、ハイテクは?超純水および排水再利用、水素エネルギー、AI、水処理などハイテク技術はなく、多くはローテク。途上国のコンサルでも対応できちゃうね。

後は、JICAの予算に対応して成長するのみ。

これがグローバル展開という意味か。

2020年6月17日水曜日

2911:レジリエンスという言葉

最近、いろんな分野でこのレジリエンス(resilience)が使われるね。

心理学しかり、なんでも。

僕がこの言葉を知ったのはもう40年も昔。水資源分野で最高峰の「Water Resources Research」という学会誌。

あの頃は、オペレーションリサーチやシステム分析による貯水池運用最適化がメインなテーマで、各国の有名な学者が取り組んでいました。1980年代初頭。

もうそういう分野は廃れて、2000年代に入るといわゆるIWRMが主流化。それももう廃れて今の主要なテーマは何でしょうね?読んでないから知らない。

さて、主題に戻ろう。

このレジリエンスは、貯水池運用の最適化で用いられる指標であった。今もそうだけど。

最先端の論文は、アメリカコーネル大学のコーエン教授とその弟子の橋本強司(RECSの社長だね)さん。橋本さんは水資源のシステム分析適用の研究で博士号を取った。コーエンの弟子だったけど、苦労したね。といって、どこかの大学にでも行ければ良かったけど、そういうチャンスはなく、オーストリアのIASAだったか、その研究所の研究員。彼の論文は上記のWRRに採用された。すごいね。なかなか載せてもらえない。アメリカ土木学会では結構楽に博士論文は載せてもらえるけど一回限りで消える。橋本さんはその後1回載せてもらったからある意味快挙だね。

僕の先生であったクレメシュ博士は1960年代から大体毎年載っていたから天才だね。コーネル大のコーエンもそう。

レジリエンスは橋本さんの論文で初めて見た。今は普通ですが、あの頃は新鮮な言葉。

彼もその後は真逆の地域開発専門家ですね。水資源には全く興味はなさそう。博士号を取ることとその後の専門は別物なんですね。才能あるね。

僕の人生はまさに「レジリエンス力」だけでここまで来た感じです。残念。

2020年6月16日火曜日

2910:河川からの取水検討

今度行く南米の案件は、大河からの直接取水です。

いろいろ取水方法はありますが、取水塔がよかろうと。。。

大河川だから堆砂・洗堀といった河床変動の影響を考えます。取水塔だと局所洗堀ね。

堆砂も検討すべきですが、通常取水地点は蛇行部の凸部のみお筋に選定します。安定したみお筋ね。

深浅測量結果が現地から送られ、概略検討。みお筋の洗堀状況も若干位置によって違うね。

現状では、フローティングインテイクが設置されている。これも暫定的と見られがちだが、そうでもない。エジプトのナイルにもJICA支援で灌漑用水用にある。劣化はするがしっかりとした恒久的構造物。日本にはさすがにないのであまり知られていない。

水位データは100年分あり、解析甲斐がある。せいぜい10年でしょう、海外は。確率計算によって高水位、低水位を決定する。

取水施設というのは、水道、灌漑、水力といろいろ目的があるが、取水堰の経験は多いが、意外と取水塔というのは初めて。まあ日本及び世界の事例研究は終わっているので不安はないが、無償なんでね、しっかり検討しよう。

防災及び気候変動の主流化という傾向も留意。あと何か月で行けるんでしょうかね。

2020年6月15日月曜日

2909:分社化のメリット、デメリット

前号で工営の国内外部門の統合化を書いたが、基本コンサル会社は海外部門の分社化を図ってきたのが主流だ。

まずは、PCI。パシコンの海外部門。もう40年以上前からそうだったし、PCIという会社名が学生でも知っていた。入社に関してはPCIとPCKKは一体だったかな。受かりましたよ、行かなかったけど。

その他では、

応用地質インターナショナル:95年くらい創立かな。今でも25,6名程度の規模。

建技インターナショナル:2004,5年か。海外部門が100名程度で分社化。

古いところだと、80年代に中央開発インターナショナルが創立。以前書いた通り、創業時に贈収賄事件で没落。もうかなり前に親会社に吸収された。

他にあるかな?

あんまり聞かないね。工営はソフト部門のコーエイ総研が95,6年ごろ子会社として出発。今はシステム科学を吸収して160名程度に発展。成功例だね。面白い話があって、この工営総研の発想は、RECS社長の橋本さんが次長のころ提案したが社内的な反発がありとん挫、彼は独立して会社を立ち上げた。しかし、工営幹部がそのアイデアだけを採用し、かみそりSさんが社長で創立。面白いねえ。会社って。

工営は決して海外部門の分社化はしないでしょうね。そういう力が今の海外部門の方々にはない。石橋をたたいて橋を壊すような気質ですから。

世界的には分社化なんてしない、どれだけ多くの会社を買収し、スケールメリットを上げる傾向が主流。これも以前述べた通り。

工営の発想と他社の分社化、どちらに軍配が上がるでしょうね。楽しみである。

2908:日本工営、事業本部制廃止

今日見たニュース。といっても大したニュースではないが、僕にとっては意外なこと。

何しろ、23年在籍した開発コンサルタントの日本工営がこれまで長く続いた事業本部制を廃止し、総合的なセクターごとの組織に再編成。

国内と海外に普通に分かれていた事業本部を廃止したのだ。

なぜ?

詳しい内部情報はまだ入っていないが、下記に推測。

1.海外コンサル事業本部と国内コンサル事業本部の組織力が違いすぎてきた。受注高や要員数で言っても、1対2だ。

2.それで、会社における発言力としては国内が強まってきた。

3.社長はこれまで海外部門出身者が会社の特質から独占してきたが、不公平感が出てきた。

4.海外コンサル事業本部の要員は海外だけであるが、人材確保や教育に支障が出てきた。国内海外をセクター横断的にすることで改善したいのか?

5.要するにこれまでエリートとして君臨してきた海外部門の力が弱まり、今まで下に見られてきた国内がいよいよ大きく反撃に出てきたか。社長も国内出身者でということね。

これからちょっと工営の海外に目を向けてみよう。

2907:コンサルに学位や資格は要るのか??

国内コンサルをやっている方とお話をすると、大体技術士か博士号取得の話題が出る。彼らからしてみると、それらの学位や技術士は仕事をするうえで必須だという。

確かに、学会での報告会や主任技術者をやるうえで必須なのだ。だから新入社員のころから会社単位で取得に必死。

一方、海外コンサルでも会社によってはそういう必要性を語る方もいる。しかしねえ、JICAなどのクライアント側の評価方法から見て、学位や資格は大した意味がない。一応、100点満点中で16点くらいか。どのように配点されるかは公表されていないが、学位(学士、修士、博士)のレベルで半分以下か、あとの半分で関係する技術士の有無で数点か。その程度の影響しかない。

一方、技術的方法論や類似関連プロジェクトの経験は、それぞれ20点、45点くらいで、合計すると60点を優に超える。

だから、学位や資格でJICA案件を受注することは実質不可能。持っていてもいいけどね。

1点とかそれ以下で1位指名が決まる場合、やはり総合的な判断が行われる。通常、プロポ審査委員は6名程度?現地事務所からも委員がいるね。委員長もいて、最終的な議論があり、最終的に委員長判断が行われるだろう。推測ね。

過去いろんな案件で僅差で勝ったり負けたりしたが、学位や資格で負けたことは多分一度もないと思う。

だから、海外コンサルタントで、学位や技術士にこだわるのはちょっと笑ってしまう。そういう人結構いるんですね。優秀な人は名刺に一切書かないのが普通ですね。

2906:ミャンマーの名前性別判読の難しさ

今日は6月15日。朝の電車で高校生がどっと増えた。ゼロから100%だからびっくり。まあ通勤も与野駅までなのでさいたま市内。本社の神谷町に行く必要がないので楽ですね。

さて、水資源関連の案件でミャンマーの学者や専門家とメール交換しているが、性別が名前だけでは判別できない。いずれも博士号取得者。

大体3つの単語から成り立っているが、いずれもヒントなし。

たまたま同じオフィスにいるミャンマーの女性に教えてもらった。

メール交換した2名とも女性とのこと。なかなか女性が水資源分野で頑張っているね。

前回は工営が取ったので、僕の応札の出番はなかった。今回はコロナのため開始が未定で調整中。それまでに、ミャンマー側の人脈を固めておこう。

いままでこの方法で受注できた案件が多々ある。意外と評価されることなんですね。

学位、資格はほとんど受注には影響しないことを知らない人が多いんですね。僕なんかなんにもありません。ただし知見・経験は膨大。これだけです。

2020年6月12日金曜日

2905:コンサルの将来を書かなかった

工営のことを書いて、主題を忘れた。認知症か?

日本の現状は大体欧米のコンサルや途上国のコンサルの発展状況を見ると大体わかる。

まず、欧米だが、この数十年でコンサルの合併買収が進み老舗のコンサルはほとんどグローバルコンサルタント企業の傘下に入った。

また、途上国の単なる小規模ローカルコンサル会社がグローバルな活動を開始し発展している。それらの国も発展し、もはやODA対象国でもない。

日本国内のコンサル活動のパイももう限界だろう。大きく成長するコンサルも見当たらず、大中小コンサルの市場も安定した。海外もODAのJICA案件だけで、世銀、アジ銀など国際機関の案件では受注できてもほぼ赤字状態。

日本のコンサルはどうするつもりなのか?現状維持?

欧米に倣って合併買収し大きく統合するのか?あるいはアイシーネットのように学研グループといった他業種の傘下に入るか。国際航業はすでにシンガポール系(?)の資本に入っているね。

あるいは、工営などが進めている欧米コンサルの買収。これも相乗効果がでないとあんまり経営的には意味がない。グローバル化して、外国人を大量に雇い世界をいくつかの地域に分けてマネージする。

いろいろ発展する可能性はあるが、なんといっても問題は要員確保。

どうもこの数十年でコンサルの人材の劣化が激しい。特にマネージメントクラス。英語力もひどいし、スピーチや議論などできやしない。おそ松くん。

コンサルの将来はJICAによるODAの推移次第なんでしょうね。しかし、減ることはあっても、増えることはない。

どうしますかねえ?

2904:日本の開発コンサルタント会社の将来

先日お知らせしたENRのコンサルタント会社のランキングだが、大学のランキングに似ていて面白い。

大学も国際化の限界がきて、もう世界10位以内に入らないでしょう。

それと同じで、専業3社と同じく、工営やパシコンが頑張っても10以内には入らないことが予想できます。ピークはもう40年も昔のことですね。

そんな折、日本工営の新人事が発表されました。幹部は変わりなく。社長も変らないようですね。

部長クラスは知り合いもいて面白い。50代だと思うけど、30年ほど前に入社した後輩が何人かなっている。部長というほど優秀かなと首をひねりたいが、サラリーマンコンサルなんでしょうがないね。優秀すぎるとはじかれる。

僕の同期クラスが、社長、副社長、専務とか常務は後輩クラス。時代は変わりましたねえ。

老兵は死なず、ただ去り行くのみ。

でも、まだ去りませんけど。。。

工営の健闘を祈ってます。チャオ

2020年6月11日木曜日

2903:武芸者ではなく芸者です

「まるで、腕に覚えがあり自分の考えを受け入れてくれる藩を探して諸国を旅していたという、昔の武芸者みたいですね。」

工営の先輩とメール交換していて、彼が表現した小生の生き方。

工営の先輩上司諸氏は皆さん優秀で、僕なんかがたどり着けない優秀な方々多いんですね。仮にそういう方々が工営を辞められて、個人戦をしたら十中八九負けますね。

でも、そういう機会は今のところゼロでした。工営を卒業して18年全くなし。

工営の諸先輩らは、工営を辞めても他社には絶対に行かないんです。なんでかな?

プライド?

工営という看板を失うと、結構自信喪失される方が多いですね。案件応札して1位指名がなかったり、受注して発注者の評価が悪かったりすると、もう2度と応札しませんね。

一方、小生は工営卒業後、7社で客人で、変なプライドもないので、次々と修行の旅へ。。。

だから先輩は僕のことを武芸者と持ち上げてくれるんですかね。

いやあ、芸者ですよ。お客に呼ばれればどんなお座敷にでもでます。所属先の「お母さん」はだれでもいいんです。

武蔵が生きた当時、剣術家のことを芸者と呼んだそうだ。終わり。


2902:ハローワークのお話

ハローワーク、すなわち職安。あんまりいいイメージをもっていなかった。だって、失業したら行くところというイメージ。

庶民的なんでやはり失業という言葉はあんまり受け入れがたい状況だ。父親が地方公務員だったしね。お堅い。

大学受験浪人、留年という状況は経験ありだが、モラトリアムという意識であんまり深刻に受け止めなった。就職浪人はなしだ。

会社だって自分がまさか退職するなんて思わないし、まして失業という状況は何とか避ける努力をしてきた。転職も7回経験したが6回までは失業状態なし。最後はもう65歳だったし、じっくり再就職を検討という感じだったし、ある人からの助言で失業手当を申請する価値はあるよと。雇用保険を40年もかけているのだからと。

実際失業手当を2か月いただいたが、再雇用できなければ最大6か月有効。再就職すると再就職金と6か月後に定着金がでる。至れり尽くせりだ。

若い特にもらってしまうと、2度3度目は低額になるようだ。

今年66歳なんで、また再就職することは考えていないが、結構外資系の会社からお誘いが多い。まあ心身ともに健康なら働くね。年金だけじゃねえ。

さて、次は給付金の申請だ。家族全員分ね。

2020年6月10日水曜日

2901:中小企業海外事業支援の怪

もう10年以上になるか、いわゆる日本の中小企業の海外進出支援事業である。

詳しいことは知らないが、もう多くの企業が補助金を得て海外進出の市場調査、実証試験、事業活動支援を行っている。

昔は、ECFAがコンサルに補助金出して案件形成させたり、JETROやJBICがコンサルや企業にFSとかやらせていた。

調査後に、融資を受けて事業化した案件がどの程度あったかの検証はない。僕自身がかかわった有償ではJETROでFSやった発電所増設事業がJICAにてDD、JBICでSVに進んだ。それ以外にあったのでしょうか?

さて話を戻そう。中小企業に対する補助金も最大1億程度か。調査後事業化し成功を収めたケースを1つも知らない。現地生産販売を試みたが失敗し、3年後に別の国で同じことをやるケースは知っている。

また、フィリピンでは、同じ会社の2件目の補助金では、不正な会計処理を行ったため出入り禁止となった会社もある。日本原料ね。

さてさて、いつまで続く事業なのか?成功事例のない事業。

モノを売る会社で海外で成功している会社としては、大体40年の歴史がある。

植物活力剤のEMやHB101がいい例だ。販売網、宣伝、事例の蓄積、ユーザーからのフィードバックなど成功事例が豊富だ。

それと創立者の不断の努力。そういう会社は政府からの補助金などを当てにしないのだ。


2900:海外コンサル事業支援業務の経験履歴

2002年からこれまで約18年弱日本の建設コンサル会社などの支援業務を行ってきた経験がある。

1.電力会社の子会社コンサル(4年)
2.水関連独法の国際部署(2年)
3.中小コンサル会社(3年)
4.中小コンサル会社(実施中)

途中、6年間はSOHOでの専門家活動、2年間の外資系コンサル2社の勤務がある。

さてレビューしてみよう。

1.電力会社親会社の方に推薦され、海外事業の強化に従事。案件を主導的にとることが求められ、また新規事業の開拓にも従事。電力案件以外では、流域管理案件2件、海水淡水化事業FS1件、その他単独型案件多数。いい感じで進んだが、社員が継続することなく衰退。結局は電力のみに戻ったようだ。残念。海外事業本部長が親会社の火力発電所所長で間抜け(高卒)じゃね、社員も不幸。

2.独法のお役所的法人で、理事長さんが国際部をコンサル化することを進め、小生が支援要員として入社。JICAなどの案件を3件ほど受注。しかし、定年前の方が邪魔をして小生を排除。まあ彼自身が定年後も居残っていたかったのでしょう。今はすでに10数年たち依然コンサルタント活動はなし。発注者じゃねえ、実力なし。

3.30年ほど前には100名以上の海外要員を有していた有名な会社。インターナショナル会社を設立したその年に贈収賄事件を起こし、急激に衰退。小生が支援に入った時には要員は数名。やる気がほとんど失せていた。団として案件を取る状況ではなかった。今も存在するがないと同じ。創業者の遺言で海外事業をなくさないというという呪縛があり、3代目世襲社長は閉鎖できないでいる。ある意味かわいそうな貴族的社長。

4.今の会社。なんとも言えないねえ。退職したら書きましょう。お楽しみに。

合計8年間の別の活動もいい経験でした。今でもちょくちょく外資系のお話が舞い込みます。今の会社での存在理由がなくなればすぐにでも転職したですね。

2899:流域管理計画の問題点

僕は2002年の9月から流域管理計画に関わり始めた。

日本一と言っている某コンサル会社を退社し、日本一の電力会社の子会社コンサルに入社した時の最初の案件だった。

JICAではなく、JETROの提案型案件。今はもうJETROの案件はないね。JBICも提案型を公募していたが、それもない。あるのは、如何わしい中小企業向けの提案型がJICAであるだけ。

さて、流域管理案件だが対象地域はマレーシアのキャメロンハイランド。土壌浸食による土砂の河川への流出堆砂で水力施設は大被害。その対策のFSである。

当時から土壌浸食モデルは当然あって、我々も参考にした。これがないと対策工の優先順位が付けられない。

次の流域管理案件はJICAで対象はインドネシアのウオノギリダム。ダム堤体位置が悪く、流入土砂が最も多い支流からの土砂流入堆砂が深刻に。同じように、3番目の案件もインドネシア。南スラベシのバカルダム。ニュージェックが調査、設計、工事監理を行った自信作。JBICの案件で土砂対策のFSを実施。本命のニュージェックは指名第2位。受注できなくてびっくりしただろうね。

次は南米パラグアイ。イグアス湖の流域管理だ。案件形成、調査、計画まで実施した。一人でね。

だから、これまでマレーシア、インドネシア、パラグアイで合計6件したことになる。

先日は、ミャンマーの流域管理案件受注を模索したが、すでにフェーズ1を工営が実施して、乗っ取りはできなかった。でも、案件自体が流域管理計画ではなく、上流域の林業治山対策のみ。変だね。下流の問題を無視している。こういう中途半端な計画は意味がない。土壌浸食モデルすら言及されない。林野庁さんがでてくるといつもこうしたことになる。もういい加減やめてほしいがお役所だからねえ。。。

これからどんな流域管理計画がでてくるか興味津々だがねえ。。。

2898:3000号までがんばるぞ

このブログの履歴を見ると、海外にいた時と日本にいる場合の投稿回数が違いすぎますね。2008年11月以来11.5年。年間約250回。現場だと1日1回は書いていましたね。

ここ2年ほどはFACEBOOKに投稿しているため頻度も低下していました。

10年以上続いたブログなんで、70歳まであと4年半、何とかコンサルとして現役を続ける限り書きませう。

統合的水資源管理について書き始めたんですが、IWRMもしぼんで書く対象でなくなり、徐々に流域管理へ。。。

JICAさんがクラスターを導入しようとしていて、複雑系の案件を模索し始めて、その代表格の流域管理案件のプロモートしようとしています。

が、もうコロナでクラスターの意味もネガティブに。困ったものです。

防災及び気候変動の主流化もありますね。これらも案件で徐々に検討項目に入ってきました。次の南米の案件では、小生が担当です。

3000号まであと100回。まあ海外に赴任すれば3か月で達成。4000号までは行けるかな。

2020年6月9日火曜日

2897:2019年ENR国際デザインファーム順位レビュー

久々の検討である。2年ぶりか。以前にも書いたが、日本工営海外部門内でよく回覧されていたENR。中でもこの年間順位表の結果は楽しみであった。

80年代、工営の順位が上がり、いよいよ国際コンサル会社としてなを上げていたのであった。バブル期だね。

さて、昨年の順位は、

1.1位から10位

1位:WOOD イギリス
2位:WSP カナダ
3位:JACOBS アメリカ
4位:AECOM アメリカ
5位:ARCADIS オランダ(工営がイギリスのコンサルを買収しようとして邪魔されたね)
6位:SNC-LAVALIN カナダ
7位:WORLEYPARSONS 豪州
8位:STANTEC カナダ
9位:DAR UAE
10位:FLOUR アメリカ

やはりアメリカがダントツ。ただしイギリスが1位を久々取った。いつもながらカナダがいいねえ。3位のJACOBSはCH2Mを買収し水部門を強化したね。去年かな。半導体工場の建設に2年間携わったが、フックアップはCH2Mが担当していて、気づいたらJACOBSになっていた。CH2Mの社員が3.5万人だったからJACOBSの規模はどれほどなのかね?

2.100位までの国別数

ア)アメリカ:23社
イ)カナダ:4社
ウ)イギリス:4社
エ)フランス:5社
オ)オランダ:4社
カ)中国:13社
キ)韓国:4社
ク)日本:2社
ケ)シンガポール、台湾、インド合計:4社
コ)その他EU:24社
サ)中近東:6社
シ)豪州、ニュージーランド合計:4社

どうですか、まだまだ中国の威勢が高い。日本は韓国にも数で負けている。

3.日本

ア)日本工営:37位
イ)オリコン:61位
ウ)JGC:110位(日揮だったかな)
エ)長大:125位
オ)PADECO:126位
カ)パシコン:132位
キ)八千代エンジ:135位
ク)鹿島:161位(設計ね)
ケ)日水コン:181位

語るに及ばない結果ですね。工営も国内NO1なんて言っているようではだめだね。パシコンもPCIが廃業して10年、やっと海外部門に出てきたが、時すでに遅し。オリコンと合体しても工営に届かない。廃業前は、工営より順位を上げていてすでに工営を凌駕していたのにね。残念至極。犯罪は犯しちゃいけないね。ドイツのラーメイヤーやカナダのハウザーも同じ。

以前は、プラントの専業3社である、東洋エンジ、日揮、千代田化工は工営よりランクが上だったが昨今の低迷はひどいね。

途上国であったトルコ、韓国、台湾、なども100位以内に入っている現状を見せられると、日本のコンサルの低迷、衰退がよくわかる。兎に角、JICAなどODA依存型から脱却しないとこんな状況が続くね。


2020年6月8日月曜日

2896:海外出張はいつになるか?!

南米パラグアイへの第1次現地調査は3月に予定されていたが、武漢肺炎のため今のところ11月を予定している。

これもあくまで暫定であり、これから秋から冬にかけての状況でわからない。

とりあえず、前払い金が支払われたので国内に留まっていても肩身の狭い思いはない。この辺が国内コンサルとは大違いである。

海外を主たる業務としている中小のコンサルにとっては資金的に大変な状況だ。案件公示が遅れれば契約もなく前払い金は入らない。100名以下のコンサルはきついね。国内部門がしっかりしていれば会社全体ではそれほど問題なかろう。

アイシーネットというソフト専門のコンサルがあるが、前回のJICA資金ショートでは大きく影響を受け、今は学研グループの傘下に入っている。でも、個人で登録していて評価分析をやっている方々は実入りが少なく大変だ。

今は案件も少なく競争も激しい。評価分析では年4件ぐらいの受注が個人的にはマックスだろう。ある低迷しているコンサルの海外事業部長さんは、30年ほど前にC社インターに入ったがその年に贈収賄事件が起こり、100名以上いた社員も徐々に減り、今は数人程度の海外部門。彼も事業部長になってもいまだしこしこ評価分析しかしない。最悪の状況だ。今はどうしてますかね?もう60歳手前か。かわいそうだが、そういう状況から抜け出さなかったのもご本人の判断だね。建技インターの元社長さんは、すぐに飛び出し社長にまでになった。

「井の中の蛙」という人がコンサルにはかなりの数いるのが実情だ。残念!!

2020年6月7日日曜日

2895:2か月ぶりの投稿

武漢肺炎で4,5月は在宅勤務。6月からは浦和支社に出社開始。

実は4月から本社の神谷町に出社予定だったが、シニアのため変更になった。

シニアねえ、まあ65歳だから仕方がない。

JICA案件の出張も3月からたぶん11月に延期かな。11月も相手国次第だからなかなか100%確定はできないね。

最近はFACEBOOKでの投稿が普通で、海外現場もないし、このブログもご無沙汰ですね。結構アクセスもあり、最新情報も入れないとね。

とはいえ、JICA案件が止まっているのでなかなか面白い情報がない。

日本工営の新社長がだれかというのは興味深い。

生産の秋吉君がだめといううわさが入って、そのあと、海外コンサル勢が弱まったとか。露崎とか金井とかかな。

国内は新屋君かな。まあ工営は海外部門の代表にならないといけないので、やはり国内コンサルからは無理だね。高野も社長飛び越して会長だからね。廣瀬さんの腰ぎんちゃくで偉くなったから当然だね。まあ会長というのは行き過ぎ。

工営は事務屋が社長になるコンサルなんだけど、2人技術屋が社長になると3代目に事務屋という習慣がある。今の有元君も事務屋。

海外コンサル業界を元気にされるような方がでるといいねえ。いねえか。