Fermi Estimation
最近まで知らなかったが、雑誌や文献で2度知った。要するに、といういい方は不適当だが、コンサル業務でも通常推定する手法だった。データや時間もない場合、コンサルは大胆な仮定を使って大まかな推定を行う。
一般の例題として良く出てくるのは、ある都市のピアノの調律師の総数だ。
人口
世帯数
世帯数あたりのピアノ保有率
年間の調律率
調律師の仕事率
などで推定する。意外と簡単であるし、分かりやすい。
また、エベレスト山全てを平地にする年数という問題もある。
こうした事例は水セクターのコンサルでも多くの実例がある。
ただし、例題として解けない事例もあるそうだ。例えば、ナイアガラの滝の1日の流量だ。
これは流石に積分で解けるが、フェルミ推定の対象ではない。だから、被験者の誰もが何度やっても回答できなかったそうだ。
コンサルには、大雑把に解けるフェルミ推定と微分積分を駆使して解く推定手法がある。
それでもF/Sでは+-15から20%程度の誤差が許される。人的エラーだって10%もある。
マスタープランではそれこそ大きな誤差がある。だから、5年に1度は改訂する必要性がある。マスタープラン策定のプロセスを出来るだけシステム化させれば、ローカルだって最新データを使って再現化できる可能性が高まる。
コンサルが作成した計画手法はどんだけ頑張ってもカウンターパートに技術移転できないと云うのはコンサル自身が作った「都市伝説」ではなかろうか。或いは、出来る努力をしていないか、移転できるだけの技術を保持していないのかもしれない。
計画手法のシステム化というのは、コンサル会社でももう30年も前にテーマとしてあがっていたものだ。フェルミ推定程度しかできないのはさみしい現実かもしれない。
ドイツ政府は既に計画手法の技術移転を某国で進めて既にいい成果を出している。その成果を地域で共有化する段階にも達している。EUも同じようなプロセスを別の地域でやっているし、イギリスは南部アフリカでもう10年も前から実施中だ。
わが国のコンサルも技術移転や能力開発を真面目に行う段階にあると思う。それによってコンサル会社が他社に先んじて業務の差別化ができるのである。
論文だけ書いていては1歩も実務的に進まないのだ。
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