2020年3月25日水曜日

2893:海外開発コンサルの規模と状況

40年ほど一貫して海外技術援助に携わってきて、ODAを担うコンサル会社をかなり詳しく知ることができた。

下記に雑感を記してみよう。

1.大手コンサル:日本工営、パシコン、八千代、建技

いずれも従業員が1000人を超える主要なコンサル会社。大学院をでて入ったのが日本工営。PCIの内定を得ていたが、幹部の印象が悪く、将来何か起こりそうで辞退。代わりに工営に入るという思い付き人生の始まり。だから、工営に関してはよく知っている。会社の創設時代もだ。手弁当で仕事をこなすとか、久保田さんが100万円を工面し、社員の反対を押し切って世界営業。その甲斐あって企業として大成功。

パシコンも当初から海外志向。白石兄弟と河野さんが貢献した。久保田さんと一緒で、東大土木出身。そういう時代でしたね。

八千代は鹿島建設が作ったと聞いているが、もうずっと前に資本的に切れているとのこと。八千代のことはあまり知らない。建技は海外室ができたころをちょっと知っている。1981年当時かな。JICA馬国MPの水文屋が建技で、工営に絞られノイローゼに。彼の資料を取りにタクシーで行ったのを覚えている。建技も当時海外は「室」でした。2006年ころか、建技も海外要員が100名を超えたらしく、海外部門を独立させた。100名というのは規模的には安定的に海外事業を展開できる目安だね。

中央開発という会社があるが、1980年代に海外要員が100名を超え、インターを創設。もし何事もなければ、工営、パシコンに次ぐ大手のコンサルになっていたかもしれないね。残念なことに、創設した年に贈収賄事件を起こして2年間の指名停止。それから衰退。建技インターの社長だった佐々部さんは中央開発出身だね。

パシコンの海外部門は皆さん知っているPCI。今は廃業。連続して不正が発覚。当然の報い。僕がPCIに行かなかった理由ですね。

2.1000名以下のコンサル:

たくさんあります。概ね、国内コンサルが安定している会社の海外事業部門。大手と違って総合コンサルではない。電力会社の子会社もある。海外はあんまり成果なし。衰退気味でしょうね。でも100%撤退したのは、ドーコンくらいかな。

成功例だと、ソフトに特化したICネット。20年ほど前に社長が「このままだと100年たってもNKやPCIには太刀打ちできない」とある中華屋で新入社員に述べていましたねえ。2年前か、学研のグループに入った。150名まで成長。素晴らしい。

3.50名前後:

100名を満たさないと、経営的にはかなり不安定。大手の傘下に入る例が多い。JICA資金ショートなどの影響もあり。具体には書かない。

4.10名程度:

海外部門が10人前後という会社もある。もう廃業寸前ですね。なんで廃業しないのかが不思議。中開は初代会長の遺言で絶対に海外をつぶすなとのこと。かわいそう。

欧米は買収合併が20年ほど前から続いていて、最大手は数万人レベル。工営は30位程度だから比べ物にならない別世界。
日本のコンサルODA依存型。いつまで生存しているんでしょうか??

2020年3月23日月曜日

2892:久々の投稿

前回の投稿が1月。あれから2か月以上たった。南米パラグアイの案件が受注でき、今頃は現地調査中なのだが、ご存じコロナで延期中。

いつになりますが?

4月からは浦和から神谷町に移るので、コロナ危険地域への通勤は嫌だね。

海外の皆さんはお元気でしょうか?

チャオ