2010年10月31日日曜日

891:NEDA

National Economic Development Agency

比国の経済開発庁だが、通称NEDAである。NEDAと云えばこれを想起する。

BBCが再放送ばっかりで面白くないと書いた瞬間に特別ドキュメンタリーが始まった。

イランの大統領選挙は去年当地で見ていたが、事前の高まりは凄く、Twitterのイラン関連のアクセスは尋常ではなかったことを覚えている。

今日のBBCの特集は、選挙前後の映像をNEDAという女性ジャーナリストの死を中心に纏めている。今はIT情報化社会だから当時の現状は携帯などの動画で生々しく伝わってくる。

思いで深いテヘランの騒動が痛ましい限りだ。それにしても女性が多くデモに参加しているのが圧巻だ。

BBC駐在だったジャーナリストも去年以来現地には入れない。

これからはNEDAというイラン人女性の名前も忘れないだろう。

890:For your consideration

南部アフリカも今が最も暑い季節だ。

ホテルは冷房が効いているので、寧ろ土日の作業の方が効率がいい。南向きのこの部屋は1年前から変わっていない。

さて、この1年半、南アからの衛星放送のDsTVを見続けているので何度も見る映画はそれこそ無数にある。B級映画も中々面白いのもあり、最近では、

For your consideration

You can't mess with the Zohan

がいいね。いずれもコメディー。

前者はハリウッド映画製作の裏側をコメディータッチで描いている。今日も見てしまったけど、何度見ても面白いんだね、これが。映画作りの関係者の描き方がいいね。

後者もB級だが、笑えるシーンが絶えない。特にネイティブが中近東系アメリカ人の特異なアクセントを真似するシーンが続出するが、アクセントは不自然でも、当然ながら英語自体はまとも。日本人もこういうの学べると思う。アクセントより中身が重要なんですね。アクセントも英語自体もおかしいのが日本人の英語。Zohanは名前だが、theがつくところが面白いね。

for your considerationは、

ご一考ください、という意味で、僕らも相手国政府の要請書作成のお手伝い(というか殆ど書いてしまって、サインだけ事務次官にもらって、後は財務省にだすんだけどね)をするが、その公式レターにも使われている。ハリウッドでも各スタジオがオスカーにノミネートするプロモーションする際に使われる用語。

BBCも土日になると再放送が多く、つまんないこともある。BBCで再放送じゃね。テレビっ子の私が見過ぎなんでしょうね。

南アのコマーシャルでは、黒人がバーガー(burger)のことをベッガー(begger)を食べると発音してコメディーにしているんだけど、ホンマかいなと思ってしまう。南アの黒人英語も特徴があるが、オランダ系のアフリカーンの英語も変わっているね。黒人、英国系、オランダ系、インド系が入り乱れる南アも英語の発音ではお勉強になるね。

2010年10月30日土曜日

889:イラクからのメール

洗濯を終え、BBCを見ている。日本でも今度スカパーを入れよう。CNNよりBBCが心地いい。

さて、昨日は偶然イラクのドナー会議議事録である知り合いの方のお名前を発見したので、失礼かとは思ったがメールしてみた。うちの奥さんのお友達だが、結婚式以来ご無沙汰していた。25年ぶりかな。

奥さんと同じ大学でスペイン語を専攻していたのかな。二人とも帰国子女だし気が合ったようだ。筑波大大学院で地域研究を学び、その後はジュネーブの国連難民高等弁務官事務所に行き、緒方貞子さんの秘書官の一人だったと聞いている。その後、アフガンに行き、この2年はイラクだったようだ。

ネットのお陰で知り合いの方々のご活躍を偶然知ることができ、且つメールでご挨拶できるのも面白いね。

イラクやジュネーブはやはり遠いが、ジュネーブならうちの奥さんと行くことはできるね。1年半後には世界水フォーラムが南仏のマルセイユで開催されるので、スイス経由で入れば都合はいい。イラクは何しろ民間人は入れないからね。

BBCで上智大の先生が日本語の文法について語っている。上智大の先生の割に英語はあんまりうまくないね。鬘を被っているのが分かってしまうね。失礼。

888:映画の後のウィキペディア

今日の週末の映画は、

The Contract (2006)

で、お馴染みの名優

モーガン・フリーマンとジョン・キューザック

がいい演技を見せている。アクションとサスペンスと親子の絆。脚本がいいからこれら3つがうまく表現されている。

何度見てるんだろう。もう3回目かな。ストーリーが分かっていてもいい映画は何度見てもいいね。長女も最近英語の映画にハマっていて何度も見てるようだ。いいことだね。

さて、映画のタイトルは重要で、見たら直ぐウィキペディアでお勉強。

役者、制作、ストーリーなど参考情報が満載だから為になる。

時どきストーリーの理解が苦しむ場合があり、ああ、なるほどね、という感じで納得する。

今回はどうも山岳シーンがワシントン州とはちと違うなー、感じたが、ロケはブルガリアだと。映画制作におけるロケ選定というのはコストが重要なんだね。

ジョン・キューザックはもう80年代中ごろから見ていて所謂学園物からスタートしていたね。ひょうきんな感じが良かった。今はもう44歳。いい中年役が定着してきた。

フリーマンは何やってもこなすね。バットマンの執事役なんかもするしね。ロバート・デ二―ロに匹敵する。

コンサルも契約に従って仕事をこなすけど、幅の広い領域で仕事ができればプロだね。

887:水と文化的多様性の定義

僕自身は水資源開発管理の専門家と思っているが、管理に関してはこのブログでも書いている通り確固たるものを持っているわけではない。

臨機応変にというスタンスかな。国や地域で文化が違うからIWRMの形式的なアプローチだけでは持続的な開発や管理は望めないのは熟知している。

さて、ちょっと前に取り上げた主題について、いろいろお勉強を開始した。水管理も政策や組織、人材だけでは限界だ。UNESCOのIHPが示した水と文化的多様性の定義を参考に転記する。

Among the 24 UN agencies that deal with freshwater issues, IHP is the only broadly-based science programme that focuses on water. Implemented by the IHP, this project, within the framework of the Seventh Phase of IHP (UNESCO, 2007), will focus on fresh water. Water readily available for human access in rivers, lakes and reservoirs makes up only 0.007% of the world’s total amount of water (including ocean resources) and fresh water covers approximately 0.8% of the earth’s surface.

However, fresh water is not only important for biodiversity— supporting almost 6% of all described species (Dudgeon et al, 2005)—but also for cultural diversity. In addition to supporting human life, health and well-being, fresh water has been a catalyst for civilization and diverse cultural meanings are encoded in it.

The term culture will be understood as in UNESCO’s Declaration on Cultural Diversity (2002): “a set of spiritual, material, intellectual and emotional features of society or a social group, which encompasses, in addition to art and literature, lifestyles, ways of living together, value systems, traditions and beliefs”. The focus of the project is on cultural diversity, thus it will not simply look at the relationship between water and culture but rather, between water and diversity of
cultures. Cultural diversity may be understood as, but not limited to, diversity in the following:

(1) practices (rituals, production systems, and knowledge transmission systems);
(2) ways of living together (social systems including institutions, legal systems, leadership and tenure systems);
(3) value systems (religion, ethics, spirituality, beliefs and worldviews);
(4) knowledge (know-how and skills);
(5) languages; and (6) artistic expressions (art, architecture, literature and music).

開発から管理という潮流の中で、文化と云う多様性を管理に取りこむ意義が見えてくる。

村落給水でも、ハンドポンプ付き深井戸をいくら増やしても、3割は稼働していない。リハビリにも限界がある。資金や人材もいない。どう対応するのか?

無償や技プロで今後取り組めるのか?

キャパビリで何とかなるのか?

長期的な支援戦略上、どう取り組んでいくのか?

支援研究の必要性はないのか?

コンサルだけではなくクライアント側の課題でもあるし、寧ろクライアントのお考えを知りたいね。クライアント側の方は忙しいからこのブログは流石に読まれないと思うけど。

2010年10月29日金曜日

886:英語の発音も乱れが

BBCで面白いニュースをやっていた。

英語の発音の乱れが若者の間であるそうだ。日本語と同じだね。

感覚的にだが、英語も米語も最近若者の話し方とか発音が違うなあーとは感じていた。

Ate

Says

H

Mischievous

若者はそれぞれ、

エット

セイズ

ヘイチ

ミスチヴァス

と発音するようだ。

表記に近い発音のようだ。

1928年に、Broadcast EnglishというBBCアナウンサー向けの発音読本が示されたそうだが、それを現在使えば非常に奇異に感じるようだね。僕には結構自然なんだけど、もうおじさんだからかね。

どこの国でも若者が言葉を変えていくようで面白いね。

ニューズの解説は文化言語学者がやっていたね。言葉は生きている。

885:ヨーロッパ水フレームワーク指針策定から10年

環境政策の科学から。WFDも策定から10年が経過したのか。

Ten years ago the European Water Framework Directive (WFD) introduced a shift in water management, placing ecology at the centre of decision-making. A new review of its implementation identifies both the achievements of the WFD and its ongoing challenges, providing recommendations on how to overcome these.

The WFD has called for EU Member States to achieve good ecological status of their surface waters by 2015. This review, conducted as part of the EU-funded WISER project, considered three areas:

1. Development of Assessment Methods. The requirements of the WFD for ecological assessment are both specific and general. It sets out the five Biological Quality Elements (BQEs) to be assessed, i.e. organism groups such as phytoplankton or fish, but does not specify the method. This has resulted in a range of assessments between countries, BQEs and water types. Some have suggested that more simplistic measurements, such as water transparency may be better indicators of ecological status. The complexity is enhanced by the lack of a specific water typology which has meant some assessments have used broadly defined water types, such as lakes and rivers, whilst others have more detailed categories. While assessment methods have been greatly improved, challenges remain in combining assessment results and estimating their uncertainty.

2. Monitoring Systems. The design of programmes to monitor ecological status varies. A huge amount of data have been collected which could potentially be useful to other areas, such as knowledge of species distribution and species invasions. This could feed into European legislation such as the Habitats Directive and the Marine Strategy Framework Directive. As yet, WFD monitoring data are not stored centrally but there are steps to compile the data, for example, the WISE (Water Information System for Europe) project produces European-wide maps of water quality. The Shared Environmental Information System3 will also help advance this.

3. River Basin Management Plans (RBMPs). These aim to translate the assessment and monitoring of water quality into restoration measures. So far many restoration measures have targeted relatively short river stretches. In the second cycle of RBMPs it is necessary to consider the larger scale and for managers to have a good understanding of the relationships between environmental stressors and ecological status, as well as guidance on restoration measures. RBMPs also need flexibility to include emerging stressors, such as climate change, new toxic stressors and alien species. The current timescale of the WFD’s targets are ambitious: by 2015 all water bodies (with the exception of those that are heavily modified, such as reservoirs) need to reach good status with a possible extension of 12 years. Much has been achieved by the WFD but a number of challenges still need to be overcome to optimise the monitoring data and ensure restoration.

Source: Hering, D., Borja, A., Cartensen, J. et al. (2010) The European Water Framework Directive at the age of 10: A critical review of the
achievements with recommendations for the future. Science of the Total Environment. 408:4007-4019.

884:Step out of comfort zone

今日の会議が無事終わり、蒸し暑いオフィスからホテルに戻った。

ある案件の成果を問われているが、そもそも案件が始まる前からリスクのない成果はと考えてしまう。具体のことは言えないが、新規案件は他の関連案件との連携を想定しており、成果が出るように思案して形成した思いがある。野心的に行くか、手堅く行くかは、協議次第だ。僕は野心的に行ける可能性あると見ているが、要は受注するコンサルの力量次第だ。

さて、リスクのない内向きの傾向が若者に有ると言われる。所謂、コンフォート・ゾーンである。

今の南部アフリカの仕事環境も既に1年半経ってコンフォート・ゾーン化しているが、常に居心地のいい環境から脱して緊張感のある場を求めている。

主題は、居心地のいい環境から脱せよ、という警告だ。

チャレンジよりは感じがいいね。

ホームからアウェー、という表現も以前書いた。

スティーブ・ジョブズが、かつてこう語ったことがある、という。

「より革命的な変化に、私は魅了され続けてきた。自分でもなぜだかわからない。なぜなら、それを選べば、もっと困難になってしまうからだ。より多くのストレスを心にかかえこむことになる。みんなに、おまえは完全に失敗した、といわれる時期もおそらくあるだろう」

こういう心理を経て、成功するんだろうね。或いは大失敗するか。

僕の人生は失敗だらけで、まだ成功体験がないが、居心地の悪い新世界にいつも魅了されていることだけは確かである。

2010年10月28日木曜日

883:持続的開発のある定義

持続的な開発或いは発展は何も開発途上国だけの問題ではない。

イギリスには持続的開発委員会と云う組織があり、持続的な発展に関する政府の独立的な監視機構でお目付け役を果たしている。

委員長が持続的な開発の定義を示しているので下記に記す。

“Sustainable development is no peripheral, nice-to-have concept for prosperous times. It is the best way of delivering more for less, while ensuring that the drive for efficiencies doesn’t cost more in the long run.”

現実的なコメントだね。

さっき書いた水資源開発管理マスタープランも目的である持続的な開発とは何かをまず評価すべきだね。IWRMはそれを実現するための手段だし、SWAPなんかはIWRMの一つのアプローチですね。

そうしたマクロ的な評価を今度のプロジェクト研究でしてもらえるとうれしいね。

馬国、ケニア、比国、ヴェトナムのM/Pについては良く知っているが、他は知らない。どちらのコンサルが実施したかも評価に入れないといけないね。会社によって随分差があると思う。

882:優秀な人材はコンサルにも欲しいね

ここ1年半は南部アフリカでの仕事だが、それだけにクライアントの方々との協働作業が多い。寧ろそれが主体である。

通常の調査団での仕事では中々クライアント側と協働して仕事をする機会はなかった。

現在の作業環境下で感じるのは、クライアント側の担当者の有能さである。

今のコンサル業界では若手から中堅まで総合力でAクラスは少ない。いても直ぐ辞めてしまう。

今の仕事の担当者は3人おられるが3人とも優秀でフットワークも軽いし、英語も出来るし、計画的な組み立てのセンスと物事を収束させる力がある。コンサルになっても十分活躍できるね。失礼な言い方だが。

何でクライアント側なのか?

給与、仕事の中身などコンサルに比べ魅力があるんでしょうね。昔はコンサルの方が魅力があったんだけどね。

お三人とも当然のことながら大学院卒で、東大及び京大土木出身がお二人で、もう一人の方は名古屋大の国際協力関係だったかな。

コンサル業界に来て頂ければどんだけいいか分からないが、こればっかりは時代の流れだね。

人材のいないコンサル業界と優秀なクライアント側。こうした状況は非常に残念ですね。

881:5 in 1 防寒具の続報

本ブログへのアクセスでは、水資源関連以外のご興味で読まれる方が多いと書いたが、中でも日本も寒くなったせいか、主題の防寒具のことをお調べになっている方が随分おられる。

ぜひ購入をお勧めする。去年アフリカから帰った時に来てみたが、かなりのヘビーデューティーでどんな環境でも寒くないと思うし、5通りの着方もプロ的だ。値段的には非常にリーズナブルだしね。

デザインもかっこいいね。CSIとかFBI心理捜査官なんかでも着ているね。

アメリカから輸入しているものは結構あって、

ビジネス用シャツやネクタイ
お茶類
薄毛対策用錠剤
洋書
CD(音楽や映画)
カジュアルな服

などなど

日本製ではサイズがない服などは必需品ですね。薄毛対策の錠剤は日本製の10分の1だから貧乏な小生にとっては救いの神ですね。

ここのアフリカ人は中古の日本車の輸入が個人でも当たり前だから、僕の輸入品は如何に小規模かが分かるね。

2010年10月27日水曜日

880:全国・流域レベルの水資源M/Pの意義

今日はガタガタ動いていたが、外を歩いていて何気に首の後ろに違和感を感じた。暫くしてランニングに動くものを感じたのでシャツのボタンを外すと中にはゴキブリが1匹いた。直ぐにボタンを何個か外して外に出した。いやー、こんなことがあるんだね。日本だったらぎょっとして慌てふためくが、なぜかアフリカなのか平常心で対処した。

日本だと元々ゴキちゃんは嫌いで、1匹でも出てくると恐怖心を覚えて殺虫剤を慌てて探す臆病な性格だ。うちの奥さんはその点勇敢で手で捉えて捨てることができるが、その勇気はとても自分にはない。

ゴキちゃんが自分の体にへばりついているという最悪の事態だが、アフリカボケなのか何の緊張感もなかった。いいんだか悪いんだか分からない。もう経験はしたくないけど。

さて、本題に入るかな。

以前からクライアントから全国レベルの水資源マスタープランに対する考え方の変化は知らされていた。事業仕分けでも開発調査は要らないといった極端な意見が出ていることも知っている。

余談だが、多分事業仕分けのメンバーにはあるNGO出身の方がおられるから、彼の意見が出ているのかなあと想像していた。彼もNGOから大学講師になられて随分偉くなったねえ。

そんな折、今日の公示でなるほどなあと思う案件があった。ご存知の方も多いと思う。

統合的水資源管理における援助アプローチの検討ー全国水資源マスタープランの評価ー

という「プロジェクト研究」である。

なるほど、そういう案件があるといいなと思っていたが、やっと出てきたか。

マスタープランの是非を問われているのだろうか。

結論を言えば、世銀やアジ銀、UNDPでも全国は兎も角、流域を対象として実施しているものが多いので、なぜマスタープランが必要かという議論はおかしいはずだ。確かに世銀などは力仕事の多いコンポーネントを軽くして、戦略的投資計画をやる場合があるが、既存施設のアセスメントや水文データや分析をしないケースも多く僕自身は問題視している。

M/Pの成果としてF/S案件が出て来ないわけがない。ただし、昨今はF/S後実施に向けての資金がないため、D/DやS/Vまで至らないケースは確かにある。だからと云って、M/Pが必要でない理由にならないはずだ。

一方、21世紀に入る前後からはこのブログでもお馴染みのIWRMの重要性が世界的に流行し10年で凋んでいるが、潮流としては、水資源開発から水資源開発管理という流れになってきたとは思う。

また、UNDPやGWPなども中央アジアなどで全国IWRM計画を支援している。ただし、開発計画は除外するケースが多い。

開発と管理は切り離せない関係だから管理計画のマスタープランはあんまり成果はないと思うが、わが国でもブルガリアだったかな事例はある。

このプロジェクト研究の成果は非常に興味のあるものである。どこのコンサルが受注するかはいずれ分かるだろう。

開発M/P
開発管理M/P
管理M/P

などが全国レベルでODAとして事例があるが、まだUNDPやGWPのように全国IWRM計画はなく、数カ国では、

流域単位のIWRM計画は実施中或いは間もなく終了する。

全国も流域も同じに考えた方がいいかもしれないね。研究対象として。

結果が報告されるのは来年の秋ぐらいでしょうか。コンサルの力量が問われるし、結果次第ではM/Pがなくなってしまうので、そういう結論になってほしくないね。受注するコンサルさんは頑張ってほしい。

879:帰国まで1カ月余り

久々国内コンサルの先輩からメールが届いた。

国内も大変厳し状況らしい。国内コンサルの現状は時どき彼から入手している。裏情報もありためになる。

国内コンサル部門から海外部門に随分要員が流出しているようだ。

大体は命令で移籍されるようだ。以前も書いたが、国内コンサルの方々は海外コンサルの人間とは入社理由も違うし、海外要員としての意識は殆どない。だから急に海外に移籍となれば消極的だと思う。仕事のやり方は天と地の違いがあるしね。

昔の海外の唯一の魅力は海外手当だったが、それも今は国内出張旅費と同じだろう。

英語もできないし、計画論も展開できないし、海外の交渉調整能力もない国内出身団員を抱えたら仕事に支障がでるね。

他社だけれど、当地に来ているコンサルでもそういう国内部門から移された人も多そうだ。存在感が全くない方が多い。協議でも一言も発しない。

さて、いよいよ帰国まで1カ月ちょっととなった。今回は前回、前々回より短い出張なのであっという間だ。

ドナー会議に初めて出てから1年半。今日もUNICEF、アフリカ開銀、DfID、NGOらと協議したが彼らは殆ど優位な情報を得てないんですね。これじゃー、水省と交渉できないね。UNICEFの新任イギリス人は前任のウガンダ人よりずっとましだが、中身がないねえ。NGOもでしゃばりだけだし、DfIDのローカルスタッフも元CIDAだったが、目立ちたがり屋だけ。

今日は南アの赤ワインでも飲みましょうかね。

2010年10月26日火曜日

878:大留年時代ですか

就活の厳しさはネットでも伝わってくる。就職できないで卒業してしまう大学生は2割で、就活継続のために敢えて留年する学生は1割だという。

3割の学生が満足に就職できない勘定だ。深刻だね。

昔のことで恐縮だけど、浪人して、留年して、大学院に行ってやっと就職した自分のいい加減さと比較すると、深刻さが分かる。大学院生の就職率が下がっているというデータはないだろうか。もし下がっていたら、大学院の2年で就活の見込みが上がることも期待できないことになる。

それほど不況なのか、あるいは大学生の数が多すぎるのか、よく分からない。有名校でも就職できないことがあるが、それは専攻の差があるのか?いろいろ分析する必要があるね。

今は3年生で就活は終わるし、就活専門の予備校があるらしい。一体何を教えるのだろう??

就職しても安心はしていられない昨今だしね。会社なんて、何の保証もない。

これが困ったことかもしれないが、寧ろ挑戦的に生きるいいチャンスかもしれないね。外向きに。

就活まで予備校化じゃ情けない。益々内向きの人生だ。

自分の好きなことを好きなだけやればいいんじゃない、と子供達には軽々しく言っているが、世俗的な世間だしね、中々踏ん切りがつかないかもしれない。

周りと違うことを自分を信じて貫くって結構大変なんですよね。精神的に。いいパートナーと出会えると力倍増なんだけれど、結婚と云うのも難しい時代だし、いいパートナーになるかも分からない。

あらゆる面で、不確実性の時代ですね。だけど生き抜いていくのが人生だね。

877:ジャワ島メラピ火山活発化ニュース

今日は会議が連続あり、終わったのが2時過ぎ。遅い昼食を取ったら3時過ぎだった。しかし、意味のある会議は長くてもしかたがない。

最初の会議は、数回前にこのブログで書いたとおり別々にコンサルが実施しようとしたのを省と水公社の意思を尊重して合同に開催したものだ。

合同で開いて大変意義があった。

案の定、コンサルの調査不足による不備が露見され、省や水公社全員から不満の声が上がった。

非常に不遜な調査結果であり、給水計画の基本を無視している。彼らだけでなく小生も憤懣を抑えきれなかった。あまりにもずさんな内容だ。はっきり云って調査していないし、関係者と協議すらしていない。

2つの内最初の調査は中々技術的に細やかで評価できるものだったが、後者の出来は給水計画の片りんもない。

具体のことは言えないが、困ったコンサルとしか言いようがない。地下水しか知らないコンサルが給水計画をやってはいけないね。それでも調査団員は何人もいたはずだし、調査開始時に助言した省や水公社との

協働
共有
合意

のプロセスはなかったようだ。省でも団員の姿をあまり見ないし、専門家としての小生に会いにも来ない。

さて、主題のことをすっかり忘れた。それくらいコンサルの失態に激怒している。

インドネシア・ジャワ島で最大の活火山である、

メラピ山の火山活動が活発化しているニュースをBBCが伝えている。メラピ火山の噴煙はジャカルタから南スラベシ間の飛行機の窓から目撃したくらいだが、以前から日本のODAによる火山砂防施設建設の支援が行われている。亡くなった赤堀さんが最後の現場として働いた場所でもある。

僕も激怒して爆発しないようにしたいね。

2010年10月24日日曜日

876:JAL職員の呆れた「甘え」

ネットが復旧したので、日本のニュースをざっくりと見た。

まず目に入ってきたのが、JALの副機長が機長目前に退職という記事だ。

「832:中年という過渡期」にも書いたが、今の世の中で一番大事なことは中年(40代から50代)に入ったらその後の人生を会社に依存しないで生きていく道を考えることだ。

JALの職員に対する同情は「ゼロ」である。会社そして組合全体が狂っていたのだ。依存しあって衰退した結果が今だ。贅沢な生活をエンジョイしていた報いだと思う。

JALだけではないが、中年になったら積極的に会社依存体質を無くすこと。

アリとキリギリスは寓話だけの話ではない。僕自身はアリでもキリギリスでもないと思っている。中間的かな。会社がキリギリス体質じゃね。集団主義のアリさんも駄目だね。

いずれにしても、コンサルは独立独歩の精神がないと生きていけない特殊な職業だから、40代過ぎたら会社を取りあえず変えてみるのがいい。そこからmidlifeの道が見えてくる。

それにしてもJALは底まで腐っていたんだね。もう乗らないけど。

875:ネットが不調

昨日の夜はテレビ三昧でした。

日本を舞台にした「呪怨」?が始まったが、ストリーがワンパターンなので途中で切り替えた。英語名は、

Grudge

だったかな。それで、MNET2に変えたらミュージカル風のお馴染みハリウッド高校学園物。それにしてはお金をかけているのが分かり、内容もいいので最後まで見た。脚本がいいね。

High School Musical Senior Year

で、08年作らしい。主演は、

Zoc Efron

で、今アメリカでもっとも人気のアイドルだね。ユダヤ系の名前を使ってるね。彼は時どき映画トップ10などで見るが、作品を見たのは初めて。中年のおじさんにはハリウッドのアイドルのことは無知ですね。

だけど、流石にディズニーの作品だけあって、ミュージカルとしては良くできている。最後まで見入ってしまった。音楽とダンスがいい。セリフも洗練されているしね。呪怨よりましでした。

セリフの中で記憶しているのは、

Trust your instinct that takes courage.

だったかな。いい文句だよね。

高校生が将来の夢に向かって大学を選ぶのは難しいね。夢や希望は漠然としていて現実性はまだ到底わからないし、大学行ってもつまらないし。やっと夢と現実が近づいてくるのはまだまだ先だね。今の日本では就職すらままならないし、世間全体が低迷している。これじゃ、大学に行くだけでは夢は叶わない。

加州の一般的な高校生だと、東部のアイビーリーグか、西部だとスタンフォードとやバークレーに行くのが理想かな。映画の中でもそういう設定になっている。昔から変わんないね。

昨日からのネットの不調も2つ同時なので困るよね。わざわざタクシーでプリペイドカードを買って戻ったら、既に2つとも復旧していた。

さて、今日の作業に入るとしよう。

2010年10月23日土曜日

874:ページアクセスの最新動向

このブログのアクセスもいろんなパターンがあって面白い。

結婚 イグナチオ

FBIが使う防寒服

アフリカ メール 詐欺

今川中学

などなど予想もしない検索キーワードで偶然アクセスされるのは大変興味深い。

さて、最近のアクセス状況から国別の統計が出ているが、地域別だと下記のような結果になる。概ね、日本、比国、米国が圧倒的に多いが、日本語を理解できない方々もかなりいるようだ。

1.アジア・中近東

日本
比国
パプア・ニューギニア
カンボジア
タイ
インドネシア
マレーシア
シンガポール
ヴェトナム
韓国
台湾
中国
香港
イスラエル
など

コンサル関係者が多そうだ。赴任地でドカッと読まれる方が多い。

2.南北アメリカ

米国
カナダ
グアテマラ
ベネズエラ

アメリカ留学中のKさんはもう日本に帰国間近と聞いているが、他にも留学生がおられるのかね。アメリカでの勉学頑張ってほしいね。日系人の方も多少おられるようだ。CIAからのアクセスはないだろう。

3.ヨーロッパ

ラトビア
ドイツ
ロシア
オランダ
フランス
ウクライナ
スウェーデン
イギリス
など無数あり

かなりの外国人の方がいることが分かる。何とか英語情報を多くする必要もあるね。やはり水資源管理に関する意識の高さが分かる。中央アジアもありそうだが、ロシアなどのアクセスに紛れ込んでいる可能性が高い。

4.アフリカ

南ア
チュニジア



全般的に云うと、日本語が分からな方は多分3分1程度いるのだろうか。英語の情報もあるので何とか役に立つといいね。タイトルも英語にしてから外国人の方々が増えたように感じる。

アフリカから発信しているもののアフリカのインターネット事情が悪いのかアクセスは殆どない。南アもチュニジアも日本人の方だね。


帰国まであと5週間。そろそろ纏めに入るが、もうひとつ重要な調査ミッションが入るのでその対応に追われている。土日返上である。

2010年10月22日金曜日

873:人権支援専門家

僕の執務室は大統領内閣府分室のフロアーなんだけど、以前からヨーロッパ人をよく見かけることがあった。

挨拶ぐらいはしていたが、雑談するチャンスを得た。

彼はオランダ人でオランダ政府から派遣されているという。

支援対象は、人権だそうだ。コンサルにしてはビジネスマン的じゃないので官の方だね。

当地でも人権問題は重要だが、大統領内閣府の管轄なんだね。

5年間だそうだが、彼がずっと派遣されるわけではないそうだ。

人権を対象とするだけあってお人柄もオランダ人らしくつっけんどんではないので好感が持てる。

欧米人はアジア人など余程の利害関係がなければ挨拶なんかしてこないことが多い。

またちょっと暇になったら雑談でもしてみよう。

人権コンサルタントというのも面白そうだ。

872:My condolences

久々映画を見た。南アのDsTVは夜は8時からが大体いい映画が多い。いつもではないが。だから残業が終わって丁度タイミングがいい。

Dog Watch (1996)

ヴィデオ作品のようで日本では未公開だ。西部劇とか戦場ものでよく出てくる、

Sam Elliot

が主人公でサンフランシスコ市警の刑事役である。物語は割愛する。警察の腐敗がテーマだ。

懐かしのサンフランシスコの情景が出てくるから見ていて気分がいい。通りや建物の感じがいいね。チャイナタウン、カテドラル、坂の通りと独特の建物。

英語も洒落ててね。加州はやっぱいいね。文化がある。

探偵ものということで、意識的にジャズが多用されている。ダーティー・ハリー、古くはサム・スペードの雰囲気がでている。中年の昔ながらの刑事。彼独特の正義と信念とかね。



彼の部下がぞんざいで無作法な主人公の馴染みの飲み屋のマスターに主人公のことを聞くシーンがあるんだけど、マスターが答えた第一声は、

My condolences

ご愁傷様。

今度使ってみようかね、いやらしいドナーやNGOとかに。コンサルやってると洒落た英語の表現を使う機会がないんだよね。文化的な多様性を取り入れないといけないかもね。

871:Hooters赤坂店開業ですか

今日はあるコンサルさんが水公社と協議するので、参加するために車で向かったらコンサルの責任者から電話あり、

「協議はドタキャンになりました。午後4時に変更です。」とのこと。

大体省と水公社別々に協議する意味が分からなかったが、省も水公社も了解していると言うので黙っていたが、なんとなく訝しく感じたので水公社に行ったら、いないはずの責任者がいるではないか。

彼に聞くと協議自体知らないとのこと。担当者を呼ぶと、4時に変更になったが参加者は彼一人。なんですかね、この協議の段取りは。

責任者と協議すると、彼もこれじゃいかん、と言われ至急省の局長と電話協議。

結論として、正式な調査の協議をいい加減にするわけにはイケないということで、合同で協議する方向で調整した。

直ぐにコンサルに電話すると不機嫌な感じ。

だらしないコンサルだね。今までずっとこんな感じでやってきたのだろうか。省及び水公社は誰ひとりとして個別の担当者ベースの会議については否定していた。

コンサルと云ってもピンからキリ。

さて、主題です。

Iちゃんから久しぶりにメールが来た。彼は新入社員からの悪友でもう30年も交流が続いている。彼も僕も既に元の会社にはいないがいい飲み友達である。都会派だから気も合うしね。

12月には忘年会ということになった。久々豪遊しましょうと。彼の最後の言葉がいいね。

赤坂にフーターズが開業するから行こうと。なるほど、アメリカの有名なお店が日本に出来るんだ。

フクロウ印のお店だからフーターズなんだけど、別の意味もあるんだよね。知っている人はかなりのアメリカ通だ。

2010年10月21日木曜日

870:水曜日の楽しみ

普通、水曜日はサラリーマンにとっては週の真ん中だし、あと2日で休みだなあと思う日である。

コンサルにとっては、一番重要な日でもある。朝10時。JICAさんの案件公示がでる。

以前はペーパーで配られたのか、営業部から数日遅れて配布された時代が長かった。いつのころからか公示はインターネット上で公開され始めたから、実務部隊でも見ることができるようになった。だからそれだけでも営業部の仕事はなくなった。今はクライアントの執務室にコンサルは入れないし、営業情報をクライアント側から得ることもあまりないだろう。だから営業部の存在は無いに等しい。技術営業の出番が経営上望まれるね。

さて、JICA公示でも水関連の案件が少ないように思える。統計を取って分析をしたのも久しいので感覚的なものである。作業期間もかなり減っている。大手のコンサルが赤字になるのも頷けるかな。中小だと間接経費が少ないのでいいが、大手は営業、業務など間接経費で食べている人たちが膨大だ。旧JBIC案件も少ないしどう利益を上げるかは難問だね。

公示を見て関連する情報をダウンロードする。応札することがなくても、傾向と対策のため保存しておく。さて、次は結果である。これも中々面白い情報を与えてくれる。

関心表明した会社、実際に応札した会社、JVの組み合わせ、受注した会社など詳細に分析すると面白い。目新しい会社の登場、常連の衰退、各会社の受注率などなど。

こういう情報も過去5年ぐらい整理してみると面白いんですね。本来は営業部員がやるべきなんだろうが、彼らは受注すれば後は実務部隊にお任せだからこういう地道な分析はしない。

役務や短専も中々面白い。各会社にどれだけの優秀な個人がいるかとか、何度応札しても受注できない会社があるとかなど個人名を予想できるので彼らのお顔を思い出す。あの方は会社を変えたなとかね。

自分の競争相手を知るのも必要だ。僕の場合は4つの専門があり、それぞれに強敵がいる。彼らが今どこでどのくらいの期間お仕事を抱えているのかも応札する場合の重要な情報である。

自分が過去2位で負けた場合は、執拗に徹底的に1位の方を調べる。それほど負けたことがないので強敵はそれほどいないが、負けた相手は必ず次には負かすことにしているし、既に負かした。そういう気概がないとコンサルは生き延びられない。

イランの案件で負けた方には、アフリカで1回勝った。

ヴェトナムの案件で負けた方には、比国などで2回勝った。

そんな具合だ。また負けることもあるでしょうね。それでお互いが切磋琢磨する。それがコンサルの醍醐味である。

強敵がその後どのような案件を受注しているか、或いは次第に受注率が下がっているかもポイントである。お年のせいかな?とか、あるいはクライアントの信頼を失ったかな、とか想像する。

新人の登場にも気を使いたいが、今のところ40代から50代前半の方に負けたことはない。そのうちあるんでしょうね。きっと。

3回続けて負けたら潮時だね。5回負けてやっとめげた先輩がいるから5回かな?!

2010年10月20日水曜日

869:UNESCOからのIWRMニュース(アフリカ)

今日はいろいろあって忙しかった。いろいろの中身は言えないが、それぞれ相手が違う専門家で対応が難しい。調達専門会社、井戸掘りコンサル。二人とも日本人だがぶっちゃけた話にならないので苦手な相手だ。日本人だからと云って分かり会えるかと云うと、文化が違うからなんでしょうかね、本質的な話にならない。疲れる。

さて、今日入ったUNESCOのIWRM関連情報は下記。文化的な多様性の組み入れがテーマです。そのうち報告書が出てくるでしょう。IWRMも無限の広がりがありますね。


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UNESCO Nairobi Office announces experts working group meeting: "Mainstreaming cultural diversity within Integrated Water Resources Management in Africa"

On 15-17 November 2010 in Nairobi, Kenya, the UNESCO Nairobi Office will organize an experts working group meeting for "Mainstreaming cultural diversity within Integrated Water Resources Management in Africa".

The activity will be implemented in close partnership with the four GWP sub-regional components (Western, Central, Southern and Eastern Africa) in Sub-Saharan Africa, the different networks on IWRM such as WaterNet, WaNet and regional cultural centres such as Ecole du Patrimoine Africain (EPA) and Centre for Heritage Development in Africa (CHDA). Each GWP component and each network will be asked to nominate one expert on IWRM to be member of the working group and to attend the sub-regional workshop. In close collaboration with cultural regional centres and GWP sub-regional components experts on cultural water related issues will be nominated from each sub-region.

The members of the working group will meet during a workshop where they will discuss how best to mainstreaming cultural diversity within IWRM in Africa and will produce a draft Africa briefing policy and road map for its wide dissemination. The draft policy briefing will be sent to all the national water partnerships and national IHP committees for review. The working group will integrate the received comments in order to produce a final Africa policy briefing, which will be published in English and French.

868:One is for one, all is for all

先日、三銃士の鉄仮面のリメイクをちょっとだけ見た。デカプリオが主演だったかな。物語自体は古いので興味はないが、中で出てきた合言葉は有名だね。

One is for all, all is for one.

所謂集団主義の賛美である。体育会系ではラグビーでも使われている。

ちょっと気味の悪い言葉だといつも思う。

以前も書いたが、コンサルがこうした集団主義では困るのだ。

チームワークは原則だが、団員はそれぞれ専門性を持ってTORに基づき仕事をする。団長は総括としてまとめ上げる。ただ、それだけのことだ。設計や工事監理はちょっと違うけど。

団長や所長がこうした集団主義を唱えるといいことは一つもない。

個人は個人のために、そして利害関係者は利害関係者のために、というのが僕の発想である。

かっこいい言葉に惑わされてはいけない。

867:カラスはもうちょっとお利口さんじゃないの?

今日の夕飯は自炊でパスタである。地元で売っているパスタを2種類買った。エジプト産と南ア産。初回はエジプト産で実験。標高が高いのとラーメンポットだから太いパスタは大丈夫かと懸念したが結構うまくできた。インスタントスープ用のコーンスープの素と意外なお茶づけの素を入れる。この組み合わせはイスタンブールで覚えた。結構うまいのだ。

ゆで具合を見ながらアルデンテで出来上がり。久々いいお味である。パスタもレストランで食べてもまずいのがあるが、ラーメンポットでも十分うまくできた。エジプト産の麺も良好だ。次は南ア産に挑戦だ。夜も残業があるので食事は適当にしている。調査団でみんなで中華とはいかないので残念だが、まあ数カ月の辛抱である。

さて、主題だ。

1年半前から当地南アフリカのカラスの習性は興味があってずっと観察していた。上昇気流に乗って100mも浮遊するカラスは日本では見られない。真黒ではなく丁度白色のベストを着ているような柄をしている。

ホテルの屋根やオフィスのベランダにも止まっていて身近に感じるが、今日は意外な行動を見た。カラスは頭がいいのでおバカなことはしないという先入観があるが間違っていた。

オフィスの窓の外から何時間もカラスが叩いているのだ。何でだろうとよく観察するとカーテンと窓の間で飛び回る蛾を突いて食べようとしているのだ。蛾が大量にオフィスに入りこんでいることは前に書いたが、ガラスの向こうにいる蛾を食べようとしているカラスが滑稽だ。

まず蛾を食べるとはずいぶんおかしな話だ。貧しいこの国で残飯が町に散らかっていることはないにしても蛾を食べなきゃいけない事情は解せない。

カラスの知能は高いはずだが、ガラスの向こうの食べ物を執ように突く、それも何時間も続けるから全く意味が分からない。

動物の観察というのも人間と同じように意外性を知ることになるので面白い。

2010年10月19日火曜日

866:豪州に持っていかれたPNG水力

PNGのワボ水力に関してはこれまで何回か書いているが、結局豪州に海底ケーブルで持っていかれるようだ。下記情報参照。

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QLD、電力をPNGから輸入に
250kmの海底ケーブルで

 9月15日、QLD州政府は、パプア・ニューギニア(PNG)の水力発電所の電力を輸入する計画。
 同日、アンナ・ブライQLD州首相は、「2020年頃までには、PNGのガルフ州ワボに建設されるプラリ水力資源発電所で1,800メガワットのベースロード電力を発電し、ウェイパ経由でタウンズビルまで送電する」計画を発表した。
 同電力はパプア・ニューギニアの豊富な水力エネルギーを利用するため、二酸化炭素排出量はほぼゼロに近い(訳注:建設、設備生産、ダム運営には化石燃料を用いるため、ゼロにはならない)。ブライ首相は、「QLD州全体の現在のピーク電力消費量は、約8,900メガワットだから、プラリ発電所の規模が分かると思う。9月15日、PNG、オリジン・エナジー、PNGエネルギー開発社と協力覚え書きに署名し、プロジェクト事業化調査を始める。このプロジェクトが成功すれば、グリーン・グリッド電力プロジェクトで、何千人もの雇用を創出し、PNGに再生可能電力を供給し、QLD州北部に前例のないグリーンな送配電を実現し、国内電力市場に売電することも可能だ。国内郡部地域にとってスノウイー川計画以来のカンフル剤になる。しかも、グリーンな電力は、タウンズビルを州第二の産業都市に作り替え、ウェイパのボーキサイト鉱脈開発の力にもなる」と語った。
 さらに、「ワボの水力エネルギーは膨大で、1970年代に技術的、環境的調査が実施されたが、PNGには電力需要がなく、しかも当時は250kmの海底電力ケーブル敷設の技術もなかった。今は両国で電力開発の態勢が整っている」と語った。
 オリジン社は、2012年には、環境、社会、技術など総合的な事業化調査を終え、報告書を提出する予定になっている。(AAP)

865:ハンガリー政府の和文情報公開

ハンガリーで起きたアースダム決壊の事故は衝撃的で、赤い廃液の洪水の映像は記憶に新しい。BBCでも毎日取り上げた。

ハンガリー政府観光局のホームページは見ていないが、グーグルアラームで下記の和文情報が入った。取りあえず記録しておこう。和文と云うところがすばらしい。どれだけの日本人がハンガリーを訪れるかは知らないが和文とは珍しい。事実かどうかは不明である。

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ハンガリーの廃液貯水池事故について(2010年10月15日17時現在)

ハンガリー西部、アイカ(Ajka)にあるアルミニウム工場の、廃液貯水池が決壊し、有毒なアルカリ性の泥が流れ出した事件についての最新情報です。

•10月15日現在、死者は9名となっております。死因は全て溺死であり、汚泥の毒性によって亡くなられた方はおりません。

•一部ドナウ川にも汚染物質が流れましたが、現在の水質は安定しており、生物資源への悪影響も見受けられません。

•ブダペスト水道局とパンノン水道局の10月13日に出された公式発表によると、供給する飲料水は厳重に管理されており、事故の影響はないとされています。

•10月15日、現地時間9時よりアルミニウム工場の操業は再開しました。

•10月15日、現地時間12時より避難命令が解除され、715名の非難住民は被害にあった村に戻ることが許可されました。

•アルミニウム工場の運営権は一時的に国に移行し、住民への賠償を強制的にさせる事が10月11日に決定されました。

•ヘレンド(Herend)、ヴェスプレーム(Veszprem)、ティハニ(Tihany)、バラトン湖(Balaton)周辺の観光地に関しては問題はなく、平常通りです。

•ブダペストをはじめ、各地の水道水に影響はなく、平常通り飲用可能です。

864:インドネシア優先水力案件2009(有償)

今日は朝からガタガタしていた。会議の連続であった。途中別の専門家の帰国直前の業務完了報告会に参加。長期の方は2年間ずっとだから大変だが、途中帰国して数カ月間が空くことがないので効率的かもしれない。セクターが全然違うが一般情報を理解するのはいいことだ。

午後は省の会議。3つのコンポーネントがあり限られた予算内で資金を配分するが、数カ月経ってもまだ結論はでていない。そういうことも考えてコンポーネントは複数のパッケージにしてあるのだが、中々コスト算定も難しいしソフトコンポーネントもありいやらしいところだ。調整機能がまだ省にはない。

さて、昨日の夜インドネシアから国家開発計画省(通称、BAPPENAS)が毎年まとめる海外からの有償無償案件の優先案件リストが入った。全てのセクターは興味はないが、国家電力公社(PLN)のリストに関心ありだ。

プロジェクト支援では、17のプロジェクトが選定されてる。

ハイドロはそのうち3件しかない(下記)。揚水が1件(アッパーチソカン)

バカル水力II(南スラベシ)
クサン水力(南カリマンタン)
サグリン水力リハビリ

新規の水力発電所建設はクサン水力だけだから、如何に水力開発が進んでいないかを如実に表している。

バカル水力IIは、実際のところ、バカルIの復旧後に新設する計画であるから100%新規とは言えない。下記に詳細を示す。

GB-ID : GBP3-03-02004-0900-076127
1. Project Title : Bakaru II Hydro-Electric Power Plant (HEPP) [2 x 63 mW]
2. Project Type : Project Assistance
3. Executing Agency : State Electricity Company (PT. PLN)
4. Implementing Agency : State Electricity Company (PT. PLN)
5. Duration : 72 months
6. Location : South Sulawesi Province

7. Objectives
a. To reclaim original capacity of Bakaru I
b. To solve the sedimentation problem of Bakaru dam
c. To maintain the reservoir capacity at million cubic meter
d. To add capacity of peaking unit by 126 MW in South Sulawesi system
e. To increase value of water discharge of Bakaru Hydro Power by operating the power plant as a peaking unit

8. Scope of Projects
a. Stage I :
1) Sedimentation countermeasure
2) Rehabilitation dam and turbine of Bakaru I HEPP
3) Engineering services for Bakaru II HEPP
b. Stage II :
1) Construction of Bakaru II HEPP
2) Engineering services for construction supervision

9. Activities
a. Stage I :
• Sedimentation countermeasure
• Rehabilitation dam and turbine of Bakaru I HEPP
• Engineering services for Bakaru II HEPP
b. Stage II :
• Construction of Bakaru II HEPP
• Engineering services for construction supervision

Implementation
Locations

South Sulawesi Project
Implementation Units

PT PLN (Persero)
Pikitring Sulmapa

10. Funding Source
Implementing
Agency

PT. PLN

Total of Funding
(US $ 000)

169,970

バカルはリストのトップに上がっているから優先度は最も高いと理解する。どのような復旧計画になったか次の興味がでてきた。さて誰に頼もうか。

2010年10月18日月曜日

863:BBC報道の拘り

今日は連休3日目。主要な作業も終わり、南アの07年ヴィンテージワインを飲む。作業と云っても大した作業ではないがこれから調査団の支援業務の準備のための作業だけだ。一応方針は決めた。

さて、今日はヴァチカンで4人の列聖式があった。英語では、

canonization

という。

4人の中にはカナダのブラザー・アンドレも含まれている。面白いことに、カナダのグーグルで検索があり当方のブログにアクセスがあった。それほどカナダでの知名度は低いのか。カナダはねえ、underfundedだからねえ。

さて、主題はBBCの放送では昨日あたりからオーストラリアの修道女が聖人になることだけ報じている。イタリア人やポーランド人は兎も角カナダ人の聖人はどうでもいいらしい。フランス系だからか。或いは豪州での最初の聖人だから豪州だけ取り上げるのか。

まあそうなんだろうね。

bloodyなオーストラリアでも聖人が出てくるのはいいことだ。カナダはもうかなり聖人がでている(?)から取り立てて取り上げる意味もないんでしょうかね。

さて、明日は重要な会議がある。気を引き締めてかかろう。

2010年10月17日日曜日

862:セルビアから果林をお探しですか

さてとそろそろ日が暮れる。まだ6時だが、一応冬のせいか。

作業はまた明日でいいや、と怠け癖だ。

今日はちょっと想像を駆り立てるアクセスがあった。

セルビアから「マニラ 果林」を検索する方がおられて、偶然このブログにアクセスされている。

280号にマニラにあるピアノバー「果林」のことを書いたので、それがヒットしたらしい。

それにしてもセルビアからですか。果林と入力されるということは日本人であろう。マニラでのひと時を楽しまれた昔を懐かしんでおられたか?

あそこは、官民共々日本人がよく行っていたところだから、いろんなドラマがあったんでしょうね。

ママさんが日本に帰るというので、マニラの日本語テレビ放送局がママさんをゲストに呼んだ番組をみたのが何年前だったか。

今でもあるんですけどね。経営者は変わったけれど。

ブルゴス通りの先の裏通りだから、まず一見さんは入らないね。看板もないし。日本人ビジネスマン向けの隠れ家的なお店だったね。

セルビアからの思いは同感だね。ここアフリカにもああいうピアノバーはないので。

2010年10月16日土曜日

861:縁のない映画

土日の午後は適当に仕事、テレビ、音楽、あるいはボーっとしているが、さっきまで日本のタイトル「フィクサー」の最後の20分間を見た。

これで同じシーンは3回目。兎に角、この映画はまともに最初から見られない。偶然だけど。

縁がない、ということで片付ける。

でもウィキペディアでストーリーを確認して納得した。英語名は、「Michael Clayton」だという。

最後のジョージ・クルーニーのセリフがいいね。

大金を自ら得ることなしに、颯爽と去っていく。コンサルもそう云う自意識あるね。コンサルで大金をつかんだ人はいない。精々仕事を終えた自己満足だけで空港に向かう。

"Give me $50 worth. Just drive."

860:南部アフリカのインスタントラーメン事情

もう20年も前にケニアのナイロビに赴任していたが、当時はまだアジアからのインスタントラーメンは入荷が少なく、且つ賞味期間を大幅に過ぎていて、とても買う気にはならなかった。当時は宿舎だったし自炊する必要もなかったので、市場調査はしていなかった。

当地の滞在も3回目でラーメンポットを持ってきたので、食事が面倒くさい時はインスタントラーメンで過ごすことにしている。

売っているのは中国、韓国からの輸入品だが、中国人が多いせいか賞味期限は切れていないし、それほど問題ないくらい劣化していない。このブログで商品の品定めを纏めておこう。帰国したら当然忘れてしまうことだから。

1.中国製は同じ会社のラーメンが2つ入荷している。河北省の「今野ラーメン」である。四川味噌がいい。

麻辣牛肉面と紅焼牛肉面で、前者の方が辛味成分が多く好きな味だ。後者はビーフシチュウ風だけあって辛さはやや控えめ。どちらもお値段は80円程度でお手ごろだ。スーパーならどこでも手に入る。他に1社中国製があるが味が悪いので1回限りで辞めた。

2.韓国の「農心」がソウルと中国で生産しているものが5種類入っている。お値段はいずれも160円ぐらい。

ア)Neoguri シーフード味
イ)KimChi Ramyun
ウ)辣白菜
エ)烏龍麺
オ)特辣香何とか麺

ア)とオ)は日本の狸うどん風で麺がしこしこしている、その他はただ辛いだけかな。もう買わないことにしている。

3.日清が香港かどこかで現地生産しているカップヌードルも偶に入荷するが、結構いい味だ。ちょっとお高く、1個160円ぐらいか。韓国ラーメンよりはずっとまし。

結論としては、味と値段と入荷のしやすさなどで中国河北省今野ラーメンが一番である。それとインドネシアのインドミーのカレーオニオン味もイケる。ただし、量が少ないのが欠点かな。

859:世界遺産とISO

朝風呂から出て、BBCを見ていた。このごろシリーズでやっているナイジェリアの特集だ。南アからの衛星放送でメロドラマも多いが、大概は南アかナイジェリアだ。それくらいナイジェリアも発展している。

ナイジェリアも石油のお陰で急成長。なんとなくインドネシアのような成長ぶりだが、実態はどうも違うらしい。BBCの月刊雑誌「Focus in Africa」でもナイジェリアが特集だった。この雑誌は日本では入手できない。

さて、本題だが、世界遺産の登録に向けて日本の自治体が躍起になっているようだ。登録されれば観光客が押し寄せると云う期待感が高いことを物語っている。自治体も素人だし、登録するためにはコンサルタントの力が必要で、「世界遺産コンサルタント」が引っ張りだこのようだ。以前ISO登録の流行の時もISOコンサルタントが人気だったのと似ている。

あれからもう10年以上経ってISOの注目度はかなり低い。ISO登録したからと云って業績は上がらないし、コストだけが永遠について回る。ろくなことはないのである。経営者の無能ぶりが見て取れる。

さて、世界遺産コンサルのコメントを発見したので、下記に示す。

「ここ10年程、遺跡そのものではなく、物語性が求められている。情報をどのように集め、整理していくか。保存計画を立て、推薦書を書くまでの過程が重要になる。」

コンサルにとって物語を作るのはまさに適任でしょうね。だけど、これでいつまで生きていけるんでしょうかね。登録が増えるほど世界遺産としての価値は下がる。ISOと同じような運命になるのではないか。

コンサルタントにも持続性が求められているね。

2010年10月15日金曜日

858:レビューは真摯に

風邪を引いたらしので、少し穏やかに過ごしていた。海外での単身赴任は自分しかいないので、自然治癒力が頼りである。2日ぶりに回復してきた。

さて、主題である。

水省の中にいても全ての情報を得ることはできない。DfIDが80年代に専門家を2人派遣したが、いずれもチーフとして配属されていて部内及び部外の活動状況はほぼ入手できたはずだ。

小生の場合は、省内での職位が与えられていないので、情報収集は職員各位の個人的な判断に全て依存している。ドナーなどは省の外にいるからまず重要な情報は要請によって得られるだけだから、まだ小生のほうがやり易い。ドナーは要請するべき対象を知らないからある意味無力である。

昨日はあるチーフからこれまで水面下で省外には全く伝わっていない内部資料がどっさり得られた。ドナーも全く知らされていないもので、扱いは要注意である。これらの情報を整理して、省及びドナー両方が満足する手法を考える必要が出てきた。

あるドナーとの覚書文書や別のドナーに対する厳しい省の内部文書、いずれをもレビューする立場は面白い。

レビューだけでは仕事にならないので、これからじっくりと真摯に対応することになる。省と云っても4局ある。局間の権力闘争もある。

中々面白い仕事なのだが、それだけに各局職員各位との暗黙の了解、信頼関係がないと無力だ。

世銀やアフリカ開銀、UNICEFを相手に堂々と仕事をする爽快感はない。30年の経験でやっとこういう面白い仕事に従事することになった。継続は力なり、は正解だね。

2010年10月13日水曜日

857:Nexus最新情報

08年12月ごろだったか、本ブログの45号でNexusを取り上げた。

そのNexusについて最新の情報を頂いた。

環境倫理、水政策、気候変動が次世代のNexusという論文からだ。環境倫理ねえ、土木屋さんにはついて行けないかな。

A 'nexus' is defined as "the bond, link, or tie existing between members of a group or series". The term captures the interactive effects that characterize the process of development, as in the "population, agriculture, and environment nexus in Sub-Saharan Africa" (Cleaver and Schreiber, 1994). A recent Google search shows many development applications: 'The Trade-Development Nexus', 'The Security-Development Nexus', 'The Migration-Development Nexus', 'The Trade-Migration-Development Nexus', and 'The Climate Change and Rural Development Nexus'. South Africa’s Minister for Water and Environment, Buyelwa Sonjica, refers to "the water, energy and climate change nexus" in her blog post for World Water Day in 2010. She notes, "if the sector is to respond effectively to the water, development and the climate change challenge, it must promote natural systems resilience, increase infrastructural capacity, improve water governance and improve institutional adaptive capacity".

さて、nexusも段々IWRMと同じ運命になるかな?

2010年10月12日火曜日

856:200円の攻防

今日はオフィスに行くと蛾の大群が部屋の中に舞っている。うわー、誰かが電気を消し忘れたらしい。蛾の大群を集めてしまったらしい。上部窓のネットが破けている。おとなしい蛾なので作業上は問題ないが、日本だったら耐えがたいかな。アフリカにいると感覚が鈍っている。

さて、円高が株価を下げているね。株には興味ないが、コンサル会社の動向は株価が示すのでワッチは毎日している。

ある人の笑い話で、大学同窓会の会計で会社の株価が200円を下回ると割引だ、というのがあった。本当かどうかは知らないが、ゼネコンやコンサルでは、やはり200円を下回ると経営者は慌てるらしい。

ある最大手コンサルの場合は、過去10年で2,3回経験したと思う。当然リストラが検討される。生き残りに必死だからね。ある先輩もこれからあるね、と予想していた。多分、ある。

株価の変動で面白いのは、コンサル最大手とゼネコンの変動パターンに類似性が高いということ。ある特異点が電力会社の特異点と同調しているとかも興味深い。

ここ半年では、水道や水専門のコンサルが上向きなのに、総合コンサルの大手は上向かないという傾向も面白いね。

株価が200円を切る時があるかな??

855:Nコン高校の部結果

今日の高校の部の結果が中々分からなかったが、NHKニュースのネット版で漸く分かった。

予感通り、郡山市の県立安積黎明高校が選ばれた。安積黎明高校の金賞は4年ぶり15回目だという。

まさに中学と高校で日本一だから快挙だね。郡山は今頃盛り上がっているだろうね。陣屋のカラオケもみんなうまいしね。これは関係ないか。

去年は惜しくも銅賞だったかな。金賞の杉並学院は今年は銀賞だ。

杉並は混声合唱だから声の広がりがあって得してたね。今年は安積黎明が女子だけで頑張ったんだね。凄いと思う。

12月帰国して、早速中学と高校のコンクールの様子をビデオで見てみたいものだ。

Nコンが終わると、そろそろ冬の到来だね日本は。

帰国後のカラオケの練習を南部アフリカでしている僕でした。

854:タフでなければ。。。

今日は停電が多かった。乾期の終わりだからしようがないか。

あと帰国まで7週間。早いもんだ。再渡航は来年の1月。ヴィザは去年から来年6月まであり、再入国何度でもと云った融通の効くものだ。特段の経費もかからず、イミグレーションにも行くことなしに取得できる。いい国だねえ。

さて、海外開発コンサルタントはどうあるべきかを考えると、多分いろんな要素があると思うが、一番大切なことは何だろうか。

専門性、健康、人格、情報収集力、観察力、忍耐力、行動力、自主性、調整力、交渉力。。。。などなどか。

フィリップ・マーローという架空の私立探偵をご存じだろうか。レイモンド・チャンドラーが作者だ。彼に続く作家は、ダシール・ハメットやロス・マクドナルドなどかな。高校の時、僕はマクドナルドで洒落た米語を覚えた。映画のように展開する小説には参ったね。

探偵小説好きなら、誰でも知っていると思うけど、

「タフでなくては生きていけない。優しくなければ生きる資格がない。」

という名セリフがある。意外に英語圏では有名じゃない。これをもじってコンサルタント用に書くと、

「しっかりしていなくては海外でコンサルはできない。誠実でなければコンサルタントをする資格はない。」

かな。

要するに、タフな使命感と誠実な理想主義がなければ、コンサルはできないということだろうかね。専門性や健康、人柄なんかはプロとして当たり前なのだと思う。

組織人を超えた個性がなければコンサルも続かないね。キャリアパスのために数年海外でというのは全くの論外ですね。

2010年10月11日月曜日

853:Nコンの結果

妻にNコンの録音を頼んでいたが、やはり結果は知りたいので調べた。

予想通り、郡山二中が3年連続で金賞だ。断トツだよね。顧問の先生が異動してもこの成績だもんね。大学の同期が郡山2中出身だし、近くには郡山カトリック教会があるし、親しみがあるんですね。

去年の自由曲はラテン語の典礼聖歌だったかな。それとも同じ郡山の女子高校だったかな。兎に角、群を抜いているので敵わない。

明日が高校の部。郡山の女子高も出ているね。期待している。

実際の出来具合を聞くのは12月帰国後だけどね。

埼玉県の吹奏楽、福島県の合唱というのは定着してきたかな。

吹奏楽も好きで、今日も数年前の金賞CDを聞いていた。

天理高校

柏高校

習志野高校

伊奈学園

淀川工業高校

高校とは思えないうまさだねえ。昔、天理高校が甲子園ででていると他校とは全くレベルの違う応援団の演奏があったけど、まさにあれですよ。

さて、そろそろ映画の時間だ。

852:赤堀さんに乾杯!!

今日の残業も終え一息だ。土日はコンサルにとって大事な作業日だ。それを感じたのは、最初の会社を辞めた後だった。それまでは残業と云うのは無能な人がする作業だとずっと思っていた。

この7年間は残業と云う時間を大切にしている。いつもじゃなくて必要な時だけだけれど。

海外ではなおさらだ。ゴルフをやっている時間はない。

この1年半は一人調査団だから土日はすごく重要で報告書作成は大体土日だ。ウィークデーは殆ど協議。

今日の午後は音楽をコンサートホールで聞いている感じながら、作業をしていたが、思いがけない方からメールが入った。

赤堀さん。

見れば、赤堀さんの奥様からだ。

8月8日に永眠されたとのお知らせだった。小生がメールしたのは8月17日。奥様も小生のメールは承知されていたがお返事が遅くなったと恐縮されていた。

赤堀さんも北大病院に行かれてすぐ具合が悪化し所沢に戻られ、数日後に眠るように永眠されたと奥様が書かれていた。お悲しみであったと思う。小生へのご返事にもお時間がかかったのはお察しする。

夫婦と云う関係は第3者には絶対に分からない。それぞれのご夫婦に歴史があり、共有の度合いの違いもある。

奥様には簡単に赤堀さんとの出会いとこれまでの交流のことを報告した。

静かに苦しまず穏やかに永眠されたそうだ。

赤堀さんは決して仕事のことは言われなかった。愚痴も。

小生のように軽々しく愚痴を言われない勇者に乾杯だ。

でもね、と言わせていただければ、やはり夫婦は仕事も含めて共有することがいい、と思う。

新世代かもしれないが、いいことも悪いことも言っておく主義なんですね、私は。海外の単身赴任の事柄は想像じゃ理解できないもの。

最後に赤堀さんが古希のお祝いで南京に行かれた時のお写真を載せます。サムライであった赤堀さんのお優しそうなお顔が偲ばれます。天国で見守ってください。

2010年10月10日日曜日

851:ボスポラスから文化の香り

ボスポラス海峡から文化の香り

1988年から1996年までの6年間は殆どトルコでの仕事に没頭し、34歳から42歳までの期間の6つの案件で、コンサルとしての基本を学んだと云っても過言ではない。

そのトルコのイスタンブールをBBCのThe Real…が取り上げてくれた。

イスタンブールでの案件は、3つ。いずれも都市給水事業であり、世銀案件では2つ目であった。92年ぐらいが最後の滞在だから、もう18年行っていない。

BBCもボスポラス海峡の両岸を紹介してくれた。いずれの場所もレストランが多く、懐かしい限りだ。

Kadikoy:アナトリア側の町。DSIの職員と一緒にアンカラから移動した。ボスポラス海峡を海底トンネルで導水する拠点である。ピクルス、キャンディー、ワイン。。。いいね。

Beykoz:ここもシーフッドのレストランが多く、DSIとの大宴会をやった。エボカレイ、カラマール、などなど。前菜のメゼやラクーも欠かせない。音楽はやはりアラベスクやトルコ音楽。

Sade Khave:ここはヨーロッパ側。しゃれたカフェやレストランが沢山。バルックはトルコ語で魚。魚のような女性がトルコでは好まれるんですよ。

様々なトルコ語が懐かしい。忘れないところが不思議。何とも上品な言い回しがいいね。成田ではヒルトンに1泊して帰るが、あそこはトルコ航空の定宿だから、外の喫煙所でいつもCAやパイロットに会うが、トルコ語で話しかけると彼らも意外なのかびっくり仰天するから面白いし、まだトルコ語も錆びてはいないようだ。トルコ語を学ぶ機会はなかったが、挨拶など必要最低限のサバイバル会話は完ぺきにマスターしているので、それだけでも十分だ。それ以上は英語で。

アフリカにいるとトルコの食生活の豊かさをつくづく感じるね。BBCでは肉料理は出てこなかったが、ケバブも多種多様なんですね。アラブ的だけど。

今日のお昼は、河北省今野ラーメンに日本製の味噌を入れて、日中友好ラーメンの出来上がり。夜は、南アの07年ビンテージ赤ワインで乾杯だ。さびしい食事だね。

トルコの6年間が懐かしいね。だけど、太るけどね。

850:京大からシンポのお知らせ

京大からの下記のお知らせを添付。参加は出来ないが関西の方は是非参加されてください。シンポの内容はいずれ公表されるでしょう。院生の段階でどんどん発表させたり、質疑応答に参加させることはいいことだ。京大と東大が競わないと国際会議での存在感はなくなってくる。30歳過ぎで大きな国際会議のプレゼンと激しい質問に耐えることを期待している。文学や哲学を学ぶと英語にも深みがでてくるんだけどね。その修行は一生続く。


エジプトシンポジウム
(ナイルデルタの統合水資源管理の高度化に向けた日本・エジプト/ハイドロ・ネットワークの構築(JE HydroNet))

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開催日時:10月26日(火) 9:30-18:00
場所:京都大学防災研究所(宇治キャンパス) D1518会議室 (アクセス)
主催:京都大学防災研究所水資源環境研究センター

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開催趣旨
エジプトはナイル川の水資源に国家基盤が大きく依存する一方、デルタ地域は地球温暖化による海面上昇の影響を世界中で最も受ける地域の一つといわれる。水資源環境研究センターでは、GCOE-ARS(極端気象と適応社会の生存科学)の取り組みの一環として、エジプト国の水資源・灌漑省水資源研究所(NWRC)、アシュート大学、アレキサンドリア大学とともに、これら問題に対処するための研究協力(JE-HYDO NETの構築)を進めている。

本シンポジウムでは、Prof. Ibrahim El Shinnawy(NWRC, CoRI所長)他のエジプト側ゲストスピーカーを迎えて、地球温暖化を踏まえたナイル川流域の降雨・流出・土砂生産の将来変化、アスワンハイダムの持続性評価、ナイルデルタの地下水資源評価(塩水浸入)に加えて、近年、被害が頻発している乾燥地のワジ・システムにおける鉄砲洪水(Flash Flood)対策や沿岸域の保全問題などについて課題報告と最新の研究成果発表を行うとともに、今後の研究協力の進め方について意見交換を行う。

使用言語:英語(通訳無し)

参加費:無料,(交流会代 3,000円)

申込先および問合先:
氏名・所属・職名・連絡先およびシンポジウム・交流会への出欠について、10月19日(火)までに以下の参加申込先へメールにてご連絡ください。
 hamano.kimiko.8w@kyoto-u.ac.jp (京都大学防災研究所水資源環境研究センター 濱野(0774-38-4040))


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Program
09:30-09:35 Opening remarks and guest welcome (Prof. Tetsuya Sumi (Professor, Kyoto University))

Flash flood and water resources management Session (Chair: Dr. Kenji Tanaka (Associate Professor, Kyoto University))
09:35–10:15 "Impact of Climate Changes on the Egyptian Coastal Zones"
Prof. Ibrahim El Shinnawy (Professor and Director of Coastal Research Institute, National Water Research Center, Ministry of Water Resources and Irrigation, Egypt)
10:15–10:55 "Flash Flood Control and Utilization Using Hydrological Information System"
Dr. Ahmed Sefelnaser (Assistant Professor, Geology Department, Faculty of Science, Assiut University, Egypt)
10:55–11:35 "Hydrological Simulation of Flash Floods Considering Prevention and Mitigation Strategies at Wadi El-Arish, Sinai Peninsula, Egypt"
Dr. Mohamed Saber (Post doctoral Researcher, Water Resources Research Centre, Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University, Japan)
11:35–12:15 "Numerical modeling of Water resources management: Nile Delta of Egypt"
Mr. Masahiro Abe (Master course student, Water Resources Research Centre, Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University, Japan)


12:15-13:30

Lunch break


Ground water Session (Chair: Dr. Y. Takemon (Associate Professor, Kyoto University))
13:30–14:10 "Impact of the Saltwater Intrusion on the groundwater availability in the Nile Delta Aquifer"
Dr. Ahmed Sefelnaser (Assistant Professor, Geology Department, Faculty of Science, Assiut University, Egypt)
14:10–14:50 "Ground Water Modeling"
Prof. Toshio Hamaguchi (Assistant Prof., Water Resources Research Centre, Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University, Japan)
14:50–15:30 "Integrated Water Resources Management of Aswan High Dam Reservoir in Egypt"
Dr. Haytham Awad (Assistant Professor, Irrigation and Hydraulic Department, Faculty of Engineering, Alexandria University, Egypt)


15:30-15:50

Coffee break


Sediment management Session (Chair: Prof. T. Sumi (Professor, Kyoto University))
15:50–16:30 "Nile River Basin Sediment Budget and Comparison with Japanese and Chinese Main Rivers"
Dr. Sameh Kantoush (Senior Researcher, Water Resources Research Centre, Disaster Prevention Research Institute, Kyoto University, Japan)
16:30–17:00 "Integrated Multi-Functional Sustainable Coastal Zone Management in Egypt"
Mr. Mohamed Reda (Doctor course student, Kyoto University, Japan)


17:00–18:00 Closing discussions / summary / future plans (all)

18:30-20:30 Reception

849:Plan B Drilling Work Succeeded

今日のBBCはずっとチリの銅山落盤事故救出の実況中継だった。プランBの立て抗掘削が成功したとのビックニュース。

BBCから派遣されている特派員もスペイン語が達者だね。実に手際がいい。

僕は水文屋なもんで、ボーリング屋さんとは馴染みがないが、ボーリング専門家の心意気を見せてもらった。鉱山や石油の掘削は彼らの保守本流なんだね。深井戸掘削とは訳が違う。

プランA、B、Cがあることも計画性とリスク回避の考え方があって良い。

レスキューチームもアメリカ人などが入っているようで国際的な協力体制があったことも分かった。

フェニックスと名づけられたカプセルでの33人の救出が見ものである。救出後の心身共のケアーも準備されているようだ。

地下にも興味を向けることが大切だね。水文屋として反省です。

2010年10月9日土曜日

848:サイマルの方ですか?

ユーミンを聞いているとやはり昔のことをいろいろ思い出す。走馬灯のように。

結婚する前は妻はまだ学生で、大学は僕の会社の直ぐ傍。だから、お昼休みとかも学食とか、四ツ谷駅を見下ろす土手の上とかいろんなデートの設定が出来た。携帯ないのによく連絡取れたよね。なぜかあの当時ベイグドポテトが流行ってたね。

三軒茶屋や四ツ谷の居酒屋で約束なしでばったり会うというのもあった。赤坂プリンスだったか(後で妻からニューオータニと訂正が)、1階のリトル・パイレッツというレストランも行ったね。ある大雪の夜には、上智大から坂を下り、新雪の中清水谷公園から赤坂駅まで駆け抜けた。

目白っていう設定もあった。聖母病院でアルバイトしていた彼女と目白駅で待ち合わせ。ある時面白いことがあって、目白駅から落合方面にちょっと歩くと画材屋さんがあって、中に洒落た感じのカフェがある。エスプレッソがうまかった。

二人で他愛のない会話をしていると、店のマスターが、何気に、

「サイマルの方ですか?」と聞く。

サイマルが何を意味するか一瞬分からなかった。聞くと、目白にはあの同時通訳を養成するサイマルの校舎があるとのこと。今はいろんなところに校舎があるらしい。

二人の感じがサイマル的だったんでしょうかね。今でも笑い話である。

サイマル的って何かな。会話は日本語だったんだけど。

JALのビジネスクラスに二人で乗ったらCAが英語で話しかけてくるのと共通なの?

847:ユーミンをコンサート風に

日本は3連休ということで仕事のメールもなく平穏だ。洗濯ものが1週間溜まり朝から乾している。大発生している蛾の侵入が嫌なので窓は閉めている。エアコンの風とささやかな日差しでは乾きが遅い。明日も休日だしのんびり行こう。

外の風景も変わらずだ。1年半、政府準備銀行の変わったビルを見続けている。まるで銀行強盗が狙いをつけた対象を調べているようだ。四角錘を2個地面に突き刺したような不安定なビルだ。大学キャンパスのようなエリアだから奇異な建造物である。

テレビも見飽きたので、ユーミンの初期のアルバムを聞いている。82年、恥ずかしくも27歳で車の免許を取ったが、教習所は晴海だった。当時は研究開発部門だったから海外出張もなく無事に中断もせずに取れた。通っているバスの中でウォークマンで聞いていた。

今回の出張で始めて海外でユーミンを聞くことになる。便利なもんで、コンサート会場でライブと云う設定で聞いている。成田で急いで買った外付けのスピーカーはIPod用だったのでヘッドフォーンで聞いている。まあ感じは出ているね。

この前は部屋でヘッドフォーンで音楽を楽しんでいると、急に眼の前に黒人が二人いてビックリ仰天。ランプの取り換えで入ってきたらしい。ノックをしても応答がないので入ってきた。

ヘッドフォーンって外部と遮断するからいいんだけど、精神的には外部の世界との断絶だから精神衛生上は良くないね。五感全てが外と繋がっていないと精神障害や不安感が増す。それとも、年のせいか。

別のホテルでは強盗が発生したという。日本人は結構狙われているようだ。ホテル代金は既に3カ月分払っているがまだ現金はあるので気をつけよう。ただし、パソコンは命の次に大事だからこれだけは阻止したい。

それにしても、ユーミンの「さみしさのゆくえ」っていいね。心の翳は誰にも分からないよね。

ここも、日本から見れば最果ての国だ。

846:BBCワールドチャレンジコンテスト

BBCとかナショナルジオグラフィックスの番組は海外生活での良き友人的な情報源なんだけれど、今BBCがシリーズでやっているのが、主題である。

メキシコシティーでの雨水利用の給水システム、グアテマラの廃棄されたタイヤ利用の公共施設建設など興味深い。

アフリカでの事例では、celsious solarというスコットランドの会社が提案する、

Jompy Water boiler

が面白かった。タンクに入れた淡水をスパイラル状の鉄管に通し、簡単な火力で熱し省エネでお湯を沸かすシステム。ケニアでの事例が今日紹介されていた。




水と衛生、そしてエネルギー。全てが環境に関連するんですね。

さて、BBCと云えば今日はイスタンブールのとっておきの観光案内番組がある。懐かしさと共に今のイスタンブールを堪能したい。

845:Nコン開催中

NHKは嫌いだけれど、全国合唱コンクールは毎年楽しみにしている。と云って開催予定を調べることはなくて、偶然土日の午後見たという感じだ。なんとなく秋から冬に向けての年中行事のような番組である。

今回は、今日から明後日まで小学校、中学校、高校と決勝大会が続く。

中学と高校がいいね。常連組がほとんどだが、課題曲の比較と自由曲の工夫とか見ていて楽しい。

余談だが、このNコンのことを当地の専門家の飲み会で言ったら、

確かアイシーネットの若手だったか、彼曰く、「合唱フェチなんですか?」と申された。

実に下品で無礼なコンサルなんだろうと思ったが、アイシーネットらしい社風だね。自由闊達らしいんだけど下品じゃね。お仕事でのお付き合いは避けたい。

明日明後日が中学高校の部なので、早速奥さんに録画を頼んだ。

相変わらず、郡山市は凄いね。金賞いくつ持っていくんでしょうか。

844:Mさんからのメール

一時期コンサルじゃない組織に在籍した。2年ほどだったがいい勉強になった。コンサルじゃない組織の海外戦略をご支援する仕事だったが、中々うまくいかなかった。

Mさんは同僚として傍にいたが、お互いタバコを吸うので喫煙室での他愛のない会話が面白かった。大組織と云うのはどこでも大変だが、率直な彼の意見を聞くのも組織をする上で参考になった。

その組織を離れて1年以上が経つが、そのMさんからメールがあった。

彼もある水道関連の組織に出向されたようだ。

日本の水道事業も様変わりで、BTO、直営、委託などいくつかのモダリティーがあるようだ。

中々面白い組織に異動になったようだ。いい経験が出来ることを心から願っている。

先日もある組織の方と話したが、50代になると課長や次長、部長などそれぞれの職位に何歳で就くか就かないかで組織を離れなくてはならないそうだ。100%民間じゃないけれど大変な環境だ。大変なのは民間だけじゃない。

さりとて、簡単に民間に行ける状況でもないし、大きな試練に晒されている。

海外における水道ビジネス展開の期待感や熱意が日本で高まっているが、どうなんでしょうね。要するに、人材がいるかどうかがポイントだと思う。経営手法が確立してもだれがするか。

海外コンサル一筋も楽じゃないが、50代以降になって海外に行かされる方の覚悟も厳しい。

水道事業の国際化という課題はじっくりワッチすることにしよう。

843:雨期の羽アリと乾期の蛾

前回当地に来たときは雨期だったが、雨が降り出すと羽アリが舞って、その大群をツバメのような小鳥が猛烈な勢いで食べていた。その素早い行動を3階の窓から眺めているのが楽しみだった。羽アリってうまいんだね。

さて、乾期の最後になる10月は、羽アリではなく、蛾の登場である。朝から晩まで大群が舞っている。

ツバメはどこかに移っているのか知らないが、蛾を食べる様子は全くない。うまそうには見えないね。

暇があれば、南部アフリカの植物、昆虫や動物図鑑で調べながら観察するのがいいんでしょうね。

これから11月の雨期に入るまでは暑そうだ。

今週の収穫は、UNICEFの報告書と水に関するお祈りの事例。

今度の会議では水のお祈りを捧げましょう。

2010年10月8日金曜日

842:翻訳までして頂いて

ここ南部アフリカも10月に入ると急激に暑くなっている。オフィスが西向きだしクーラーがないので蒸し風呂だ。アジアの蒸し暑さに慣れているので大丈夫だが、それでも4時半過ぎには閉店し、ホテルの第2オフィスに移動する。

さて、最近は外国人の方のアクセスが多く、多少の気遣いもしているが、中にはわざわざ日本語を訳している方もあるようだ。大変ありがたいし、果たしてうまく翻訳されているか心配でもある。なぜ翻訳されたか分かるかと云うとアクセスしたトレース記録を見ると翻訳したことが分かる。

日本人の方より外国人が増えたら、一挙に英語化することも視野に入れている。子供たちも英語の勉強になるしね。親父はもう相当読んでいるからいいんじゃないということにするか。或いは英語と日本語に分けるとか。

さてさて、ハッサンがなぜ小生の誕生日を知ったかが分かった。別のエジプト人であるアリさんからメールが来た。どうも二人はある水力発電案件のプロポ作成の協力をしているらしい。

日本のコンサルと組みたがっているようだ。日本工営が仕込んだ案件だし、他のコンサルじゃ勝てないと思うが、彼らも必死でやるようだ。本命を負かす手法はいろいろ知っているが、彼らに協力しても無理だろうね。

二人とも東大大学院でドクター取ってコンサル業界に入ったけれど、あんまりコンサルタントとしてのセンスはない。解析が得意な学者さんでね。案件形成、計画論も分かんないし、ビジネスマインドは全くない。

まあちょっと様子を見てみよう。場所がパキスタンとアフガンじゃカントリーリスクは相当高いね。

841:「安」は平和という意味か

今日は大使の帰任の送別会があったが、男子はダークスーツ着用という指示があったので不参加にした。通常はスーツ1着持って来るんだけれど、シャツとネクタイだけでこれまで大臣とかもOKだし、荷物になってしかも着用しないので、今回は持って来なかった。プロのコンサルタントとしては唯一の見栄があり、1000ドル以下のスーツは「制服」として着たくないんですね。

トランスポーター3の話は以前書いたが、誘拐された女性の首の後ろに刺青があり、「安」とう漢字だった。日本人だと安と見ると安いと思ってしまうので、変な漢字を意味もなく使うんだなと早とちりしたが、やっと意味が分かった。

今日見ていたTVドラマで台湾出身という男性が、

「安」はpeaceと意味すると言っていた。

なるほど、平和か。それなら刺青の意図が分かる。

さて、妻がまたいい題材をメールしてくれた。僕の洗礼名はアシジのフランシスコだが、有名な平和の祈りがある。

誕生日ということで、しっかり記録しておこう。86年にアシジから車で30分ほどのペルージアの大学で国際会議があり妻と3カ月の長男と滞在した。その大学で勉強したエジプト系イタリア人のハニー・ハッサンからわざわざメールで誕生日おめでとう、だって。彼は何で僕の誕生日を知っているのか不明だ。彼もアフリカ開銀職員を目指していたが、まだイギリスのコンサル会社で技術営業やっているようだ。

余談だが、今日は南アの聖公会の大主教だった有名なツツ氏の誕生日でもある。79歳だけれど元気だね。

Prayer of St. Francis

LORD,
make me an instrument of Your peace.
Where there is hatred, let me sow love;
where there is injury, pardon;
where there is doubt, faith;
where there is despair, hope;
where there is darkness, light;
and where there is sadness, joy.
O DIVINE MASTER,
grant that I may not so much seek to be consoled as to console;
to be understood as to understand;
to be loved as to love;
for it is in giving that we receive;
it is in pardoning that we are pardoned;
and it is in dying that we are born to eternal life.

Saint Francis of Assisi

フランチェスコの平和の祈り

主よ、わたしを平和の器とならせてください。
憎しみがあるところに愛を、
争いがあるところに赦しを、
分裂があるところに一致を、
疑いのあるところに信仰を、
誤りがあるところに真理を、
絶望があるところに希望を、
闇あるところに光を、
悲しみあるところに喜びを。
ああ、主よ、慰められるよりも慰める者としてください。
理解されるよりも理解する者に、
愛されるよりも愛する者に。
それは、わたしたちが、自ら与えることによって受け、
許すことによって赦され、
自分のからだをささげて死ぬことによって
とこしえの命を得ることができるからです。

アッシジのフランチェスコ

2010年10月7日木曜日

840:アフリカで56歳を迎えた

海外開発コンサルタント人生も30年が経ち、日本時間の今日56歳を無事迎えた。アフリカと云うところが面白い。修道院生活だから楽しみはないが、出張前に書いてくれたカードも家族全員分あるし、プレゼントもあり、電話での会話もできた。今更御馳走もいらないので、気持ちのこもったお手紙やメール、電話で大満足である。

苦節30年という感じでもないが、あっという間だったね。28年間は妻と一緒だったし、24年前からは次々に子供たちが登場してきた。彼らももう大人だからね。

30年経ったらプロのコンサルになっていたというのが正直な気持ちである。職人と同じ感覚かな。何々で10年、さらに何々で10年、最後の10年で取りあえず自他ともに認めるプロか。それにしても熟練という重たい感じはしてないが、30年の経験や知見は馬鹿には出来ないだろうか。これで人に否定されたら悔しいが、敢えて何でも否定する輩がいることも確か。だから、そういう輩のことは気にしない。

55歳最後の仕事は、ドナーや省関係者に対するSWAP関連情報の提供と省に来た南アのコンサルとの面談だった。ドナーも口だけで評論家みたいな言動だから役に立たないので、支援することにした。南アのコンサルも省幹部から有力な情報が得られないので、結局僕が省から紹介され説明することになった。これでは省の広報担当だね。でも依頼されるっていいことだね。

30年経ってもフットワークの軽いコンサルなので、クライアントさんからの依頼や要請は誠実に行う。60歳前後になるとどうしても変なプライドが出てきて頑固おやじのようになる方が多い。特に権力主義にとりつかれた人は融通が効かない。コンサルとしては限界点に達している。

僕もいつになったら頑固おやじになるかと心配していたが、まだ軽いようだ。

56歳になっても取りあえず心身ともに健康で有難い。お金の実入りはよくないが、家族5人が取りあえず生存しているからまあいいか。80歳以上になった両親とも晩酌したりくだらない話ができる幸せも有難い。

仕事的には先行きは不透明だ。コンサルの将来はかなり厳しいと認識している。常に進化しなくてはニーズに追いつけない。しかし、援助がゼロになることはないのだから、ケセラセラで行こう。

以前も書いたが、一位指名を頂けるうちはいいが、三位指名とか不合格という知らせが入ればそろそろ潮時と思わなければいけない。そういう事態は全くないが、いずれクライアントの評価も下がるかもしれない。

そうなった時は、ブラザーアンドレのことを思えばいい。40年も下足番を続けても不平不満を言わない人格を見習うべきだ。

「人は道を行うものにて、職事の有無に変わり無きものなり。」

妻が新聞の切り抜きをデジカメで撮ってくれ送ってくれた、西郷さんのお言葉らしい。

2010年10月5日火曜日

839:ジャカルタからのメール

インドネシアでの水力発電開発はコンサルにとってドル箱であったことは以前書いた。

最近ジャカルタからメールがきて、いろいろインドネシアの水力発電開発事業の進捗と問題点を知ることになった。

1.P水力開発

僕も90年ごろ係った北スマトラの水力事業であるが、治安の悪化で現場に行けないそうだ。多分開発は難しい。技術的にも難関だと思うし、先は見えないか。

2.A河水系水力開発

いくつか開発計画があるが、知事の利権とか環境問題など見通しが悪い。関連企業の契約も切れるのか。

3.Bダム

最終報告書がPLNに出されたようだ。浚渫業者と州政府と繋がっているという。最終案がどんな感じなのか分からないが、PLNはまた承認しない可能性が高いという。

3事業の実現性は分からないが、昔のようなドル箱は消えたようだ。悲しいとも思うが、コンサルとしては何としても持続的な開発を目指して奮闘してほしいね。

発電にしろ多目的にしろダム開発の将来が見えない。10年もするとコンサルタントすら専門家がいなくなる可能性もあるね。熟練技術者をどう社内で確保するかも大きな課題である。離散してしまうと惜しいね。人材が乏しいのはコンサルだけじゃないようだけれど。

838:Objection, Your Honor!

昔から法廷ものの映画やTVドラマが好きで、弁護士の言葉使いや態度というのはよく観察していた。勿論英語ですが。

久々に昨日A civil actionを見た。環境訴訟の実話にもとづいている。小説も400ページの大作だそうだ。80年代の公害訴訟で、弱小弁護士事務所の奮闘と敗北をリアルに描いている。

主演はジョン・トラボルタ。何をやらせても演技がいいね。流石にイタリア系だ。

弁護士を目指す人は必見ですね。正義感というのが如何に犠牲を伴うかを示してくれる。弁護士の裏と表も良くでている。流石に弁護士のスーツ、シャツ、ネクタイ、コートは上等だ。制服だしね。

正義、信念、理想、使命。コンサルにも必要なんだけど、強過ぎると組織から抹殺される恐れがあるね。

昨日ある先輩からメールを頂いたが、今年から来年にかけてまたリストラが始まるのではと心配していた。

リストラされるのは、大体出来が悪いと云うよりも、正義感の強い人がパージされる。出来るだけ粘って退職金割増を得た方がお得だけれど、もうそういう制度も崩壊したかもしれない。

837:タイトルの変更

2008年11月から本ブログを書いているが、何回かタイトルを変えているし、副題もそう。

気まぐれなんですが、IWRM対応で始めていたが、結局IWRMの実現性にも問題があり、その最終目標である持続的開発という視点に変わったわけ。

とはいえ、それだけではつまらないので雑駁なもの、例えばコンサルタントしてどう生きるかというテーマもかなりある。コンサルとしてしか係れないからでもある。

最近、ページアクセスの統計が入り、アクセスされる方の特性も分かってきた。英語でしか理解できない方が大変多いことも判明したので、タイトルだけでも理解できるように英語にしたというわけである。

だからと云って、全て英語だと父親とか子供たちが分からないこともある。参考の英文を長くてもそのまま転記している理由は、間違ってアクセスしてしまって且つ日本語が分からない方でもせめて英文の内容だけでも何かのお役に立つかもしれないと思っているからでもあるし、若きコンサルの方には英語のお勉強もしてほしいしね。正直訳すの面倒くさいというのもある。

ロシア、東ヨーロッパ諸国、西欧などの方には申し訳ないが、すごい検索キーワードでこのブログが出てくるのは結構笑えるんですね。

836:羊飼いの笑い話

世銀事務所での会議から戻った。世銀ミッションはある融資プログラムの管理で年2回当地にやってくる。団員は既に知り合いだが、団長は新任でイギリス人。前任者は日本人だったがお子さんが生まれたので別セクションに移ったそうだ。彼女の元ボスが日本人で小生の元同僚。彼の元上司は世銀副総裁だったドイツ人のリン博士で小生の知り合いでもある。国際協力の世界は意外と狭いのだ。

当地も1年半経ち、水セクター関連情報は多分開発パートナーの中では一番持っているだろうか。自画自賛ではなく、情報を発掘するぐらい積極的でなくてはドナー達には勝てない。勝ち負けではないが、情報がなければ言葉も無意味である。

世銀ミッションリーダーから水セクターに関する資料リストの提供を求められ、快く引き受けた。持ちつ持たれつの関係だしね。競争する必要もない。UNICEFの新任専門家はウガンダ人からまともなイギリス人に代わった。今日は初めて会ったが中々の人物である。これから協調してやっていけそうだ。まずは安心。ウガンダ人の意味不明な英語から解放された。

さて、コンサルとは何かという笑い話がある機関のニュースレターで紹介されていたので転記する。羊飼いと云っても聖書のお話しではない。

Have you heard the story about the shepherd before?

A brisk man makes the bet with a shepherd to guess the exact size of its large flock in return for one sheep. With the modern equipment the man carries, he wins the bet and takes one animal.

The shepherd in return proposes a new bet: "Now, if I guess your profession, will you pay me back in kind?" The man agrees.
“You are a consultant!” says the shepherd. "Exactly! How did you know?" asks the man.

"Very simple," answers the shepherd. "First, you came here without being called. Second, you charged me a fee to tell me something I already know. Third, you don't understand anything about my business - I'd really like to have my dog back."

A funny story, but perhaps one with a nucleus of truth?

2010年10月4日月曜日

835:カンタス飛ばず

僕も飛行機に乗り始めて34年。仕事で数え切れないほど飛行機に乗っているが、機材の不具合でキャンセルになったことは一度もない。8時間遅れとか、砂嵐でキャンセルはあったかな、イランで。アチェでは飛び立って直ぐ飛行場に戻った時は慌てたが、車輪が格納されなかったので着陸できた。エアフランスのナイロビ行きが途中どこか途中のの空港で緊急着陸はあったかな。けど、別に緊張感もなくどこの国かも忘れたぐらいだ。

さて、娘が修学旅行で今日豪州から夜行便で明日帰国するはずだったが、機材の不具合でキャンセルになりもう1泊するとの連絡が入ったらしい。寧ろ、良かったね。1泊得したかも。

こういう事態はいい方向で捉えればいい。

とは言え、国際電話を自分の判断で掛けたのは娘自身だから、学校はどういう連絡網体制なのだろうか。

妻とも以前話していたが、緊急事態だけではなく進捗の連絡など、携帯でのメール連絡など連絡網さえ希望者だけでも押さえておけば、こういう事態も保護者に直ぐ連絡出来るはずだ。

事態を知らないでいる保護者への配慮が足りないと思う。

数カ月前に来たコンサルさんにも調査団、省関係者、クライアントなど進捗の連絡体制網を作ってと要請したが、結果的には無視された。

情報の共有化というのは大事なんだけどね、実行されないのが日本の組織だね。

2010年10月3日日曜日

834:英国アトキンス社長がBBCにでたぞ!!

仕事中にBBCをつけていた。やっとBBCが繋がったからだ。とは言え、月報の特記事項を書いていたので画面は見ていないが、急に馴染みの言葉が入ってきた。

civil engineering

はて?BBCで土木工学とかの言葉が聞こえるのはまれだから画面を見た。

ビジネス関連の議論らしい。BBC Radioがやっている人気の番組でThe Bottomlineで、BBC World Newsでも映像化してやっている。あんまり見ない番組だが、「土木」と聞いて集中。

3人のパネルの一人が英国最大で時価総額がロンドン証券取引所上位250に入っているアトキンス社長であった。へえー、感心。下記のFTSE250はFinancial Times Stock Exchange 250 Indexの略語らしい。

建設コンサルタント会社としてイギリス人ならよく知られているんだね。例えて言えば、日本工営の廣瀬社長がNHKの番組で企業倫理とか企業のあり方についてパネラーとして出ているような感じだ。あくまで仮定の話ですけど。

建設コンサルでも他の2人の論客に議論で負けてないね。寧ろ勝っている。アトキンス社長がなぜこういう議論に招かれたかは知らない。あこぎな商売やってるのか、あるいはその反対なのか。パネルとしてでていても不自然ではないし余裕と貫禄がある。流石、社長だね。社長はエンジニアなのか?

お暇な方はBBCのホームページの動画で見てください。30分。以下が、参考情報。

Evan Davis and guests discuss staying ahead of the competition and business gibberish.

The view from the top of business. Presented by Evan Davis, The Bottom Line cuts through confusion, statistics and spin to present a clearer view of the business world, through discussion with people running leading and emerging companies.

Evan and a panel of guests from the worlds of civil engineering, hedge funds and investment discuss the art of staying ahead of the competition.

The ruthless former chief executive of General Electric, Jack Welch, often held up as a model of business leadership, pursued a strategy to establish each of GE's businesses as either number one or number two in the market. Without this approach, he believed the company's prospects would be bleak. Some companies will do anything to be big, even if it means cutting prices and making less money. Other businesses are happy to be smaller and more profitable. Which strategy wins?

The panel also discusses corporate claptrap. Silly jargon, faddish ideas and vacuous concepts - why is the business world so keen on nonsense?

Evan is joined in the studio by Deborah Meaden, entrepreneur and business investor; Keith Clarke, chief executive of FTSE 250 civil engineering and design consultancy Atkins; Hugh Hendry, hedge fund manager and co-founder of Eclectica Asset Management.

833:テレビシリーズCrash Season2を見て

先週あたりから衛星放送の受信状況が悪い。南アの映画専用チャンネルも見られないし、BBCも入ったり入らなかったり。ホテル側の問題かもしれない。経営悪化でチャンネル数も削ってきたか。ダウンタウンのホテルでは韓国人が経営していてNHKも見られるらしいが、そんなことで移動する気はないが、BBCが見れないとちょっと悲しい。

さて、一部見られるのが、インド系のチャンネルとスポーツとアクション映画チャンネルだけ。アクション専用チャンネルも時どき面白い映画やテレビシリーズをやっている。

今日は、初めて、

Crashのシーズン2を見た。噂は知っていたが実際見るのは初めて。だから物語自体が全くオンチ。ただ、見ていて心地がいい。

なんでだろう、と思って考えると、LAの物語だからだ。なじみの深いカリフォルニアの英語。

やっぱ、原点は加州だね。

海外途上国だと兎に角変な訛りの英語が普通だ。ネイティブならまだいいがね。

だから、会議でもストレスを感じるんだよね。ここアフリカでも。

全く自然で心地がいい英語。それが加州かな。そんなわけで、ストーリーが分からなくてもずっと最後まで見ていたが、結局ストーリーは分からずじまい。ただ、韓国系の女優さんが一人出ていた。最初は日系かと思ったけど、よく観察すると韓国だね。どこがどうのとは具体に言えないんですけど、感覚的に。

さて、月末の月報を仕上げた。特記事項を書くことが大切。月報だけでクライアントに説明するだけではサービスは評価されない。

832:中年と云う過渡期

ネットでの情報にも中国の新聞情報が入るが、時どき興味深い記事もあって面白い。今日は、中年よ頑張れという意味合いの記事があり、55歳で数日で56歳を迎える自分自身にも当てはまるのでここに転記する。08年の論文でネットでダウンロードできるの原文に興味のある方は読んでみて。ハーバードビジネスレビューもこういう論文を載せるんだなと感心。

40歳前後のコンサルさんはこれからの人生をよく考えて、会社に残って沈むか、あるいは去っていい人生を送るか、良く検討してほしい。20代、30代は、兎に角経験と知見、そして社外の人脈形成を高めていくしかない。40代で国際機関の案件や団長をいくつか経験したらもう大会社で得るものはサラリーマン的な出世しかない。

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中年危機なんてウソ!豊かな人生は中年期から始まる=「若者に無限の可能性」は幻想―米経済誌

2010年1月23日、羊城晩報は、イスラエル・テルアビブ大学心理学部のカルロ・ストレンゲル教授がハーバードビジネスレビューに寄稿した論文「中年期変化の存在の必然性(The Existential Necessity of Midlife Change)」を紹介、かつての「中年の危機」という概念が時代遅れになっていると論じた。

同論文は、一般的に40歳を境に中年危機を迎えると考えられてきたが、平均余命も伸び、より充実したライフスタイルを享受できるようになるなかで、「中年の危機」よりむしろ「中年という過度期」という呼び方がふさわしい、と指摘する。それまでの半生で積み重ねてきた人生経験を残りの半生で生かそうという意識があれば、非常に豊かな人生が送れる、という。

結婚、住宅の購入、そしてビジネス。どれもが難しい決断を迫られる人生の転機だが、それらに向き合いながら、何にも縛られない自由な生活を楽しむこともできる、とグレンゲル教授。若い時に人生のあらゆる局面から教訓を得、年齢を重ねるごとに次々と起こってくる問題や困難に、それまでの経験を生かしながら立ち向かっていくことができる。

「年齢とともに人生の可能性もしぼんでいく」。これは誤った仮説から導き出された観念だと同教授は指摘する。「若者には無限の可能性がある」といのは錯覚に過ぎず、この時期に理想主義的な思考から脱却して、受験、学位取得、就職など直面する課題をクリアしながら一歩一歩進んでいくなら、それにともなって必要な能力が開発され、中年期までに自己を確立することができるという。
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831:日本製品の乏しさ

当地南部アフリカでの中国進出は目覚ましいと何度も書いた。日用雑貨品を求めても日本製品は皆無である。

現地調達品は殆どが中国製である。粗悪だが値段が極端に安い。マラリア対策として日本製のものをいくつか持ってきているが、効きが悪いと感じたので、スーパーで探してみた。

アースの電気式の液体蚊取り器を発見。雑貨で日本製品を初めて見ることになる。

日本製と云えば、自動車とパソコン関連だけだと思い込んでいた。アースも多分第3国で製品化しているはずだ。

食料品に転じれば、何店かに日本食品があるらしいが、殆ど賞味期限が切れていると長期滞在者は語っていた。そこが比国、馬国、インドネシアなどと大きな差がある。ここは日本からはやはり辺境地なのだ。ただし、トヨタなどの中古品はサプライチェーンがしっかり構築されていて意外と簡単に手に入る。

以前書いたが、キャノンなどのインクもかなり在庫があるが、新製品では皆無である。キャノン製の携帯用のカラープリンターを愛用しているが、インクは日本から大量に持ってきている。

医薬品や栄養剤は赴任期間分持ってきてはいるが、切れると第3国製で間に合わすしかない。今のところは代用品で問題はない。

たった数カ月の出張でアフリカから戻ると、日本製品の多様性と新製品の工夫など目を見張る思いがする。物の豊かさでは世界有数だろう。

心の豊かさと云う点では真逆かもしれない。

830:日系カナダ人の悲劇

日系人というとアメリカかブラジルを想起してしまうが、カナダにもたくさんいた。

今日のディスカバー日系からのニュースレターによれば、

日系カナダ人も戦中強制収容所に入れられたが、1949年まで解放されなかったらしい、また日本にいた日系カナダ人は1952年までカナダ入国が出来なかったという。

詳しくはこれから読んでからと見てみたら動画だったので、帰国後となる。

知られていない事実がありますね。それにしてもカナダの意外性を知った。10月には日系カナダ人の収容所体験を語るセミナーがあるそうだ。

2010年10月2日土曜日

829:ガーナのIWRMって何かあるのか?

暇な時に本ブログのページアクセス統計をチェックしているが、一番不可解なのがアクセスNo1のガーナのIWRM関連ニュースである。キーワード検索してアクセスされた事例もないので、非常に不思議である。

本ブログでは当初からIWRMに関する(どちらかと云えば)批判的な考えを中心に書いてきたが、ガーナのニュースには特別な内容がない。現在までアクセスが続いているので大きな謎である。

最近、若干ではあるがI国からのアクセスが増えた。Bダム関連のアクセスも多い。そろそろ調査が終了するのだろうか。純粋に技術的な論点だけでNGO的な発想は全くないが、科学的・技術的な判断で最適案を模索してほしいものである。コンサルタントおよびダム屋さんの力量が本当に問われているのだ。成功すれば世界で初めての試みになるし、失敗すれば最悪の事態である。勿論、コンサルタントの責任が100%であって、他にはない。

日調整の流れ込み式水力発電と遊水地内堆砂という難問中の難問である。さらに、運用中で増設用の施設ありというおまけ付き。

アドバイスできる先例調査を知っているが、聞く耳持たぬということだったので話すチャンスを逃した。

環境重視という世界的な趨勢の中で、ダム開発というのも今後どうなっていくのでしょうね。もう一生係れないかもしれないね。

828:「自死」という考え方

自殺者が年間コンスタントに3万人を超える時代である。

死を選んだご本人の気持ちも多少分かるが、残された家族はさらにかなしい。

以前から「自死」という考え方が出てきてカトリック教会でも大罪ではないという考え方があると妻から聞いていた。

今日のニュースで、イグナチオ教会有志の取り組みが紹介されている。自殺は人ごとではない状況だから、カトリック信者でも多くなっているに違いない。

それほど悲惨な日本なのだろうか。

1日の給与が1ドル程度の国民が多い当地である。ホテルでハウスキーピングしている従業員も概ねその程度だろう。ささやかなチップも給与と同額というのは大変に厳しい生活だ。

馴染みのタクシー運転手のR君も二人の子供と弟の面倒を見ているが、首都に住んでいても水も電気もない。それらを得るお金がないという。所謂urban poorの範疇に入る。

うわべだけの豊かさと自死とは関係があるかもしれない。

827:ホーム化したコンサル

なぜコンサル会社が現地に営業事務所を置くかは自明だが、要するに現地での情報収集活動を通じて案件形成や公示案件の事前現地調査を容易にして、受注確率を高めるためだ。

最近は会社全体の勢いが低下しているせいか、海外事務所の強化に余裕がなくなっている。コンサルが相手国政府と協働して事前の案件形成を実施することも少なくなっている。

結果として要望案件の熟度が低下するという欠点が表立ってくる。

また、国によっては、長年継続して調査を行っているコンサル会社が保守的であったりすると、ニーズアセスが疎かになる。会社として係りの少ない案件を形成しても実入りがないため、折角新しい支援のニーズがあっても見過ごしたり、(故意ではないのだろうが)クライアント側に新情報を流さないケースも散見される。

実力のあるコンサルがうまく案件を形成していくとクライアント側や相手国側にとってもいい案件実施の循環ができるのだ。セクター全体の整合性のある案件形成が可能になってくる。

当地では、過去20年以上に亘ってハンドポンプ付き深井戸建設が行われてきたが、コンサルも常に受注できる立場だから安心しきってホーム化していた。村落から町や市など準都市水道事業のニーズもここ何年も知らん顔だったし、コミュニティーベースの深井戸維持管理の強化ニーズも関係ないといった具合だ。自分の会社の利益誘導に関係なければ知らん顔という対応は、まさに使命感なきコンサルと言ってもいいだろうか。

開発コンサルタントは使命感とある意味の理想主義を持っていないと持続性のあるサービスは展開できないと思っている。会社単位の利益だけでコンサルタントサービスを捉えていると廃業する運命になると思っているのだが、いかがであろうか。

進化するコンサルが切望されている。

826:If you can’t measure it you can’t manage it.

今日は朝から風邪気味で調子が悪かった。ある調査団の調査が昨日終わり、ほっとして気が抜けたのだろうか。調査支援はこれで3件目。これから3件続くことになる。そのうち1件は明日から。

クライアントを支援する場合はいいが、コンサルが相手だと信頼関係が形成されていないので大変だ。その辺のギクシャクは以前述べた。

午後遅くにはホテルに戻り薬を飲んで睡眠開始。7時には起きた。寝て汗をかいて大分良くなった。

IWMIから久々の情報が入る。世界水週間でもいいプレゼンをしたらしい。その要旨を少し読んだ。これについてはまた紹介することに。

まず目に入ったのは格言で、主題に示したものだ。

“If you can’t measure it you can’t manage it."

ごく普通のことだが、水資源管理にも当てはまる。

水文データのアップデイト、既存施設のアセスメント、流域状況の把握などがなされないまま、新規事業が計画される傾向がこの国では散見される。ごく当たり前の議論がなされないのが残念だが、良識的な水文屋がどうもいないようだ。

そろそろ最大の課題に着手することにしようか。水文計画が蔑ろにされている現状を打破しないと水資源管理どころではない。

2010年10月1日金曜日

825:Kite Runner

耳元の蚊に悩まされ、朝方3時に起きてしまった。蚊対策も2重なのだが、2匹いたようだ。後でバスルームで死んでいた。カゼ薬を飲んだため熟睡できたので眠気は感じない。朝の時間の流れが速く今は5時。夜も開けた。

朝方3時から5時と云うと、高校生ごろにTBSの「走れ歌謡曲」という運ちゃん向けの番組があって、一夜漬けの試験時期にはよく聞いていたものだ。流石に5時頃には眠くなったが、そこで眠ってしまうと遅刻。最後の踏ん張りどころだった。今は勉強が一夜漬けじゃなくて、一生漬けだけど。

日本とは7時間差があるので、5時頃に起きるとメールのやり取りには丁度いい。今までも5時起床が定着はしていたが、今回は6時起きというのが続いていた。

いつもながらくだらない前置きが長いが、昨日はBBCで特集をやっていて、アフガン難民がアメリカに移住して書いたkite runnerと云う小説の作者とのインタビューだった。この小説は後に映画化されて、偶然に去年当地のテレビで見た。ブログでも、「カブールに凧が上がるか」、というタイトルで書いたと思う。ここに来て直ぐだったから去年の5月かな。非常に感動的な物語で、平和時カブールに上がっていた凧が象徴的だった。

残念ながら、お食事会にお呼ばれされたので、インタビューは見ることができず、その代わりインドカレーは頂いた。

あの映画のタイトルは、kite runnerだったんだね。kite fightingで勝つことが少年の勲章だったようだ。

残念ながらアフガンにはまだ行っていない。タジク側のアムダリア川右岸からアフガン北部高原を眺めただけ。

危険地帯だから再公示も多い。ぜひ今度応札してみたい。そのころはカブールの空に凧が上がっているだろうか。

824:世銀ミッションとの協議

当地水セクターへの支援では、やはり世銀とアフリカ開銀が主導的である。特に世銀はずっと以前からプロジェクトベースだけでなく、水省や水公社の改革をもバックアップしてきた。

昨今のSWAPブームで、CIDAが無謀にもSWAPを主導してきたが、カナダのいつものunderfundedという特性から支援は長続きしなかった。今はSWAPも崩壊寸前である。全般的に見ても、リーマンショックの影響か、開発パートナーの支援額や意欲に陰りがあるような感じもする。WaterAidも今年はなぜかおとなしい。DfIDの支援がないのだろうか?

来週、世銀ミッションが1年ぶりに来る。毎年来ているが、今年は若干態度が違うようだ。去年までは開発パートナーと協議するのは例外的で、且つ各ドナー事務所に直接出向くことはなかった。今年はちょっと異例だ。これまでの省と世銀ミッションの覚書は入手しているからミッションの目的や構成は既に知っている。

水省は二枚舌的なところもあり、支援してくれるならSWAPなんかはどうでもいいというのが本音かもしれないね。

ただし、SWAPは一応省が公式に進めているわけだし、世銀支援のプログラムがSWAPをあからさまに無視するのもまずい。アフリカ開銀もその辺を意識しているので、この辺でSWAPに消極的な世銀の理解を得たいと思っているようだ。

ところが、CIDAが急に撤退したため、SWAPも主導者を失い全く前進していない。また、JSRの元となる毎年のパフォーマンスレポートの中身が殆どないのも課題なのである。SIPは10年早い。

SWAPの危機でもあるのだが、打開策がないのが現状である。形だけのSWAPはなくてもいいと僕は思っているが、やはりできるだけのことは専門家として支援する意義もあるので、今回から積極的に支援することにした。とは言え、1年とかで簡単に動くわけではないので、まずは各技術ワーキンググループの現状からレビューすることにした。直接的な係りはこれからである。

省の当て前と本音が錯綜する中で、省が利を得ることだけを考えている可能性もあるので、あんまり刺激しないようにすることも重要だ。実際、予算が限りなくゼロに近いので、SWAPに関係なく、支援があれば何でも受けるのが実情なのだ。最貧国のお台所事情なのである。

多くの国では、当地と同じように、開発パートナーから資金を得るための「ダミー」として国家水政策戦略計画やIWRM計画などを(実施する考えも無いまま)安易に策定することがあるので、十分注意することが肝心なのである。ダミーの計画書群に惑わされることがないようにしないといけない。

823:世銀進捗レポート(中央アジア)

少し前にご紹介した世銀進捗報告書の第2段である。

中央アジア。

いつまでたっても解決されない地域連携だが、世銀も「あっさり、さりげなく」進捗と今後の方針を纏めている。まあ、しょうがないですね。

IWRMも使われていない。integratedは2か所のみ。もうそういう時代ですね。本編でも略語を入れて12か所のみ。IWRMの流行は終わったようである。本編は120ページほどなので興味のある方は見てください。中央アジアの実情を知っていると記述内容との差異が分かると思う。

コピーアンドペーストもワードをかえすとうまく行った。

Issues

The Central Asia sub-region comprises five countries with a total population of 59 million over an area of 4 million square kilometers. There are large differences in available water resources, from Tajikistan with an average of 4,900 m3 per person annually, to Turkmenistan with only 274 m3 available per person annually.

Tajikistan and the Kyrgyz Republic include the major glaciated mountains of the regions and their upstream position is advantageous for water availability and hydropower. In contrast, Kazakhstan, Turkmenistan, and Uzbekistan are in a downstream position and are largely dependent on inflow from the other Central Asian republics. Agriculture is a key component of the region’s economy and accounts for 90 percent of its water use. Following the collapse of the Soviet Union in the early 1990s, most of the region’s water infrastructure continues to decay as the result of unsustainable development and the lack of financing for maintenance and rehabilitation. The national budgets remain inadequate to cover the costs for maintenance, and investments for rehabilitation from IFIs have not been sufficient to reverse the deterioration. Soviet-era legacy institutions for funding infrastructure operation and maintenance have not been sustainable.

While each state still has operational irrigation or water resources departments, further reforms and sustainable financing has proven to be a continuing challenge. The Soviet Union’s mismanagement of the Aral Sea basin resulted in an ecological, economic, and social disaster. While there has been significant progress in repairing the Northern Aral Sea, significant water resources management challenges remain.

Proposed Directions for World Bank
Engagement in 2003

The Strategy stressed the importance of both management and infrastructure instruments, with a focus on rehabilitation and maintenance of an appropriate stock of infrastructure. Major aspects of the 2003 Strategy included (i) the development of a regional water strategy, (ii) continued analytic and advisory work to better understand the economic, social, and environmental impact of rehabilitation, energy use, water and salt strategies, and water and waste water strategies, (iii) a focus on infrastructure rehabilitation, (iv) restoration of negatively impacted ecosystems (wetlands, grasslands, fisheries, etc) and especially the Aral Sea, and (v) continued restructuring of water utilities and support for water user associations.


World Bank Group Achievements
over FY03–09

For the period 2003–2013 the World Bank will have provided investments in the sector for nearly US$1.5 billion. Other multilateral donors, including the Islamic Development
Bank (IsDB), Asia Development Bank (ADB), and European Bank for Reconstruction and Development (EBRD), along with many bilateral donors also continue to be active.

International assistance has helped rehabilitate and maintain some of the infrastructure in key cities and productive centers, but the region-wide situation remains serious. The restoration of the Northern Aral Sea is a major success story for multilateral donors - both for the ecosystem and the communities that now can enjoy fishing and a cleaner environment. Nevertheless, the problems
of inadequate institutional capacity and governance have been further weakened by the emigration of qualified professionals.

Governance arrangements and incentive policies still lag behind and pose a serious impediment to the development of modern and efficient water management systems. Climate change is expected to have a significant impact in the region—with the Climate Vulnerability Index (CVI) ranging from medium to high for all countries; the only positive exception being Kyrgyz Republic with a low CVI.

The Strategy defined the challenges of water resources management and development in Central Asia as daunting; solutions would require concerted actions across sectors. The World Bank work in Central Asia has focused on a number of elements discussed in the Strategy that still remain relevant. While an overarching regional water strategy and action plan is still not in place, national water strategies have been prepared addressing subsector issues such as water supply and sanitation.

The development of a regional strategy is difficult due to the underlying political differences among countries where an agreement on upstream downstream water use is still not in place. The Bank has generally supported this effort with investment support that is complementary and consistent with regional sharing. The Bank also works with United Nations and bilateral organizations whose goals are more directly related to an enhanced political environment for shared water management.

Since the WRS was issued in 2003, a WSS dialogue was held in Kazakhstan between 2004 and 2005 followed by a TA on tariff settings completed in early 2009. Two water supply and sanitation sector notes were prepared in Uzbekistan and Tajikistan. The latter was launched with a workshop attended by national authorities and donors in April 2009, while the note for Uzbekistan will be publicly launched in mid-2010. In Tajikistan, the strategy note has galvanized government and donor attention, providing a platform to continue the dialogue and promote necessary reforms. For the critical irrigation sector in Uzbekistan, the Bank completed a report in late 2009 to help rank and prioritize investment funds for rehabilitation and modernization of systems. In cooperation with the Uzbek Technical Working Group, 26 critical investment projects have been assessed.

Restoration of the North Aral Sea has been a major success in the region; as water levels increased by about 3 meters, adding about 50 percent to the surface area of the North Aral Sea, the once vibrant fishing industry was resurrected. Work has continued with the first phase of the financial assistance that will be completed at the end of 2010, and a new project is in the pipeline for 2011. Other rehabilitation projects have been financed in many Central Asian republics, although IDA allocations have limited the size of projects in Tajikistan and Kyrgyz Republic. Financing dedicated to address water pollution from mining and industrial water has been ongoing, especially in Kazakhstan.

Within the framework of the irrigation projects in Kyrgyz Republic, Tajikistan and Uzbekistan, water users associations have been supported and their capacity enhanced to operate and maintain the systems and collect fees. However, the centralized management system inherited from the Soviet era has slowed institutional reforms. The management contracts tested in Tajikistan and Uzbekistan have not been successful and a new paradigm needs to be explored to enhance the performance of the water utilities.

In the Kyrgyz Republic, about 570 WUAs were legally established for the management of over 750,000 hectares under the first On-farm Irrigation Project. WUAs were trained and supported for several years by dedicated WUA support units that were set up in the Department of Water Resources in order to develop the WUAs into technically and financially sustainable organizations.
Realizing that WUA development is a long-term activity, this support continues under the second On-farm Irrigation Project. In addition to WUA development, the two projects support the rehabilitation and modernization of WUA-managed irrigation systems commanding about 160,000 hectares. IDA also supports the rehabilitation and modernization of higher-order irrigation systems commanding over 400,000 hectares managed by the Department of Water Resources.

The Irrigation Rehabilitation Project (closed) and Water Management Improvement Project (ongoing) also support efforts to transform the Department of Water Resources into an agency that is technically capable of managing complicated irrigation systems in a financially sound manner, with full transparency and accountability to water users.

The Tajikistan Ferghana Valley Water Resources Management Project (FVWRMP) has been under implementation since 2006. The project addresses the water resources management issues in Ferghana Valley in Tajikistan which is a part of the Syr Darya River catchment area. FVWRMP includes several elements of INTEGRATED WATER RESOURCES DEVELOPMENT including the rehabilitation of irrigation and drainage systems for about 30,000 hectares in the valley, as well as the establishment of a number of WUAs, reducing flood risk and improving the operation and safety of the Kayrakkum Dam on the Syr Darya River.

Although the funds allocated to this project are modest (total project cost is only US$14.0 million), the project has already had positive impacts on the lives of the people living in the project areas through increasing agriculture production and reducing the risk of flooding and waterlogging of agriculture land. In addition, under the project, a number of studies and steps have been taken to improve the safety of the dam, including geo-technical investigations, surveys, and a study to improve dam safety, as well as the preparation of the dam safety monitoring and emergency action plan.

Lessons Learnt

The Strategy presents a clear picture of the sector and socio-political context of Central Asia and is still valid today. Experience from ongoing project implementation in Central Asia suggests that rigorous economic and environmental criteria should always be applied in project planning and design, and that the involvement of local institutions and affected populations in project preparation is critical to enhance ownership. Coordination among government agencies is difficult, and this has to be taken into account for crosssector activities that involve an INTEGRATED APPROACH to water management.

Dialogue among countries on equitable use of water resources and international water ways remains challenging. Growing demand for power supply and construction of large impoundments from countries upstream creates tensions with their downstream neighbors. The practicality of bringing about institutional strengthening of water supply and sewerage utilities through a performance based management contract (as had been the intent under the Bukhara and Samarkand Water Supply Project and the Dushanbe Water Supply Project) needs to be re-examined. In the future, a more flexible approach should be adopted balancing weaknesses in local capacity with external, preferably domestic, partnerships to strengthen operational performance.
Given the importance of irrigated agriculture in Central Asia, infrastructure rehabilitation, capacity building, and improved water management technologies have brought great benefits to the people of Uzbekistan, especially in the poorest areas. Continued infrastructure rehabilitation and modernization is crucial for the development and livelihood of rural areas. The benefits of system rehabilitation would be even greater if it was accompanied by sustainable agricultural reforms; water management should not be seen in isolation from the rest of the agricultural production process.
The capacity of water user associations should be strengthened to support improved water distribution in Uzbekistan, especially given the lack of reforms in the state-run agricultural sector in which the government is responsible for O&M.

Directions for Future World Bank
Group Engagement

Through its investment lending and analytic work, the Bank has engaged the principal aspects of water management defined in the Strategy with a focus largely on rehabilitation and national sub-sector reform. In order to move the water agenda forward, more substantive reforms and updated management instruments—on the national level but reflecting regional concerns— will require even greater effort from all stakeholders. Several projects have been proposed to address the restoration of ecosystems and improved use of water supply for sustainable irrigation. A major project will continue the revitalization of the Northern Aral Sea and promote the sustainable use of water from the Syr Darya River. A second project seeks to improve agricultural production in areas of Uzbekistan affected by waterlogging, and to reduce damage to housing and infrastructure from rising groundwater levels and salinity in the project areas. Another major irrigation and drainage project is planned for irrigated agriculture in Kazakhstan that will expand service delivery and land and water management in order to increase sustainable productivity. This will be achieved through rehabilitation and modernization of irrigation and drainage systems, better management, operation, and maintenance of these systems, and more efficient use of associated irrigated lands, all with broad participation of users. Rehabilitation, especially in the areas of water supply and sanitation, is also a priority. The Bukhara and Samarkand Sewerage Project will seek to improve Uzbekistan’s municipal services, which have severely deteriorated and are often energy inefficient.

Maintenance is necessary to improve service reliability, thus improving the public’s quality of life and supporting economic growth. The proposed Syr Darya Water Supply Project will improve the coverage, quality, efficiency, and sustainability of public water supply services through rehabilitation and/or replacement of the existing water supply infrastructure that has now reached the end of its useful life.
In terms of analytical and advisory work, the Bank’s advice is increasingly sought on the sustainable development of hydropower resources in the Region; issues include domestic energy needs, the potential for energy trade/exports for poverty alleviation, and broader transboundary water management considerations. Apart from sustainable development considerations, Bank engagement will support a broader goal of building cooperation at the political level. Technical assistance support is being augmented by pilot projects on adaptation to climate change in vulnerable sub-sectors and regions.