2013年4月28日日曜日

1509:連休もお仕事

久々の日本の連休。

とは言え、業務期間中だし、しないと現地の初動で大変なので、しっかりお勉強だ。

長女と朝ごはんを食べ、作業に入る。奥さんが富士のふもとなので、夕飯は長女にお弁当を買ってきてもらう。式場のアルバイトも慣れてきたようだ。

さて、出張準備品の購入もほぼ終わり、あとは薬などの備品をまとめて買うだけ。現地入手事情を確認するまでは余分に持っていく。内陸国じゃないので、まあ大丈夫と期待しているが、地方巡業も長いので油断はできない。特に、風邪薬や胃腸薬が大事。マラリア対応も。

そうそう、向こうでのお土産も重要。まずは、クライアント事務所は、栄太郎のようかん。一個一個分けられるのが成田で入手可能。それと、組織強化や人材育成では、大臣から地方の普及員まで、数百人にも会う。全員ではないが、普通の職員には日本製の100円のボールペンがいい。あくまで交流の切っ掛け作り。

幹部には浮世絵のプレート。軽いし、見た目はかなり高級感がある。

2、3回目となるとこれが面倒。次は何々とリクエストがくる。組織内での秘書のお姉さまとの信頼関係は最も重要なのだ。

アポなしで大臣や事務次官、局長と会えるのも彼女たちのおかげなのだ。それこそ影の人脈形成。国は違うが、女性秘書たちの情報こそ、最も重要な普遍的な内部情報なのだ。

公文書の内容や幹部たちの予定まで事前に教えてくれるようになった満点。まさにスパイだね。携帯で、「今大臣はいますよ」、と連絡が入るようになれば最高だ。

組織が大きければいろんな立場の人たちがいて、

最高幹部の孤独、本音

中間管理者や若手職員の悩み、野心

末端の補助的職員の苦悩

地方事務所所員の処遇

などなど様々な問題を聞く耳を持たなければ本質的な組織の問題は分からないのだ。数か月もすれば、組織内の様子は分かってくる。ドナーたちには知りえないことがインハウスコンサルタントとして理解できるのだ。ドナーたちへの優位性を得ることとなる。

さて、今の作業の内容は、主に作業の周辺領域の文献調査。周辺が広すぎて。

プログラム管理の成功ファクター

教訓とグッドプラクティスのまとめとフィードバック手法

関連マニュアル・ガイドラインの良例

持続性の定義と運用上の論点

などだ。セクターが違っても多くの知見を得られる。前回は、モニタリング評価のために、先行している保健衛生の事例を学んだ。

年をとるほど勉強しないと持続的なコンサル活動ができないのだ。団長や所長、ないしは本社の管理なんてやっていたら、昨今の業務内容の高度化や広がりに直接対応する必要がないが、一人調査団はそうはいかないし、それをする楽しみが得られる。裸の王様にはなれないのだ。

文献は、数千ページにも達するが、PDFのおかげで重量は増えないからいいね。

さて作業に戻ろう。

2013年4月27日土曜日

1508:持参する本の購入

現地業務時の暇つぶしは、映画と読書が普通。ゴルフとか運動は体に悪いのでしない。観光もしない。精々、マーケットでの市場調査。つまんないねと言われればその通り。土日は、基本作業。

さて、今回アフリカに持っていく本を考えていた。小説はまた考えよう。今回は、戦後の駐留軍関係の本と日系人兵士の本をまず選定し、アマゾンに頼んだ。下記の3冊。まだ詰め込めそうだから、思いつきでまた選択しようか。

"図説 占領下の東京 1945~1952 (ふくろうの本)"
佐藤 洋一

"ワシントンハイツ―GHQが東京に刻んだ戦後 (新潮文庫)"
沙戸子, 秋尾

"二世兵士 激戦の記録: 日系アメリカ人の第二次大戦 (新潮新書)"
由紀子, 柳田



 
 

2013年4月26日金曜日

1507:教訓と優れた実践

以前、衛生についての二つの英語を比較した。もちろん、いずれもラテン語を起源としている。

SanitationとHygieneのサービスと施設を整理すると一般的に以下になると思う。

Sanitation: different types of latrines, toilets, septic tanks, soak pits, rubbish pits, la trine emptying
services for a group of villages, etc.

Hygiene: soap, utensils for washing hands, a place to store dishes and pans, basins for washing
hands, chlorine, water scoops, plastic containers, etc.

これである程度具体のイメージが沸くと思う。ただ、トータルサニテーションとなると両者を含む。用語って難しいものだ。

さて、本題である。

最近多くの技プロなどの案件で、技術支援のタスクとして、プロジェクトの教訓とグッドプラクティスをまとめよ、というのがある。

どうも、教訓とグッドプラクティスを並列で並べているようにも見える。しかし、実際は違うと思っている。

教訓を優れた実践にする、という意味だと思っているがいかがであろうか。

優れた実践事例を基に、上位計画にフィードバックさせるメカニズムを模索しないと、優良事案集の作成だけになってしまう。

1506:なぜ今コンサルは小粒なのか?

まだまだ58歳で、コンサルとしては小粒な僕が問題提議する資格はないが、今回聞いたコンサルの失態事件でちょっと考えてみた。

正直言うと、僕は技術士を持っていない。クライアント側の評価基準では、技術士を持っているだけで何点かは貰えるだろう。それでも取らない。

取る暇がないというのもあるが、関心がないのだ。専門性が広すぎて、いくつの技術士を取ったらいいのかわからない。実は受けないで取る神業があるのだが、まだやっていない。これについては言えない。

会社が社員を評価するのに、英語で言えばTOEICの高さ、技術力で言えば、技術士の取得だろうか。評価が簡単でいいのかもね。

学力優秀で、いい大学・大学院を出ている後輩ら(あるいはご同輩も)は、率先して30歳ごろに技術士を取り、TOEICもそれなりの点数を取る。まあ、悪いことではないが、ただそれだけの話。

専門分野で世界最高峰の技術を得ているわけではないし、ネイティブと喧々諤々の議論を公にできるわけでもない。報告書作成のレベルも小学生並み。

その程度のレベルだ。

その程度で30代後半になって副団長や団長になっていく。

だから、小粒なのだ、世界レベルでは。

そういうアマチュア的な意識では、昨今の技術力の高いクライアント側の要求にこたえられないだろう。ましてや、最新技術の提案すらできない。

コンサル会社自身の組織強化・人材育成を急ぐ必要があるし、他国の「それ」をやっている資格はないんじゃない??


1505:セミナー参加

とは言うものの、僕のセミナーではない。

うちの奥さんが富士の麓で4泊5日のセミナー参加のため、先ほど駅まで送り出したところだ。

いいね、セミナー参加は。

僕自身、もう4年以上参加していない。

東大の中山先生のセミナーにはずっと参加し、時々プレゼンもさせていただいたが、最近はなかなかいいセミナーのお知らせもないし、参加する暇もない。探せばあるんでしょうが。

もしチャンスがあればだが、参加したいセミナーあるいは講義は二つある。

一つは、オランダの組織強化人材育成専門の民間コンサルの各セミナー

二つ目は、イギリスの大学「Built and Natural Environment」学部のプログラム管理に係る各講義

後者の学部名はイギリスらしい名前である。アメリカなど他国にはまだ存在しない。

50歳過ぎてもまだまだ若い。80歳も生きるのだから、勉強して生きがいを持つのは大切だ。

僕の場合は、飯のタネを探すという邪心があるので、純真さはない。

2013年4月25日木曜日

1504:現地ラジオ放送をiPhoneで聞く

うちの奥さんからiPhoneのソフトで世界のラジオが聞けることを知って、プロポ作成中は対象国のラジオを聞いて気合を高めてきた。

今回は南部アフリカ。

現地公用語もあるが、英語で聞いてきた。南アの影響がある。

お陰様で受注に至り、現地でも聞くことにしよう。2年ぶりに南アの映画専門チャンネルも見られるはずだし、BBCも毎日見られる。

前回の2年間の滞在で、少なくとも500本の映画は見たことになる。唯一の楽しみ。

さて、クライアントのコンサルへの厳しさの具体を知った。やはり、コンサル側に問題があったようだ。コンサル側もしっかり調査して、解析して、計画する必要がある。団長、副団長、そして優秀な若手の3人がいればまず問題はないが、この3人体制の最適化ができていないようだ。

元いた古巣の最大手のコンサルには、解析お得意の若手も多く、副団長の経験も豊富な団長も副団長も存在していた。京都大大学院土木出身の方は、解析力が高い人が多かったが、残念ながら何名も辞めている。残念だし、今は最先端の解析技術を適用する体制も整っていないかもしれないね。

僕自身、解析も好きで今でも機会があればしたいものだが、その機会はない。政策アドバイザーも面白いが、解析に基づいた最適化、そして計画、このプロセスはコンサル冥利に尽きる。

土研の柏井さんは、昔インドネシアの調査でご一緒した方で、コンサルが震え上がるほど厳しい方と聞いていたが、毎晩お酒を飲みながら雑談に話が弾んだいい思い出がある。団長所感の素晴らしさは今でも覚えている。技術的な切れ味はさすがとしか言いようがない。こういうすごい方とご一緒するのもコンサルにとってはいい経験だ。民間コンサルも官の方々に認めていただくようにならなければプロではない。

1503:やはり今のコンサルには管理計画は無理か?!

先輩からのコメントが気になって業界の知り合いの諸氏に聞いてみた。

果たしてクライアント側の過剰な要求なのか、あるいは?

ある会社の例では、N国の全国水資源管理計画調査で、報告書の再提出があったそうだ。その会社のレベルはひどく、別の国(S国)の調査でも相手国側から報告書のやり直しが要請されていたほどだ。だから、コンサルの出来が悪かったのはある程度予想できる。

昔と違って、今は開発計画のMPやFSだけでは計画にならない。水資源管理計画の策定を政策・戦略から見直して管理計画を策定するのだが、コンサルは管理計画などの経験がほとんどないため、成果が出ないのは当たり前だ。ある会社の幹部(水資源開発部長)は管理とは施設の維持管理だと思っていたほど。そういうのが団長だからね。その程度の認識しかない。国家的水資源開発管理計画などできるわけがないのだ。

そういう事情は、大手コンサルでも同様だと思う。さすがに60代以上の方はできる。

ちょっとクライアント側が厳しくなったら、とても対応できない。勉強不足なのに、愚痴を言っている類だ。

やはり、昔のように官の作業監理委員の必要性はあるかもしれないね。勉強しない民間コンサルには対応できない。

以前、クライアント側から頂いた資料に内部資料が紛れ込んでいて、コンサル、特に調査団長のレベルの低さが詳細にまとめられていた。クライアント側もそうした事情をずっと認識してるのだ。

コンサルが愚痴を言っている場合じゃないと思う。お勉強しなさい、できなければ撤退すべきである。若手のころからの修行がなかったようだね。残念!!

2013年4月24日水曜日

1502:確証バイアスという用語

確証バイアス(confirmation bias)とは、ある仮説を確かめる際に自分が抱いた先入観や信念を肯定的に証明する情報を重んじて追求するも、これに反するような情報は軽んじたり、黙殺したりする傾向にある現象のことをあらわす心理学用語である。

ウィキペディアからの転記である。

こういうバイアスを持つとコンサルタント失格である、と思う。今テレビで説明されていたので忘れないうちに書くことにした。

部下や上司、客先、競合会社、相手国政府に対して、何気ない雑談でも、確証バイアスがかかる。評価分析というお仕事でも、そうだ。

今度行く国は初めてだから、前回の隣国の経験を当てはめないよう気を付けよう。どちらかというと、そういうバイアスは少ない性格と思うが、無意識でやってしまうかもしれないから。

特に、プロジェクトにおける教訓とかグッド・プラクティスの選定には気を付けよう。



1501:黒豆甘納豆に再会

我が家、と言っても僕と妻だけだけれど、のマイブームは、

香川県小豆島の丸金食品の「やわらか黒豆甘納豆」。丹波の黒豆を使用している。

うまい、うますぎる(これは埼玉の有名な饅頭のCM)。

はまっていて、成城石井では2個買っている。でも、セール品らしく、あんまり売れていないご様子。

先日ついに棚から消えた。

今日行ったら、棚に復活していた。うれしいね。成城石井ブランドの黒豆甘納豆はあんまり魅力がないので買ったことはない。

大宮駅から成城石井に行くのには、二通りのルートがあるのだが、今日はいったん駅を出ていくコースを選んだ。

改札前のホールに出ると、見慣れた方が群衆の中、別の女性と立ち話している。

その人はうちの奥さん。ある講習会に参加後、駅で話し込んでいたらしい。

偶然の再会(大げさ)である。

黒豆の前に、奥さんとばったり再会というのも今日がラッキーな日だからか?

今日は朝4時起きでお勉強したから、眠い!

1500:トルコに原発

朝刊を今読んでいる。

トルコに原発とのヘッドライン。

去年16年ぶりにトルコに行き、災害リスク分析を実施したが、その時二つの原発の計画があることを具体に知った。

一つは、黒海沿岸、もう一つは地球海沿岸。いずれも、地震発生のレベルがトルコで最も低い地域だ。

日本のメーカーの参加が期待されているようだ。

トルコの経済発展にびっくりした去年だったが、いよいよ原発の誕生か。

トルコのダム開発には何件か係ったが、もうないでしょうね。すでに、DSIは発電開発から手を引いたし、EIEは事実上解散。

僕のお仲間もどうしていますかね。

彼らは地中海などに必ずセカンドハウスを持っているし、60歳で引退しても暮らしていけるご身分。

いいねえ。日本のサラリーマンはみじめすぎる。

1499:甘えが通じなくなったのか?

午後からの雨と予報で聞いていたが、午前11時過ぎから降り始めた。

カフェで先輩の方と雑談。久々の再会を喜んでくれた。電話した時は、深刻な状況だったが、オフィスから抜け出していただいた。

聞けば、かなり深刻なご様子。何が?

クライアント側の手厳しさに各調査団がほとほと参っているらしい。60代、70代の経験豊かな彼らが、調査団を社内的に技術支援しているらしい。具体は言えない。

なるほど、昨今のある事情の変化で、コンサル各社もクライアント側から相当絞られているようだ。

いいんじゃないでしょうかね。たぶん、40代から50代の世代が副団長や団長になっているのだろうが、出来や対応の悪さが出ているんでしょうね。

大先輩に小生の考えを言ったら、そうかもしれないね、と答えていた。

僕はコンサルになってすでに32年目。先輩や僕らは、80年代初頭の大規模案件で新入社員や30代のころから社内の先輩や上司に鍛えられていて、当時最先端のお勉強もやらされていた。技術開発部という研究部門が海外コンサルにも存在し、実務から離れた仕事もやり、適宜実務に応用していた。そういう作業の連続がのちの副団長や団長の時に大変役に立っている。社内的に相当絞られているので、クライアントからのコメントにへこたれてはいなかった。

今の40代、50代前半の方は、お優しい団長らのもとで、20代は業務調整で、30代では副団長の経験も少なかったに違いない。特に、国内から海外に移動した人たちはなおさらだ。そういう連中が今クライアントから絞られているのだ。優秀なやつ(常識的なだけだが)は、すでにクライアント側などに転職。残っているのはねえ。。。

失われた10年の影響か。人材不足による組織力低下のボディーブローがそろそろ効いてきたか。

僕が30代後半の時、副団長、実質団長をやったが、作業監理委員長さんはなかなかの切れ者。厳しいコメントも多々あった。最終的には、彼は河川局長になられた優秀な方だった。いろいろ厳しいコメントも常にあったが、円満に案件を終えた。先輩がいうように会社として危機的な状況にはなってはいない。

我々コンサルはクライアントからお仕事を頂いているのだから、技術的にも、その他のことでもクライアントと関係悪化になってはいけない。絞られても、踏ん張って、いい評価を頂けなければ失格だ。

いろいろあるんですね、と感心した。ご愁傷様。いろんな苦難にあった時は、このブログのサブタイトルの聖書の言葉を思い出すといいかもよ。

2013年4月23日火曜日

1498:integratedからadaptiveへ

プレゼン資料も完成。

あとは若干質疑応答への準備がある。厳しいコメントが予想されるので、協議する方が実施した案件の報告書を精査するつもりである。誰でも過去の経験を基に質問する傾向があるので、係った案件を調べまくることにした。徹夜の覚悟だ。

さて、今度の案件はある意味画期的なものである。前例がほとんどない。

だから、面白いし、前回の南部アフリカで経験した、

adaptive approach

を採用する。もう、integrated approachから離れる。IWRMの途上国での採用はないだろう。実現ないしね。金、人、モノがないのでは実現性は無きに等しい。

実は、その作業を前回の国の第2弾で進めるはずだったが、クライアントのご都合で延期になっている。あと2年後に公示されると都合がいいかも。

でも、ご縁があって、隣国でする奇遇は面白い。隣国との国境はあるが、実質地続きで国境なし。隣国の住民は保健衛生の恩恵を受けるために、国境を越えているほどだ。

ある国境付近では、3つの国の国境が曖昧で、クライアントの部長さんを現地にお連れした時に、道に迷い、もうすこしで隣国に突入しかかった事件を経験した。

今回も赤パスだから国境を越えて知り合いに会いに行けるかもしれないね。もちろん、クライアントの了解が必要だ。

2013年4月22日月曜日

1497:インセプション英文完了

いい天気だね、今日は。

さて、英文のインセプションレポートが終わった。最後に表紙の裏に国全体の地図を挿入。目次のページを入れるのはいつも通り気持ちがよい。

どんな案件でもこのインセプションレポート作成から始まる。

明日はプレゼン資料の作成。

さてと買い物に出かけよう。

2013年4月20日土曜日

1496:就活の地獄

TBS報道特集で、就活自殺が取り上げられていた。

学生一人当たり、50社以上のエントリーを行うそうだ。自殺者も急増しているらしい。悲惨だ。

50社もエントリーしても不合格続きでは、自殺したくもなるかな。

1社に何万人もエントリーするわけだし、その情報で受かるのも奇跡かもしれない。クライアント側の人に聞くと、有名大学では就活でエントリーする数も数社に限られているらしく、50社なんてそんなことは無駄だと断言した。今は、クライアントのその組織は最難関で、大学院を出ていないと入れないぐらいだ。東大や京大大学院レベルが普通。

常識的に言って、企業もある条件でかなりの足きり(まずは学校名ではじかれる)があり、普通の学生がエントリーしても最初から無駄というのもあると思う。

50社もエントリーしていたら、受かるための企業の情報分析も怠るね。行きたい会社もたぶん絞れないのであろうか。次々に落ちていたら滅入るね。精神衛生上悪い。

昔のことを言ってもしようがないが、79年に大学院に入って81年に入社したが、これも浪人・留年・大学院の4年間の無駄をしたおかげ。真面目に行っていたら、75年以来の不況で77年も就職は良くなく、たぶんみじめな結果だったろう。今年60歳になった優秀(?)だった従妹たちも残念な就職だったのだ。落ちこぼれる幸せというもあるようだ。

これまで4社就職(うち3社は原則入社は受け付けないんだけどね)したが、すべて人脈のおかげ。いろんな方にお世話になった。裏口じゃないけれど。競争で実力を評価されたわけじゃなかった。業界で最も年収のいいコンサル会社も2社受けて受かったが、社長以下の人柄がいまいちだったので、蹴った。結局そういう感覚的な判断も必要だ。

最終的には、50歳に近くなったら組織を離れることだ。リスクも大きいが、メリットもある。そういう個人芸を得るのがコンサルのいいところ。

入れないエントリーシートで就活する地獄には行かなくてよかった。

もがいてもくじけず自分にあった人生を進めば、必ずいいことあると思うよ。だれかがそっと助けてくれる。

あの世でのエントリーシートはどう書こうかね??まずはこの世での人生を全うしましょう。

1495:インセプションレポート半分終了

朝からレポート作成。気が付いたら雨が降っていた。

レポートって、書けば書くほど軽快になる。いい感じだね。コンサルって書いて何ぼの世界。単純にページ数を報酬額で割れば、いくらかというと言えないが結構高額なのだ。

もちろん、書く内容を何か月も調査して分析しているわけだから、小説とは違う成果だ。想像力ではちょっと書けない。事実や根拠に基づく。

今は、もう書くのは止めて、米焼酎の「しろ」を黒烏龍茶で割って飲んでいる。普段は、シングルモルトのスコッチとか麦焼酎のいいちこ。偶には、米焼酎だ。結構うまい。熊本人吉の産。

この分だと、来週月曜にはインセプションも完了。火曜日にプレゼン資料をまとめよう。

帰りに、古巣のコンサル会社の先輩に会いに行こう。久々の再会だ。彼ももう何歳かな。65歳過ぎたかな。

先輩たちがどんどん定年になって引退している。大学院の同期の一人も60歳で引退とか言っていた。辞められるだけ幸せかもしれないが。僕はちょっとまだ辞めたくはない。クライアントの評価で受からなくなった時が終焉の時。いつになるかは神のみぞ知るだ。



2013年4月19日金曜日

1494:英文報告書も2年ぶり

インセプションレポートも4分の1終わり。

懐かしさを感じるのはなぜだろう。

そうだ、2年ぶりなんだ。ここ2年はスペイン語の南米や役務で日本語の報告書ばかりで、英語を使うこと(読んだり、喋ってたり、聞いたり)はあっても書いてはいなかったのだ。

30年仕事で英文を書いていたおかげで、2年書かなくてもすぐ書けるのはいいね。

仕事とはいえ、英語の文章を書くのは気持ちのいいものだ。

5月から1年半は書き続ける。ただし、それから先に別の言語に翻訳することになる。スペイン語でも実験済みだから何とかなるだろう、と楽観。

60歳近くになると困難は超えられるものと信じている。むろん、努力は要るね。

それと、TORは現地入りして変える必要性が出てくるのが普通だ。

今回もかなりある。

でも、それがいつもの現実。むしろ、心地が良い。

柔軟な計画手法が大事なのだ。

Planning is always keeping up with the inevitable.

これは、1985年だったか、LAのロングビーチでのアメリカ土木学会年次総会でのある先生の発言。

1493:大村精一さんのこと

コンサルという職業は、案件形成から工事管理(最近は、国家開発政策にも係る)までいろんな事業プロセスに係るが、マスコミに出るなど表立った活躍はない。影武者か忍者のような存在で、一般の人たちからの認識は全くない。アメリカはちょっと事情が違うが。

久保田豊さんのように財界にも広く顔がきき、パイオニア的なコンサル会社の創業者の場合は違うが、他は大方サラリーマンコンサルだから、社長になっても影は非常に薄い。精々、コンサル業界内だけの一時の有名人だ。退職したらただの老人。精々、地区会長さん程度のご活躍だけである。こういう人結構いる。

さて、ひょんなことから、「大村精一」さんを思い出した。このブログの633でも書いている。

1980年代半ば、彼は僕が所属する部の部長だった。天才肌で、思いつきでおおざっぱに指示する方。無手勝流。凡人の部下の評判は全く芳しくなかった。僕は、天才的な人が本能的に好きなので、大胆な発想には興味があったし、彼を毛嫌いする同僚には賛同しなかった。凡人の同僚たちも今は一応立派な経営者なんですけれど。

大村精一さんが、どこの出身かは知らない。ネット検索では、それらしいブログが一つだけある。

福岡県立香椎高等学校の同窓会「香綾会」公式サイトに彼の名前がある。しかし、同姓同名かもしれない。昭和29年に高校生だったという情報のみ。

さて、日本工営の元社長の高橋修さんは、大村さんの部下だったし、大村さんを尊敬していたことから工営のサイトで大村さんの業績を紹介している。そのこと自体は素晴らしいことだ。大村さんのことは大方の社員から忘れ去られている。彼は、1993年に56歳という若さで他界している。お葬式は、どこかのクリスチャン系の幼稚園だったから、彼も晩年クリスチャンになったか、あるいは奥さんがそうだったか?久保田豊さんはご家族がカトリックだから、お亡くなる直前に洗礼したかもね。そういう例は多い。

彼のような大胆な発想を持った社長がいたらなあ、といまでも思う。いまどきは全くいないからそう思うのかもしれない。

以上から、大村さんは1937年(昭和12年)生まれだとわかり、昭和29年時点では17歳。彼は九大土木出身だったことは分かっているので、香椎高等学校出身の可能性が非常に高い。

以前、今川中学の美術の先生だった出水操先生のこともこのブログで書いたが、ネットで出水先生のことを検索してここにたどり着かれた方もかなり多い。懐かしく尊敬している方々のことを実名で書くのも意味のあることかなと思っている。大村さんのこともそうだ。嫌な人のことはイニシャルだけど。

僕は、今年59歳だからすでに亡くなった大村さんを3歳超える。彼に匹敵する仕事をする向上心は持ってはいるが、実際どうかはまだ分からない。

アフリカでの今度の仕事は難易度が高く遣り甲斐があり、終わって帰ると60歳だ。大きな意味を持っている。

先人たち(全て故人なのは残念だけれど)の偉業を思い出し、元気を頂こう。

2013年4月18日木曜日

1492:趣味の読書もこの辺でお休み

アマゾン以後の読書ってずいぶん変わったと思う。

読んでみたい分野の本を大量に買うことができるから。専門書は当然、amazon.com。

この数か月は、暇だったので、いろいろ大量に買って読み漁る。古代史の謎、陰謀説など集中して読むと、大まかだが価値のある本とそうでないものが分かる。明治天皇のすり替え、というのは面白いね。参考文献の多さと情報収集分析の能力が問われるね。

今読んでいるのは、以前買ってほっておいた、「死後世界地図」。3冊あったんだね。

要するに、霊界の放浪記である。原題は、

「A Wanderer in the Spirit Lands」

で、100年前に英国でベストセラーだった。死後の世界を具体的に書いている。なかなか興味深いし、納得することが多い。宗教に関係がないということもわかる。

邦題はちょっと品がないね。やはり、原題がいい。

ネットで探すと、すでに版権がないのでPDFでさっきダウンロードした。アフリカで時間があれば、英文で読んでみよう。英語の方がイメージが沸きそう。

さてさて、南部アフリカの水関連省の若手のK君からもメールが来た。今は世銀案件に係っているらしい。隣国にも車で行くと言っていた。彼は省の若手ではかなり優秀。日本でドクターを取りたいと言っているから、支援でもしようかね。4年前に生まれた長女ももう4歳か。写真を見るとかわいいね。大統領が変わってもいいことないらしい。現地貨の価値がかなり落ちたようだ。

明日からプレゼン資料の作成とインセプションレポートの英文作成だ。仕事があるって、幸せだねえ。



1491:インセプションレポート和文終了

今日もいい天気。まさに日本の春。

さて、インセプションレポートの和文ができた。いつも通りのパターンで、指示書、プロポおよびプレゼン資料などをまとめるただけに過ぎない。あとちょっと追加があるけれど。

すでに、前回の派遣で、文書の提出すべてがシステム化されたプロセスだから、形式的なことは前回に準じる。楽でいいね。

次は、英文になる。これも1週間以内にできる予定だ。

ゴールデンウェーク開始前には終わるだろう。英文をさらに翻訳することも考えている。首都の省庁はいいとしても、地方州及び郡政府になると英語をどの程度理解できるかが課題だ。

いろいろ現地から事前の情報が入ってくる。いいこと、わるいこと、様々だ。

今日の作業はこの辺で。

2013年4月17日水曜日

1490:I氏とM氏

I氏とは昨年南米のP国出張の際電力公社の会議室で一度見たことがある。彼の通訳の日系人K君が僕の通訳となった。

I氏はブログをやっていて、滞在した国や都市の事情などを写真と共にまとめている。ホテル事情には特に詳しい。P国では日系人経営のホテルに決めていたので、彼のホテル事情は参考にする機会がなかった。

今度行く南部アフリカの国へも彼は行っている。だから、首都や地方州都のホテル事情は非常に参考になった。彼は入国するとまず慎重にホテルを回りチェックし決めるタイプなのだ。今度の国は極端にホテル事情が悪いので、今回は彼の成果を学ぶ。

とは言え、彼が仕事をしているかというとどうもそうではないらしい。彼の書いたレポートは参考にならなかったし、クライアントの評価はCマイナスだった。仕事と趣味とは違うらしい。

さて、M氏のこと。I氏とは全く関係がない。先ほど、前回行った南部アフリカの水関連省のM氏などにご挨拶のメールを出した。隣国で同じような仕事をするので、もしかしたら再会できるかと思ったからだ。案の定、SWAPはうまく行ってはいないようだ。M氏は09年時には、水供給副局長だったが、出世してかんがい局長になった。当時、この人は優秀だと目をつけていた数人の幹部は全員大出世したのだ。僕自身、組織人ではないが、組織の中で誰が優秀で使えるかは分かるんですね。

彼のメールでも「今でもまだ君は力強いね。当時の君のコンサルサービスが懐かしいよ」と書いていた。お世辞でもそう言ってくれるとうれしい。

同じ水衛生SWAPをやっているのだから、隣国同士の連携も模索してみよう。そういえば、カナダCIDAの責任者も隣国に移ったし、世銀の人も隣国両方を担当しているので、今度行ったら会えるかもしれないね。

いつもながら、一期一会だが、偶には2回会える楽しみもあるね。

1489:カップラーメンリフィルは売れてないらしい

前回の南部アフリカ出張では、現地のスーパーで手に入る中国およびシンガポール製のインスタントラーメンは必需品だった。ずいぶんこれについては報告したものだ。

味のいい日本製も持参したが総量にも限界があり、精々50個ぐらい持参したか。4,5か月の出張では、当然足りない。

今回は、リフィルを持っていく。普通のカップラーメンの7割程度の量。80個。重量にして6キロ。機内に手で持ち込むにはこれが限界。スーパーでは十分な量がないので、日清さんに直接ネットで購入した。お値段も高いし、普通の主婦は買わないね。でも、僕のような状況では、便利なのだ。種類も多く7種類。おまけに、チキンラーメン・たこ焼きがついてきた。

しょうゆ味
シーフード味
カレー味
マルちゃんうどん
マルちゃんそば
チキン味
トマト味

メタボの傾向があり、現地でのダイエットで痩せる目的もあるし、残業時にちょっといただくにはちょうどいいのだ。現地で3食食べると結構太ってしまうのだ。

現地入りしたらスーパーの市場調査を試みる。インド洋に面した国だから、前回の内陸国のように南ア経由に依存しないので、いろいろ豊富かもしれないね。それで十分となれば、2回目からは日本から持参しない。

一人調査団は、仲間と一緒ではないため、食事を毎日外食することがない。クライアント側の食事会の参加程度になるだろうか。一人で外食ほどつまらないものはないし。

さて、作業に戻ろう。旅行代理店のビザ取得もやっと進み始めた。

カップヌードルを初めて海外で買ったのは、1976年。サンフランシスコのチャイナタウンだったなあ。37年前だ。懐かしいなあ。

1488:意外な盗難手口

出張時の盗難事件も何件かある。大体は、ホテルでのことだ。空路移動中の荷物の盗難にはあっていないが、トランクが遅れて到着という事態も数件。

さて、彼の地からメールが入り、空港での盗難事件発生の注意勧告があった。アメリカにおける税関対応のTSAカギを悪用し、トランクを開けられ現金やパソコンなどが盗まれたという。

今回から新しいTSA対応のトランクを利用することになり、上記のような盗難に会う可能性が出てきた。

どうしようかね。

完全じゃないが、というコメント付きで「トランクのラッピング」が防止策として推薦されていた。

なるほど、今までいろんな空港でラッピングしているトランクを見ていたが、そういう目的もあったのか。お金もかかるのであえてやってはいなかった。トランクも古いカギ付きタイプだし、開けられる心配はない。

ということで、成田や彼の地の国内線でもラッピングをするつもりだ。それと、古典的なカギ付きスーツケースベルトも2個楽天で買った。

出発前に知ってよかった。現地クライアントの方のご親切に感謝だ。気が利いている。

昨日書いた旅行代理店のアマチュアとは違う。彼らは、虎の門あたりで、官庁相手にたぶん殿様商売で代理店をやっているのだろう。

まさに、下衆の極み。久々、最低な組織の無能なサラリーマンの体たらくに遭遇した。

2013年4月16日火曜日

1487:旅行代理店のプロ度

最近の出張は、長期でもビザなしで入国できる国も多く、役務だとクライアント側の旅行代理店が親切に手配してくれるので、あんまり手続き上問題はなかった。

久々、入国前に商用ビザが必要で、且つ当方で対応する場合に遭遇した。

会社が契約している代理店は以前からサービス精神が乏しいとは感じていた。

今回は、図らずもそれが露見した。

商用でOKとの代理店の判断で進めていたが、必要な文書を提出した途端、公用ビザの方がいいかも、と言い出した。いずれも根拠がない。

クライアントが作成している国別パスポートおよびビザ対応表があるが、それを見てはいないし、また渡航先の情報も得ていない。

「クライアントの現地事務所に聞いてくれませんか?」と代理店から会社側に連が入った。

あほじゃない?

プロの代理店の対応ではない。ビザ申請書の書き方も知らない。それを告げたら逆切れ。旅行代理店のアマチュア度はひどい。

こちらで得た関連情報をまとめ、さっき会社の事務屋に送った。彼らもアマチュア。代理店と似た者同士。

コンサルタントも時々こうしたアマチュアの事務屋の支援もしないといけないのだ。しかし、感謝されることはないが。

1486:ホテル決定

彼の地のホテルも決まった。アフリカもまだ5か国しか行っていないが、首都のホテル事情が悪いのは珍しい。通常、70から80ドル程度で見つかるものだが、今回は100ドル以上が普通だそうだ。それでも中級だから最悪だ。高級は、200ドル以上となる。コンサルごときは、100ドルが限界だ。

兎に角、予約できただけでも安心だ。

ベトナム・サイゴンでは5か月滞在したことがあったが、シェラトンに80ドルで長期滞在できた。アジアはいいねえ。

今日はビザの手続き開始。5日ぐらいで取れそうだ。

徐々に準備が進む。朝が早い便のため、久々早朝に自宅を出ることになる。比国に行く時がいつもそうだった。シンガポールでのトランジットが長いがしょうがない。まあ、ラウンジが最高なんでいいことにしよう。SQの新しいビジネスクラスは評判がいいという。

彼の地では、全国を回ることになっているので移動で忙しいが、それはそれで楽しいものだ。行ってしまえば心配は要らないのが通例だ。

2013年4月14日日曜日

1485:国別援助方針のチェック

南米P国のK君から再度メールが来た。P国も大統領選挙だそうで、国家電力公社の人事が変わるそうだ。去年係ったある案件もどうなりますか。古巣某大手コンサルがエンジニアリングサービスを展開中だが、再開か?頓挫か?南米の仕事は難しいね。

さて、今度行く国の国別援助援助方針をレビューした。

やはりTICADのホットスポットだ。案件数が膨大。水案件がないので、案件形成する可能性もありだろうか。特に、北部のある州に対しては集中的に案件が進行中。これでは州都のホテルは日本人で一杯か?劣悪なホテルでも我慢できるが、インターネットと治安だけが確保されればいいとするか。

英語版の地図とガイドブックは、神田三省堂で買った。新宿の紀伊国屋にはなかった。地球の歩き方ではたったの数ページだから日本人は行かない国。ロンリープラネット社のものは1冊残っていた。

明日からは、インセプションレポートの作成開始だ。コンサルの仕事って、まず案件を受注することが第1段階。競争に勝って1位指名を頂けなければ仕事はない。今回も激烈な競争があったと思う。

受注すれば、自分との戦いだ。吉が出るか凶が出るかは努力次第で、最後にわかる。

「第1番 混沌兆 運勢 吉凶未分」

これは先日引いた神社のおみくじの名称。1位指名を頂いたものの、吉凶はまだ分からず、ということだね。珍しいおみくじだが、ある意味大変当っている。

2013年4月11日木曜日

1484:ホテル事情は厳しい

初めての国というのはなかなか難しい面が多い。雑多なことだらけ。

特に、ホテル事情が分からないので、一人で行く際はクライアントにとりあえずどこかを予約してもらう。精々2泊程度。その後に適当なホテル選定に入る。

今回の国は、首都での主要ホテルが少ないことからいつも満杯らしい。あるコンサルからの情報だ。彼が泊まっている定宿も念頭に入れることにする。

南部アフリカのある内陸国では、日本人定宿が人気だったが、最終的に日本人がほとんどいないホテルに決めた。なぜなら、派遣先省庁のビルから歩いて5分だったから。このホテルは主要ホテルリストには入っていなかったが、偶然省庁ビルから見えたので自分で行って決めた。幸運。

要するに、ホテルと仕事場の距離が大きなファクターになる。

タクシー利用状況も大事だし、地方都市ではタクシーがいない場合もある。現地業務費の額も使い放題ではないので、地方巡業の計画も綿密にする必要もある。地方都市への飛行機の利用可能性もある。いろいろあるんですね。特に一人調査団だとすべて自分でやるので大変だ。

ホテル選定の条件は、

値段と値引き度
インターネット利用可能性
食事
清潔性と治安面

かな。今回はマラリア汚染地帯。

蚊への注意は怠れない。マラリアで突発性難聴になった方もおられるのだ。

1483:コンサル他社の牙城に入れ

この32年ずいぶんといろんな国でコンサル活動をしてきたが、時には有力なコンサルが長年活動を続け牙城を築き、他社の侵入を許さない状況を垣間見ることが多い。

自分が属していた会社の牙城もそうだ。インドネシア、ケニア、ベトナム、スリランカなどなど。

また、他社さんの牙城に切り込んでいくこともある。トルコがそうだったし、古巣の元いた会社の牙城に切り込んでいくこともある。これはなかなか面白い。内情はよく知っているから、担当者のビビリは尋常ではない。

村落給水衛生の領域では、大手コンサルがあまり実施しないので、中小のコンサルさんが長らく同じ国で楽々と受注を続け、他社の侵入を許さないことが多い。

同じコンサルが長年独占して活動を続ける利点もあるが、相手国政府とのなれ合いなどによって技術力が高まらないという欠点もある。理想的には、いろんなコンサルが切磋琢磨することで高い技術力を常に提供することにつながると思う。

他社さんのいい面は尊重し、見逃している点などは改善していく柔軟性が必要である。また欧米のコンサルにも学ぶ点も多く、最新技術や管理計画手法など多くを学んだ経験がある。

個人的には、会社という偉大な(?)看板がなくても個人芸で生きていける技もなくてはいけない。

「看板」はなくても「評判」がついてくる。

今度行く国は、PCIの牙城だったが、会社が崩壊してしまったね。本丸が消えては牙城はなくなるね。ある意味残念だし、水セクター案件も途絶えてしまったのだ。

2013年4月10日水曜日

1482:給水衛生の伝説

以前このブログでも紹介したが、1255のアフリカの伝説はなかなか面白い。結構アクセスされる。

元ケニア大使の堀内博士から教えてもらった。

ところで、村落給水衛生にも「伝説」がある。ここでご紹介したいが、次の案件で問題提議するので、それが無事終わってからにしよう。

今まで当然と言われ続けていたこと(伝説)は、実際正しいのか?という問題提議だ。

物事の良しあしは、複眼的に見る必要があるし、先人たちの視点も参考にする。自分一人で片付く問題でもない。

あと5か月ほどしたらこのブログでも書くことにしようかね。

成功事例というのは、プロジェクトが終わってから真価が問われるのだ。それも何年も経ってから。プロジェクト評価分析をこなすような感じでやっていても仕方がないのである。

1481:1ドル100円かあ

丁度4年ほど前には1ドル100円程度だったのが、徐々に円が安くなり80円程度まで下がったのが、ここに来てまた上昇。ドルを安く買えた時代は終わったか?

150万円で約14700ドル。これで5か月を過ごす。ホテル代が高いという情報あり。移動の多い今回の出張だから、首都のホテルで長期滞在価格は望めない。

去年行った南米P国では、日系のホテルで4か月滞在したが長期割引があり、かなりお得感があった。そのホテルの女将さんが、

「XXさんの息子さんですか?」という意外なご質問。

その国の日系社会では、日本人のXXさんはかなり有名人らしい。あとで調べて分かったことだ。

XXさんは元移住事業団の方だ。彼の本を読むと南米移民のご苦労が分かる。

アフリカには日系人は非常に少なく、韓国系の方が多い。今度行く国には、日本食堂があるが経営者は韓国人。ケニア、マラウィなどにも韓国系の商人が多いのだ。

出張まであと1か月となった。

2013年4月9日火曜日

1480:トランク、インクそしてヴィザ申請

いよいよ具体の出張準備が始まった。

この10年は、アルミフレームの頑丈なトランクを利用してきたが、トランク自体も重く容量も82リットル。ちょっと長期には小さいので、今回からサムソナイトの最大容量のものをネットで半額で買った。135リットルで軽い。

次は、携帯式のプリンターインク。これも大量にないと5か月はもたない。キャノンの正規品だと高いので、今回から互換のもの大量に買った。これもネット。大量印刷は、クライアントの現地事務所で印刷する。

ネット購入は便利です。

アフリカも大方ビザは要らないが、今度の国はかなり厳密。中央アジア・タジク以来の厳しさ。これじゃー、観光客は来ないかも。真逆なのがブラジルで、入国審査なしでスタンプなし、空港の外でタバコを吸って、出国で適当にスタンプ。お国柄でしょうか。

1か月あるので時間的余裕はあるので安心だ。調査団ならクライアントお任せでいいのだが、お一人様なので自分でやる。

さて、そろそろエンジンを掛けて行こう。

1479:Air ResourcesとCap-and-trade


アメリカのサイトで環境法と環境政策に係るものがある。今日の配信で下記のニュースが入った。


Air Resources
Cap-and-trade
 

という言い方に注目する。土地、水、そして大気も資源なのである。

 

Breaking News: Brown Approves California Cap-and-Trade Linkage to Quebec’s System

by Ann Carlson

California Governor Jerry Brown will allow the state's Air Resources Board to link its cap-and-trade program to reduce greenhouse gas emissions with a Quebec cap-and-trade program modeled after California's.  Brown sent a letter to CARB today making four findings that he is required to decide before allowing the linkage to go forward.  CARB must still take several steps before the systems fully link but has continually expressed its intent to expand its cap-and-trade program beyond California borders.  If the state goes forward as expected, the linkage between the American state and the Canadian province will mark the first time two cap-and-trade programs have been linked together.
 


 



 

2013年4月8日月曜日

1478:村落給水衛生の文化的多様性

このテーマはこの4年ほどずっと注目している。

中々どこからも研究成果が出ていない領域でもある。

何年か前には、アフリカからパリのUNESCOにメールを出して彼らの成果も聞いたが、なしだった。担当の日系人女性も今はインドネシアだそうだ。

ところが、最近かなり参考になるドクター論文を見つけた。

まさに首記のタイトル通りの論文である。イギリス人は素晴らしい。

320ページ。

アフリカの村落給水衛生に係る文化的多様性がテーマであり、内容が素晴らしい。

今度行く南部アフリカでも現場でじっくり考察する予定である。JICAさんの研究所あたりでもテーマにしてよいと思う。今度提案してみよう。いい教訓やベストプラクティスがありそうだ。

プログラム管理もクライアントさんには何年も前から提言している。もう動き出してきたね。いい感じです。

我々コンサルの活動にはパイオニア的なものは少ない。地球のどこかで先行事例がある。

先人の方に乗るという教訓だ。また新たな先生が見つかった。

1477:何するの?これでしょう!!

予備校のCMでかなり前からやっていたフレーズが今頃流行っている。

いつするの?今でしょう。

これがトヨタのCMにも使われ、芸人も使い始めた。

さて、途上国の問題。

お金、人、モノのない国々。何をいつだれがどうするのかは、いつも問題だ。大まかに言って、国家予算の配分は似ている。

教育省:10数パーセント

保健省:7,8パーセント

水衛生関連省:3パーセント程度

アフリカ南部でも似たような傾向がある。

どの国でもSWAPが盛んだが、実現性のない戦略やプログラムが多い。問題は、優先順位がないことやプログラムが複雑すぎる(総花的)ことだ。実行計画も初年度からすでに頓挫。90%近い予算が開発パートナー依存している体質もある。

我々コンサルとしてプログラム管理に係る上で大事なことは、いつではなく、

何するの?これでしょう。

という選択を明確化することである。いくつかのプロジェクトを形成することがいいんですけどね。これはクライアントの判断でもある。

コンサルは意思決定者ではないこともお忘れなく。根拠なしに「これだ」というコンサルも多い。

1476:K君からのメール

今度南部アフリカに行くので、ある件で南米P国のK君にメールを送った。

一昨年から去年に掛けて4か月ほどP国に出張したが、その時に通訳としてK君がサポートしてくれたのだ。単に通訳だけでなく翻訳でも大いに助けてくれた。プロではないが優秀なパートナーでした。あるプレゼンの時は、彼が逐次通訳をしたが、日系人有力者の長老が彼の通訳は今まで聞いたことがないほど素晴らしいと絶賛だった。プレゼンの主役は小生なのだが、正直彼の実力を認めてもらうのはうれしかったね。事前の逐次通訳の内容や段取りはしっかりやったからねえ。プロの通訳ほど気が利かない人たちはないのだ。所詮専門性なしのアマチュア。

その辺のことは去年本ブログでも紹介したはずだ。

PDFの西語文を英文に直し、書式を変えずにPDFにする作業は膨大だったが、首尾よくしていくれた。手順については当時一切お任せしていたので、その詳細を今回伝授してもらうことを今回依頼した。

彼もこの1年通訳を続けていたが、今月から転職したそうだ。たぶんそうだろうな、と感じてはいた。通訳をパートナーとして人格を尊重して一緒に楽しく働く専門家は意外と少ないのだ。

横暴な専門家の多いこと多いこと。非コンサル系に特に多いかな。東電とかの電力会社からの専門家もアマチュアだし、最悪。まあ福島以降、彼らもしょげていてかわいそうだが。自暴自得だね。現場のことも知らないで、電力政策専門家はないでしょう。実際、電力政策なんてやったこともないのにね。実体のない方々はかわいそうな方々だ。

彼のメールで大方の手順は分かった。想像していた通り。詳細はまたメール交換していこう。

さて、今日の作業に入ろう。

2013年4月5日金曜日

1475:出張準備開始

南部アフリカ出張までまだ1か月以上ある。こういうのも珍しい。

前回の場合は、クライアントのご都合ですぐ行った。現地での瑕疵検査に同行する必要があったからだ。でも、その時見た実情があまりにもひどかったので、現地の課題がすぐ分かったのだ。詳しくは守秘義務があるので言えないが。

プロジェクトベースでずっと同じことを繰り返したコンサルの視点が問題だったのだ。1件ごとに取り組まず、こなしてきたに過ぎない。一切改善する目がなかった。プロジェクトが終わってからの問題には手を付けようとはしなかったようだ。CBMもデモンストレーションにすぎなかった。コンサルも国ごとに牙城があり、コンサル間の競争がなくなり、新しい風が吹き込まない。これについはまたの機会に論じよう。

プロジェクトからプログラムという視点が全くなかった。視野の狭い職人さんの欠点でもあるね。

以前も書いたが、前回の場合、局長クラスにご挨拶した際、彼のコメントは、

「20年以上も日本から沢山コンサルが来るが、20年で初めて英語のできる日本人に会った。」

へー、今まで居たコンサルは何だったんでしょうね。別の局長は、

「これまでコンサルが沢山建設で来たが、プロジェクトが終われば挨拶なしで帰ってしまうし、維持管理の課題など僕と話すことは一度もなかった。」

日本のコンサルのある一面を垣間見たのだった。クライアントのTORだけやっていて、本当の課題を解決する改善策を提案していない。会社が建設で儲かればそれでいいという発想で、担当しないプロジェクトはどうでもいいという発想。

今度の国ではどうでしょうか?

ボトムアップも非常に重要だが、適宜トップダウンの効果にも留意する必要があるのだ。前回は、大臣、事務次官、各局長、部長などアポなしで会えるようにしてあったから、何か問題が発生すればすぐ解決した。トップダウンとボトムアップの統合もIWRMの一つのテーマだ。

さて作業に戻ろう。現地のインターネットラジオを聞きながら!!

2013年4月4日木曜日

1474:参考資料の入れ替え

火曜日までずっと旧ソ連邦国の案件対応で膨大な資料に囲まれてプロポを書いていたが、南部アフリカ案件受注が決まり、今は参考資料の入れ替え中だ。プロポ作成中でかなりの文献を見ているので、ある意味プロポ作成段階でもう調査は開始しているのと同じだ。

最近は、役務も2週間の作成期間が設定されているので、本格調査並みのプロポ内容となる。最後まで一字一句改善する。秘策はない。決して簡易ではない!!

プレゼンがある場合もあるが、審査委員の方も顔なじみになっており、委員それぞれのご性格にも対応できるようになった。厳しい方、お優しい方、いろいろいらっしゃるので面白い。

南部アフリカも内陸国と沿岸国では生活面で相当の違いがある。今度は海に面しているのでうまい海産物も食べられる。ケニアのタマリンドのようにカニのジンジャー炒めが期待できそうだ。

現地のインターネット事情は悪いので、文献類は出発前にファイル化して持っていくのが通例だ。今回はかなり膨大。前回で収集した資料も役に立ちそうだ。最新の資料も多い。

さて、作業に入ろうか。

2013年4月3日水曜日

1473:南部アフリカからのアクセス多し

今日のブログアクセスはある意味異常だ。

ザンビア、モザンビーク、タンザニアからのアクセスが異常に多い。珍しい現象だ。

お知り合いがいるのかもしれないね。

みなさん、現地で頑張っておられるのだろう。

南部アフリカに行くことになって、トルコ隣国に行くことはキャンセルされた。まあ、また行けるかもしれないね。いいプロポ書いていたんだけどねえ。

一期一会。

コンサル稼業はその言葉に尽きる。ある種のセンティメンタリズムだけどね。

アフリカもこれで何か国だろうか。6か国目だ。まだ少ないね。10か国以上になったらアフリカ通と言えるだろうね。

全部で54か国だからまだまだひよっこだ。

2013年4月2日火曜日

1472:南部アフリカに再渡航だ!!

09年から2年間、4回ヨハネスに行った。このブログでもずいぶんと報告したものだ。

現地まではかなりの長旅。やはり、シンガポール航空がベスト。特に、サテ・カンビンが出てくるので、他の会社に変えられない。南ア航空はブランケットだけは良い。

さて、私事でこのブログも2か月間休眠状態。

プロポ作成中に、電話があり、次の案件が決まった。奇跡的な受注だね。そう感じる。なぜかは言えないが。

2年ぶりにまた南部アフリカである。これから1年半ほどの業務が決まった。

コンサル人生では、最高峰の案件であり、難易度も最高レベル。難しいほど遣り甲斐があるね。

また、このブログでも進捗を逐次報告していく。キャリアーは、当然、シンガポール航空である。ヨハネスの空港も懐かしいな。空港近くのホテルも帰りに使えるか、期待している。

乞うご期待。