2010年7月31日土曜日

715:花火の後で

インセプション・レポートが今日完成した。英文が先で和文が後となるのが通例である。これがコンサルもどきの組織では逆なんだよね。我々とは違う感性だからしょうがない。パワーポイントが先という組織もあるが論外である。

さて、昨日は久々旧友と飲み会。ちょっと前なら当然2次会となり、朝までというのが普通だったが、そういう雰囲気もなくなるほど今は不景気のようだ。帰りの電車もやけに空いている。

飲み会では、古巣の会社の話になり、いろいろ新情報が入る。7年も経つと状況が様変わりのようだ。亡くなった人はいなかったが、病気で退職という方がいた。その先輩は京大土木出身だから解析能力が高かった。

当時、会社で解析能力が非常に高い先輩は二人いて彼はその一人だった。もう一人は小生が入社する以前にインドネシアで自殺して会うことはできなかったが、彼が唯一残したDPによる貯水池運用最適化プログラムはコンサルとしては一流だった。DPだから最適化は100%でなかったが、当時としては天才肌であった。後日、100%最適化するプログラムを小生が開発したので、彼が生きていれば面白い話ができたであろうか。東大土木卒としては解析能力が異常に高かったようだ。

もう一人の京大卒の方については随分ご無沙汰していたので、一度メールしたが既に退職してアドレスがなくなっていた。それで、気になり旧友に聞いてびっくり。もう一昨年あたり病気で退職とのこと。休職も1年半程度が限界らしいから厳しい。昨今のサラリーマンは大変だ。

一般的にはコンサルになる人はかなり健康な方が多いが、50代半ばで病気による退職は非常に残念である。40代後半がクリティカルというイメージはあるが、50代は案外平穏な10年という感覚ではある。

さてさて、今日は久々餃子を一人で100個作った。意外と上品な味と奥さんから言われた。ホタテとカニ缶を入れて海鮮風に。食後7時ごろからは花火大会が近くで始まったので、マンションの上層階の非常階段に座って妻と一緒に2時間ほど眺めていた。冬の南部アフリカ行きまで2週間。夏の蒸暑さも風物詩だね。

2010年7月29日木曜日

714:Reach, Match and Safety

今日は雨模様で気温も30度程度で、作業も快調に進んでいる。来週はいよいよ8月である。南部アフリカも南半球だから真逆の冬である。真夏に防寒具を持っていくことになる。以前書いたアメリカ製のプロ仕様の防寒具を持っていこう。

さて、主題の3つの単語に共通するものは何か?直ぐに答えが分かる方はアメリカ暮らしに慣れているかもしれない。

先日、WOWOWでcriminal mindsで「僕にとっては、Yale大学はsafety schoolだった。」という表現があったが、意味はエール大学は滑り止めの大学という意味だ。それ以上のレベルの大学は、

reach school

match school

と言われている。受験はどんな国でも同じような判断をするものかと興味深かった。

就職や結婚でも同じような判断をする方もいるだろうか?

さてさて、昨日は1985年に結婚してから25年の結婚記念日であった。子供2人も参加してのディナーであった。運命的な出会いからあっという間の四半世紀以上が経ったわけだ。

就職や結婚には滑り止めはない。

2010年7月28日水曜日

713:政策コンテストって何ですか?

新政府からまた新しい概念が発表された。

「政策コンテスト」

多分、海外からの知恵だと想像して調べてみた。あんまり成果がなかったが、どうも、

policy contest

policy competition

の英語が元になっているようだ。後者の方が多い感じである。USAIDからのニュースでは下記があった。

Cornell Student Wins IHC-USAID Policy Contest on Urban Issues

FOR IMMEDIATE RELEASE
March 24, 2010
Press Office: 202-712-4320
Public Information: 202-712-4810
www.usaid.gov


Danielle Resnick
WASHINGTON, D.C. - Thorough research on the plight of the urban poor in Lusaka, Zambia, combined with practical policy recommendations have earned Danielle Resnick, a PhD. candidate in political science at Cornell University, a trip to the World Urban Forum.

Ms. Resnick won the grand prize in a competition for original research on topics related to the theme of the 2010 World Urban Forum, "The Right to the City: Bridging the Urban Divide." She will travel March 22-26 to Brazil as a guest of the International Housing Coalition (IHC).

Ms. Resnick's winning entry entitled, "Failing to Capitalize? Urban Service Delivery in Opposition-Controlled African Cities," looks at why the urban poor in Lusaka are not accessing services. "Failing to Capitalize" was one of 165 entries submitted by graduate students from a wide variety of disciplinary and interdisciplinary perspectives, including urban planning, architecture, political science, geography, public policy and management, and anthropology. The World Bank plans to publish the top 14 papers in an online document this spring. The competition was sponsored by USAID, IHC, The World Bank, the Woodrow Wilson Center, and the Cities Alliance.

Ms. Resnick, originally from Pennsauken, New Jersey, holds a Master's degree in Development Studies from the London School of Economics as well as a Bachelor's degree in International Affairs from Georgetown University's School of Foreign Service. Previously, she has worked as a Research Analyst at the International Food Policy Research Institute (IFPRI) in Washington, D.C. as well as a consultant in the World Bank's Independent Evaluation Group. Her research focuses on the political economy of development, comparative democratization, and decentralization, with a regional specialization in sub-Saharan Africa. She has conducted fieldwork in Botswana, Burkina Faso, Senegal, and Zambia and has published in journals such as Development Policy Review, World Development, and Social Movement Studies.

The World Urban Forum is a conference sponsored by the United Nations Human Settlement Program (UN-HABITAT) that examines problems associated with rapid urbanization. Previous forums were held in Nairobi (2002), Barcelona (2004), Vancouver (2006), and Nanjing (2008).

2010年7月25日日曜日

712:Inception

暑い中、今度行く調査のインセプション・レポートを書いている。コンサルならインセプション・レポートはプロポのある意味焼き直しプラスだということを知っていると思う。

inception report

progress report

interim report

draft final report

final report

と調査の進みに従って書くことになる。

ところで、inceptionという単語を普段使うことは少ないと思う。

だから、公開中の映画「Inception」に違和感を覚える。これもプライベート・ライアンと同じで安易なタイトルの付け方だと思う。

コンサル活動でもinception report以外で使うこともないしね。

今週中に開始報告書を仕上げることになる。

余談だが、10年くらい前だったか、比国ルソン島北部の流域総合開発計画調査の副団長からインセプション・レポートを代理で書いてほしいと命令があった。通常、副団長かそれに近い側近が作るのが常識だが、いい加減な副団長は、調査に全く関係ない部下に作成を命じたのだった。その後、団長であるカミソリX氏がそれを聞いて副団長に激怒したという。当然だ。

副団長の出来が悪いとこういう不始末をする。副団長だった上司は、パキスタンの水力開発F/Sでも同じような無責任な行動を取った。パキスタン全体の電力施設投入計画を全く調査に関係ない小生に2週間で仕上げるよう命令した。

上記2例とも無難に仕上げたが、彼から感謝の言葉を聞いたことはなかった。彼もどうしているのだろうか?60歳の定年間際なんだろうか。

調査計画は、プロポ作成から最後の最終報告書まで自分の力で作りたいね。

ところで、サウジの水資源開発管理計画調査は、ドラフトファイナルレポートが相手国側から厳しいコメントがあり、追加の解析を求められ、最終化は10月になったそうな。こういうことばかりではコンサル会社は儲からないね。ドラフトファイナルの段階で再解析ですからね。本末転倒である。

2010年7月24日土曜日

711:和製英語の些細なこと

日本の企業で社内の公用語を英語にするという奇奇怪怪なニュースがあったが、ホンダの社長のコメントは実に妥当だった。必要な場合に英語を使えば済むこと。それだけの話である。

さて、外来語の使い方で奇異に感じることがある。

1.パフォーマンス

2.コミット

3.テンション

パフォーマンスだけでは駄目だと云ういい方や、君はコミットしていないとか、最近はちょっとテンションが下がっている、などの使い方かな。

こんなおかしな使い方をしているようでは、公用語を英語にすると益々仕事がおかしくなる。

以前イランの水力ダム工事に参加したが、所長であり、その後海外事業本部長になり、最近専務を退任した方は、よくコミットを使っていた。コミットしていないのは自分自身なんだけどね。結局、彼もコミットしないまま退任してしまったね。

彼のパフォーマンスも悪く、仕事に対するスピリット(テンションではなく)も低かったのだろう。確かにテンション(所謂ストレスという精神疾患)は異常に高かった。

2010年7月23日金曜日

710:南部アフリカのホテルでの些細な出来ごと

過去30年の海外渡航経験でも、あまりホテルでの問題はなかった。敢えてあげれば、

1.トルコの高級ホテルでの滞在で油断した結果、現金を盗まれた。2回あり。

2.他にあるか考えても中々出て来ない。4カ月以上連続の滞在でなかったからか?

要するに海外のホテル生活はすこぶる快適で、殆ど問題はなかった。去年南部アフリカのあるホテルに長期滞在するまでは。アフリカのホテル滞在は、ケニアのナイロビとレソト王国のマセルだけだが、呆れるほど忘れられないトラブルはなかった。

南部アフリカのホテルは、水省に歩いて行ける距離ということだけで滞在を決めたので、他のサービス要件は考えないことにしていたが、時どきとんでもないことが起きる。

1.頻繁に間違い電話が部屋に入るので、2回目の滞在からは一切受話器を取らないことにした。
2.フロントで中の担当と業務的な話をしている時に、横からポーターが割り込んでくるので、君には関係ないから、と言ったところ、それ以来無視する。当然、当方も無視。子供のようだ。
3.1カ月ごとに精算しているが、数カ月後チェックアウトする用意を依頼すると、払った記録がないと、言う。調べさせたが埒が明かず、結局インド人の総支配人に話してやっと解決。チェックアウト時に精算書類がない。
4.そして今回は、来月長期滞在予約をメールでしたが、こちらの単純ミスで2010年を2011年としたため、予約は2010年か2011年かと粗暴に聞く。1年前に予約しないといけないほどのホテルでもないのだが。これも支配人にC/Cして、単純ミスだよとメールした。

アジアでは数年で成果が出ることはアフリカでは10年以上かかるとよく助言は受けるが、民間のサービス業であるホテルの対応もプロじゃないんですね。

ホテルのサービスには殆ど期待していないんだけれど、こういう想像を超える対応を受けるとイラっとしてしまうのはまだまだアフリカを語る資格はないんでしょうね。

709:再生可能エネルギー開発

お馴染み環境政策の科学からの情報である。転記だけ。

Local sustainable development through renewable energy schemes

A recent study has explored the role that renewable energy schemes can play in promoting sustainable development at the local level. It suggests that more must be done to encourage local investment and involvement in renewable energy projects if global sustainability objectives are to be met.

Increasing levels of renewable energy sources (RES) in the energy mix implies there will be more decentralised energy production, distribution and consumption than at present. There is therefore the need to carefully consider the relationship between the development of RES and the territory at the local scale. In this study, 'territory' refers to more than the geographical location, and incorporates environmental as well as social factors. Thus, implementing various energy production schemes - such as solar power plants, hydroelectric plants and biomass sources - requires an in depth understanding of both the local environment and those who live in it.

This study focused on how the introduction of RES at the local scale could contribute to a more sustainable way of living. When RES schemes are introduced, there is the risk that decisions will be based on economic returns, with little consideration for benefits for the local area where such development takes place. For example, in the case of wind energy plants, production could be controlled by international companies with no relationship to the area in question.

The study argues that a better scenario would be to involve the local community, through innovative financing, cooperation between public and private sector groups, and engagement of the local population in decision-making processes. This is arguably a better model for achieving real sustainability, as local resources and technical knowledge can be used effectively. In addition, RES projects can cause some local environmental damage, for example, production emissions from energy plants could cause localised pollution. In these circumstances, RES might not be considered sustainable at the local scale.

The researchers say that RES policies should be able to sustain local activities that complement energy production, so that there is co-operation between local private and public stakeholders and external companies and local administrations are involved in investment decisions. The local population should also be involved in the decision to construct the power plant to reduce potential conflict of interest.

RES policies should also attempt to minimise the environmental impact of the construction, production and distribution of energy phases of the project and local supply chains should be developed. Whilst external companies may produce clean energy, if they have no interest in establishing local supply chains, the carbon emissions from the transport of raw materials may be considerable. Policies should try to ensure there is local production and consumption of the renewable resources e.g. exploiting local agricultural waste as raw material inputs.

In order to create sustainable lifestyles at the local level, the researchers suggest RES schemes can play a positive role. However, it is essential for such initiatives to engage with local people and institutions to obtain the maximum economic, cultural, environmental and social benefits.

Source: Bagliani, M., Dansero, E., Puttilli, M. (2010) Territory and energy sustainability: the challenge of renewable energy sources. Journal of Environmental Planning and Management. 53(4): 457-472.

708:The day of days

暑い日が続く。後1週間で7月も終わる。次の海外出張の予定も決まり、8月中旬のお盆の終わりには南アに向かう。カトリックなのでお盆は関係ないが、先祖のお墓には行きたいと思う。

さて、今日は雑感である。

作業中に聞いているインターネット・ラジオはNYのEdgewater Radioだが、最近急な切断が多かったが今日からシステムが変わったようで快調だ。

昨日はバンド・オブ・ブラザーズの第2回目を見た。南アでも見たことを思い出した。戦場では当然捕虜がいるが、戦況が初期で安定しない時はMPもいないので、捕虜を殺害するケースがある。硫黄島でもそうだったし、ノルマンディー上陸直後でもあったようだ。

長年、太平洋戦争での日系二世の翻訳・通訳に係る情報活動の記録を探していたが、2006年にアメリカ陸軍による正式な歴史書が発行された。ヨーロッパ戦線の442連隊の活躍はヒーローとして賛美され有名だが、太平洋戦争の終了を数年早めたと言われるMIS二世の活躍は秘密にされていて、彼らが評価されたのは随分戦後後になってからだった。その歴史書が手に入った。500ページを超えるものなので、じっくり読もうと思う。

国際開発に関する月刊誌で昨今のコンサル業界の人材不足に係る座談会があった。読まれたことがある方も多いと思う。一言でいえば、幹部経営者の怠慢である。全ての事象は連続している。今になって、経営者である彼らの愚痴を聞きたくない。事象の分析もない。課題に対する展望もない。最大手コンサル会社の方はよく知っているが、彼にも随分パワハラで虐められた。今となっては笑い話だが、タイタニックから早く下船出来て幸運であった。彼ももう経営者ではない。景気の悪い段階で有能な人材を切ってしまうと後でボディーブロウが効いてくるのである。会社幹部が自己矛盾に気づいていないのは会社にとって不幸なことである。

主題に挙げたday of daysは、昨日の映画のタイトルだが、どんなことにも第1日目というのはある。長い年月も一日一日の積み上げだ。過去、現在そして将来をじっくり見つめて歩いていければ幸いである。

The day of days

2010年7月19日月曜日

707:ある外国人留学生のわがまま

もう20年以上も前から日本の有名大学でドクターを取った外国人がコンサル会社に入ってくるケースが多かった。英語も出来るし、多少の技術もあると錯覚したのだろう。

彼らも10年くらい前から待遇が悪くなり辞めていった。当時所属していた最大手コンサル会社にも数人いた。学者の卵であってもコンサルとしては無経験。結構、助けてやることも多かった。

中でも異色なのは、H君。エジプト人でイタリア育ち。T大大学院出身。彼も数年で辞め、イギリスのコンサルに入りモロッコ事務所所長になった。もう何年も前だ。

昨日彼からメールが届き、アフリカ開銀のカイロ事務所に就職したいので推薦状を書いてくれとのこと。下記に彼からの参考の推薦状を示す。

I have known H in a variety of capacities for many years. He was my collegue working for N company for the past several years. He is organized, efficient, extremely competent, and has an excellent rapport with people of all ages. His communication skills, both written and verbal, are excellent.

In summary, I highly recommend H for any position or endeavor that he may seek to pursue. He will be a valuable asset for any organization.

If you have any questions, please do not hesitate to contact me.

Sincerely,

馬鹿言ってんじゃねーよ。アフリカ開銀での仕事、転職の背景など何にも説明が無い。第一、彼の能力を知らない。突然、推薦状を依頼され、数日後までにアフリカ開銀担当者に出せとのこと。

呆れているので、シカトだ。

706:Lock'n Load

梅雨が明けたら猛暑が続いている。こんな暑さは、トルコ、ヨルダン、イラン、サウジ以来だ。サウジの暑さは格別だが、ヴェランダに出てタバコを吸っていると中近東の昼間の現場を思い出す。

さて、昨日からWOWOWで戦場ドラマのオンパレードだ。出来るだけ見ている。

まずは、「硫黄島の砂」。1949年の作品だから実際の戦闘フィルムを混ぜて作っている。実戦シーンはやはりリアルで、すり鉢山への一斉砲火はすごい。この作品は戦後4年経ってからのもの。冷戦下で朝鮮戦争への戦意高揚のことも考えてのことか。主演はジョン・ウェイン。例の星条旗のこと(父親たちの星条旗で取り上げられた星条旗の取り換え)にもヒントがあったね。実際、この映画では掲げられた本物の星条旗が使われたとのこと。

英語的な表現で面白かったのは、

衛生兵という意味で、corpsmanが使われていた。medicといういい方もあって別の戦場映画でも聞いた。今まで、戦闘準備OKという意味で、rock'n rollと聞こえていたいい方は、

lock'n load

だったね。43年英語やっていても気づかない自分の無知が明らかになった。

和名で「プライベート ライアン」は次の作品。これもいい映画で、戦闘シーンは極力実際の戦場場面を残酷に再現している。英語の題名は、

Saving Private Ryan

タイトルを和訳した担当者はさぞ困ったんだろうね。観客には意味合いが分からなくても雰囲気だけでいいや、という投げやり感が分かる。

陸軍での一兵卒がprivateというのも日本語としては馴染みはない。日本人なら、ガダルカナルというが、当時のアメリカ兵は単にcanalと言っていたようだ。The pacificの第1回を見た。ガダルカナルの前篇である。以前ガダルカナルの戦場映画を見ているが、ガダルカナルの戦い全体を知らないので、ちょっと調べてみたい。

軍隊から派生した略語もあった。それは「Band of Brothers」だったかな。続けて戦場映画見てたので、どの作品だか忘れた。

FUBAR

FUBAR is an acronym that commonly means "fucked/fouled up beyond all/any repair/recognition". It originated in the United States armed forces, but its usage has spread to colloquial use.

ザ・パシフィックでは、NCOという略語もあった。

下士官という意味で、noncommissioned officer

余談だが、南部アフリカ行きも近づき、明日から作業開始予定。テレビでも、南部アフリカの資源回廊とかスワジランドの飢餓季節問題が紹介されていた。そろそろ自分のミッションも

Locked and Loaded

かな?

2010年7月16日金曜日

705:WOWOWに集中

本ブログでご紹介したレバノンの東京レストランのVANさん。02年にお会いしたと云う方から、VANさんのその後は知りませんかというご質問のメールがあった。残念ながら、小生は20年お会いしていない。

こんな雑駁なブログでも、ひょんな検索から見知らぬ人が読んで頂けることがあり面白い。

さて、昨日は久々WOWOWで以前見た「バンド・オブ・ブラザーズ」を見た。来週からは「ザ・パシフィック」が開始し、前者も並行して再放送されるので、これから8月出張まではWOWOWに集中できる。また、第2次世界大戦の記憶という企画があり、過去の名作も見れるようだ。

戦争、というか戦場ドラマが大好きで、昔々のコンバットから続いている。「ザ・パシフィック」も全編見れないので、帰国したらヴィデオで見るしかない。

出張すれば、また南アの映画チャンネルがあるから、またずーっと毎日映画鑑賞ができるのが楽しみだ。BBCもあるしね。3カ月も日本語だけの生活だとつまらないね。

そろそろ出張の準備をしようと思っている。三洋のラーメンポットをまず買っていこう。ホテル生活にもちょっと変化をもたらそうと。

2010年7月14日水曜日

704:コンサル会社の甘え

再公示や1社入札が増えたのは何年前ぐらいだろうか。理由はいろいろあろう。

利益が出ない案件への応札はなしにしよう、というのが本音かもしれない。結果として、競争がなくなり、受注する会社があっても、その成果はよくないことが多い。具体の案件は多いが、名前は出さないことにしよう。

クライアントも再公示が多くなり、結果としてどこからも応札が無いと困ってしまう。出来るだけ複数のコンサルから応札出来るように工夫する。せめて1社でも。

その結果、コンサル各社もクライアントに対して甘えがでてくる。昔は、案件が公示されれば(或いはプロモート段階で)、現地で事前の調査をしっかりするぐらいの持ち出しはしていた。

最近はそういう事前の調査でコンサルが情報を得ることが少ないようだ。クライアントが提供する情報だけで案件を評価し応札する素人的な会社に出会うことが多い。非常に情けない状況だ。

最大大手から小規模コンサル会社でも同じような状況だから最悪である。

情報収集から分析、そしてプロポ作成。そういうプロの作業をこなせる専門家はいなくなるんだろうね。コンサル会社の劣化は止まりそうもなさそうだ。経営者のセンスや力量もかなり低いしね。

2010年7月13日火曜日

703:またまた同僚に会う

1週間ぶりにクライアントの本部に行った。

流石に毎回古巣のコンサル会社社員に会わないだろうと思ったが、またばったり会ってしまった。人さまと道で偶然会うタイミングは精々5秒程度であろう。それ以上時間差があれば、すれ違ってしまう。

今度は後輩だった。彼は何歳かなあ?多分40代後半であろうか。彼も小生を見てビックリしていたが、先輩や同期と違ってニコニコしていたのは興味深い。

彼の風貌を評価すれば、やはり年の割には老けていて、元気はなさそうだ。ボーっとしている感じは変わらないだろうが、やはり昨今のサラリーマンコンサルの悲哀を感じる。

「頑張ってね!!」と言って離れた。

コンサルは気迫がとても大事だから、常に油断なく周りには気を配る必要があると思う。元気さがいつも備わっていないといけないかな。

昔昔、久保田豊さんに、「どうしてそんなにお元気なんですか?」と聞いたら、「人を食っているから。」と答えたそうな。あの方の眼光は凄かったね。凄味が無いとコンサルは仕事できないよね。

2010年7月12日月曜日

702:BBCのヘッドライン

以前からBBCの素晴らしさを何回か書いている。ニュース、特別番組などほぼ見本にすべき内容である。

今回はヘッドラインの妙技である。下記にニールセン博士の記事を転記する。英語のお勉強にも役に立つ。今の自分の英語力(無論、大人の知識人としてのものだが)の基礎となったのは、高校生から大学生までに没頭した新聞や週刊誌の英語であり、ヘッドラインの重要性は昔から重視していた。余談だが、当時洋書屋でニューヨーク・タイムスの日曜版のエアメール輸入版は1万円したんだよね。後日、現地で買うと分厚い日曜版は1ドルだった。

8月からまた数カ月毎日BBCを堪能できるのは楽しみである。現地の英字新聞は他の途上国と同じで英文としては何か変。BBCのネット情報がピカイチというのは感覚的に分かる。

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わずかな言葉で正確に情報を伝えられるか? BBC Newsの編集者は、それを毎日やりぬき、ユーザビリティに優れたヘッドライン(記事見出し)を掲げている。

 ウェブ用に記事を書くことや、その記事を簡潔で、流し読みしやすく、客観的な内容のガイドラインに合わせるには、かなり大変な作業である。ましてやウェブのヘッドラインを書くともなれば、次のような条件が求められるため、なおさら大変である。

・文は短く(オンラインでは熱心には読まれないため)。
・情報の匂い(手がかり)をふんだんに漂わせ、要点を明確にまとめる。
・最重要キーワードを文の先頭に持ってくる(ユーザーは各項目の先頭しか流し読みしないことが多いため)。
・文脈なしでも意味がわかる(ヘッドラインは、検索エンジンの検索結果と同じように、本文なしで表示されることが多いため)。
・リンク先の内容がわかるようにする。そうすればユーザーは、望みどおりの内容かどうかを知ったうえでクリックできる(期待外れのサイトに人は戻ってこないため)。

 ここ数年、BBC Newsのヘッドラインには大いに感心している。BBCのメインホームページもそうだし、BBCのニュースページもそうである。おおかたのサイトはヘッドラインに関するガイドラインに背いているのが常だが、BBCの編集者は終止変らずみごとな仕事をしている。

■簡にして要を得る

 BBCのニュースページに最近アクセスしたところ、「OTHER TOP STORIES」セクションには次のようなヘッドラインが並んでいた。

・Italy buries first quake victims(イタリア 地震被災者 初の葬儀)
・Romania blamed over Moldova riots(モルドバ暴動 ルーマニアを非難)
・Ten arrested in UK anti-terrorism raids(英国 反テロ法違反10名逮捕)
・Villagers hurt in West Bank clash(ヨルダン川西岸 小競り合いで住民負傷)
・Mass Thai protest over leadership(指導体制をめぐりタイで集団抗議行動)
・Iran accuses journalist of spying(イラン 記者をスパイ罪で告訴)

 条書きの先頭の黒丸も含めて38語で世界を網羅している。

 平均的なヘッドラインの長さは、わずか5語、34文字にすぎない。このわずかなスペースに詰め込まれた情報量たるや驚くべきほどである。無駄な言葉がひとつもない。これほど簡明に記述することは私には無理である。

 どのヘッドラインもそうだが、わざわざクリックしなくても記事の要点が伝わるようになっている。もっと優れている点は、クリックした場合にどのような情報が得られるかが非常につかみやすくなっているため、ヘッドラインを見ただけで、興味のある記事かどうかがほぼ間違いなく判断できることである。その結果、無駄なクリックをしなくても済むようになる。読みたい記事のところまでクリック操作で正確にたどれるようになるわけである。

 BBCのニュースページに並んだヘッドラインには、あえてキー操作をするだけの価値があるのである。

 たとえば、ある速報には、”Suspected US missile strike kills four militants in tribal region in north-west Pakistan, officials say.”(当局者によれば、米軍のものと思われるミサイル攻撃によってパキスタン北西部の部族地帯で過激派が4人死亡した)というヘッドラインがついていた。

 これなら読者は、何が起きたかが確かにわかるし、最初の4語を読んだだけで概要もつかめる。

 ヘッドラインの担当者は、スペースを節約するためか、”officials”(当局者)の具体名をヘッドラインには載せないで、記事のほうに載せることにした可能性がある。そうした情報は、ヘッドラインを流し読みする段階では知る必要のない情報である。もっとも、名の知れた人物や問題になりそうな情報源がミサイル攻撃の犯行声明を出した場合は別であるが、その場合は逆に、具体名を出すことで、ユーザーがクリックするきっかけになることもある。

 また、オンライン用の文章には算用数字が望ましいという一般的ガイドラインを考えれば、”four”ではなく”4”を使うのが良いだろう。しかしこのヘッドラインの場合は、”four”という単語でも算用数字でも同じである。死亡した過激派の詳しい人数を知るために、ユーザーがトップページを流し読みすることはあまりないからである。むしろそうした情報を調べるときは、まずミサイル攻撃に関する記事を検索してから、記事を何本か流し読みして具体的な数字を求めるのが普通である。

■成功の源とは?

 他のほとんどのサイトが非常にひどいというのに、BBCのサイトがこれほど優れているのは、なぜか? それはBBCに代々受けつがれてきた伝統かもしれない。報道機関であるBBCは、もとはラジオ局としてスタートした。ラジオ局では、語数が重視され、リスナーの心をつかむためにわかりやすく情報を伝えなければならない。音声媒体の場合、言葉は発した端から消えてゆくため、文章が理解しにくいとなれば、活字媒体よりずっと大きな混乱が生じる。

 BBCの記者は、簡潔な文章の大切さを身に染みてわかっているが、それにはCeefax(シーファックス:今も残る数少ない文字多重放送サービスのひとつ)も一役買っている。低解像度テレビに表示される文字は分解能がひどいため、ごくわずかの文字数しか表示できないからである(ある意味、携帯電話に似ている)。

 理由は何にせよ、ウェブユーザビリティに関して言えば、BBC Newsのヘッドラインはほぼいつでも最高の水準で書かれている。BBCのサイトに1週間毎日アクセスして、BBCの編集者のやりかたを自分のサイトのヘッドラインにも真似てみよう。
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2010年7月11日日曜日

701:いよいよ南部アフリカに

前回前々回はコメントなしのブログだった。朝日新聞の記事は中々面白い記事で、自分自身もセブの海淡でも水の海上輸送も視野に入れて検討した。前回の記事は「地球環境新聞」の電子版から転記したもので、持続的な開発という目標がODA政策の柱になってくるのはごく自然なこととして捉えられる。

昨日は国内コンサル会社社長からメールがあり、裏情報的な話題もあった。国内コンサル部門はいよいよ大変な状況らしい。ある最大手コンサル会社は全体としては国内が海外を凌駕し始めて幹部も国内出身が目立つようになった。国内しか知らない幹部が海外部門に移籍する前例のない状況もある。

一方、中堅以上の技術者も余り気味で技術営業に人が流れているようだ。技術を捨てるゼネコンの営業マンのような活動になるのだろうか。従弟で大手ゼネコンの営業担当重役だった人がいるが、彼も営業本部に移籍してから土木屋としての気合がなくなった。専門性を捨てたコンサルはさびしいだろう。

さて、いよいよ3カ月ぶりに次の海外出張が決まった。南部アフリカである。水政策という最終段階に入る。

2010年7月10日土曜日

700:外務省ODA内容検討

コメントはまた後日。

持続的成長後押し ODA内容を検討 外務省

 外務省は、政府開発援助(ODA)のあり方についての検討を進めており、途上国の持続的な経済成長の後押しのため、気候変動を含む環境問題などに関しても重点的に取り組むとしている。
 地球規模の環境の悪化や生物多様性で、途上国への援助は高いコストの支払いを余儀なくされている。これに対処できるだけの経済成長は世界的に限界が見えているのが現状だ。
 外務省では、ODAに対する国民の共感が十分に得られていないとの認識のもと、支持を得るための見直し作業を進めている。このほど、検討委員会からの検討報告がなされたことから、その内容を着実に実施し、国民の理解と支持を得ていく方針だ。
 検討会からは、ODAを取り巻く環境が近年、国際的にも国内的にも大きく変化していると指摘された。これからのODAに求められるのは、▽より戦略的・効果的な援助の実施▽国民の強力な理解と支持▽開発課題に対応するための必要な資金の確保――が必要だとされた。
 開発協力の重点分野の一つには、持続的な経済成長の後押しが掲げられた。途上国の成長は、途上国の自立的発展の前提条件。戦後の日本の復興・成長体験、日本の知識・技術・制度を世界と共有しつつ、途上国の持続的成長を後押しする。
 これは、日本経済の活性化にもつながる。特に、中進国・新興国への協力には、ODAとあわせてODA以外の手段も活用し、日本の成長戦略におけるODAの活用も念頭に置きつつ、多様なアクターおよび手段との連携を図る。
 中でも、環境(気候変動を含む)、インフラ整備、投資環境整備(法・制度整備を含む)に重点的に取り組む必要があると指摘されている。

2010年7月7日水曜日

699:朝日新聞の記事から

仕事中なのでコメントなしで記事の転記のみ。

Japan to test trade in sewage water
BY DAI NARUSAWA THE ASAHI SHIMBUN

2010/07/07

It may not be the most glamorous export, but selling treated sewage water is seen as a way Japan can profit from billions of tons of water now being dumped into the sea.

As early as autumn, the Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism will conduct an experiment exporting highly treated sewage water from Chiba and Kawasaki cities to Australia.

If the experiment succeeds, it will be Japan's first exports of water resources.

Companies involved in the experiment, including Hitachi Plant Technologies Ltd., plan to start sewage water exports on a commercial basis in fiscal 2012.

For the experiment, the companies will load the treated sewage water onto ships in Tokyo Bay that have just finished transporting iron ore from Australia.

To avoid the costs of exporting the sewage water as "cargo," the water will be placed in the empty vessel tanks for use as ballast. Normally, seawater is used as ballast for the return trips.

After reaching Australia, the water will be supplied to mining companies that need large amounts of water for ore operations and to keep the dust factor to a minimum.

The transported water will not be used as drinking water or for agricultural purposes.

On Monday, the state of Western Australia, home to major mining companies such as Rio Tinto, agreed to cooperate in the experiment.

Australia, whose annual rainfall is less than 600 millimeters on 80 percent of its territory, is facing a water shortage. That amount is less than one-third of the rainfall in Tokyo.

According to Japanese transport ministry officials, Australian mining companies currently use fresh water deemed fit for drinking that has been converted from seawater.

However, that water costs as much as Australian $4 to $5 (about 300 to 400 yen) per ton.

Japan's treated sewage water will presumably cost less.

In Japan, about 14 billion tons of treated sewage water is produced a year, but only 1.5 percent of the amount was reused in fiscal 2007. Most of the remaining sewage water is dumped into rivers or the sea.

Some details must be worked out before commercial operations can start.

In the first stage of the experiment, the treated sewage water will be poured into drum cans in the vessels' tanks to check for changes in water quality during the voyage to Australia.

If the quality deteriorates, additional treatment will have to be done in Australia.

In Australia, the companies will have to figure out the costs and methods of transporting the treated sewage water from the ports to the mines.

Water shortages have become serious in various parts of the world, and parched conditions have become the norm in the Middle East.

The trade ministry estimates the market scale of the international water business will expand 2.4 times in 15 years.

If the experiment with Australia proves successful, Japan, with its excess amount of treated sewage water, could become a major water exporter.

2010年7月6日火曜日

698:就活留年とポスドク問題

最近息子たちから聞くのは、簡単にバイトが見つからないらしい。そんなもんかと疑問はあるが、自分自身の経験は30年以上も前のことだから簡単に比較はできないのかもしれない。

バイトならまだいいが、今日のニュースでは、就職できないで留年する学生が何万人もいるらしい。大学生が多すぎるとは思うが、事態は深刻のようだ。大学の同級生がある大学の学長になっているが、大学経営は大変だと言っていた。彼も東京にプロモーションに時どき出てくるが、最近は同期生に会うことすら出来ないほど忙しいようだ。

一方、ポスドクの就職も厳しいという。企業も正社員としてポスドクを取ることも少なくなっている。コンサルでは外国人留学生のポスドクを雇うことが以前あったが、今はかなり少ないかもしれない。

コンサルもその専門性は就職しないと高まらないから、兎に角どこでもいから就職しないと経験と知見は積み上げられない。昔は土木専攻でない人もコンサルに流れてきたが、それも今は難しいのかもしれない。

浪人や留年もいい経験だが、それ以降次のステージに行ければいいが、1年後輩と就職戦線を戦うのは不利ではある。留年して大学院に行けば、新たな条件で2年後就職できるが、大卒としてまた就活するのはつらいね。

就職してもまた厳しい職場環境が待っているので、つらい修行は続く。コンサルは専門性で成り立つが、それも20年以上ないと第3者に認められないから大変である。

息子たちや娘も就活まではまだ先である。兎に角、専門性で勝負出来れば道はあると言っている。それと英語力は専門に関係なく勉強し続けることと助言はしている。

落ちこぼれで挫折感いっぱいの親父のもとで、子供たちも案外のびのびとやっているんかなと安心している。

2010年7月3日土曜日

697:Attaboy!

ある統計によれば、諸外国の中で現状を満足し、将来にも期待する国民の割合が低いのは日本だそうだ。韓国や中国でも現状に満足する割合は3割程度だが、将来については6割程度になっている。日本はいずれも3割だ。

確かに何でもある日本だが、満足感や将来に対する期待感はなさそうである。

最近は若きコンサルに会うことはあっても部下として仕事を一緒にするケースは皆無である。第3者的に見ても彼らの覇気はなさそうである。好奇心もないかな。

さて、WOWOWでこれから連続放送されるのが、The Pacificである。いよいよヨーロッパ戦線から太平洋戦争に舞台が変わる。南アでも数カ月前に始まったシリーズなので期待していたが現地では見られなかった。Band of Brothersは以前見ているが、太平洋戦線は敵が日本だから見ごたえはある。戦場ドラマは好きで以前もこのブログで書いた。The Pacificはガダルカナルから沖縄まで続く。

The Pacificの製作にはトム・ハンクスが係ったが、シリーズを見た彼の親父さんは「Attaboy!」と言って息子を褒めたそうだ。

褒められることが少ないサラリーマンコンサルだが、やはり尊敬する先輩や上司に褒められることはいいことだ。クライアントにもいい評価が得られて信頼されることがあれば、コンサルの現状や将来に希望が持てるのだが。それとコンサルタントの報酬も商社マン程度になることが必要かな。そういう会社経営はそれほど難しくはないのであるが、そういう会社はかなり少ない。

コンサルの「坂の上の雲」は中々見えてこない。

2010年7月2日金曜日

696:ある論文

2010年の段階で統合的水資源管理を論じるのはかなりの難関であるが、今日入った論文のサマリーは以下の通り。コメントはなし、ということで。本文は、サイトから手に入る。

IGES白書III:第7章

水の有効利用の促進:経済的手法の適用
mizuno yukoriyouno sokushin: keizaitekishuhouno tekiyou

English translated title: Promoting Wise Use of Water: Application of economic instruments


Author: Kataoka, Yatsuka and Shrestha, Sangam|2010/06|In アジア太平洋における持続可能な消費と生産:資源制約を乗り越えてアジアは豊かさを実現できるか, 2010. p141-160.|Publisher: IGES(Hayama, Japan)

Language: Japanese|Publication Type: Book Chapter/Section|Copyright: IGES

Abstract:

水ストレスは世界的な問題であり、特に安全な水を利用できない人が多く暮らすアジアの途上国において重大な問題である。人口の増加等、長年の社会経済的要因に加え、気候変動が水ストレスに対する懸念の高まる一因となっている。本章では持続可能な水利用の推進に関し、特に政策ツールとして経済的手法の利用について以下に掲げる点について議論している。

―水ストレスの増大に対処するには、新たな水源を開発するよりも、水利用のあらゆる局面で持続可能な水消費を推進すべきである。

• アジア各国で経済的手法(EI)を適用した事例から、EIだけでは持続可能な消費を推進できないことがわかる。

• EIの導入が貧困層の安全な水へのアクセスを必ずしも妨げるわけではないが、水道への接続費用の助成等、適切な資金援助が必要である。

• EIを有効なものとするには、水道料金の効果的な設定、清浄な水を利用する権利の確立、適正な水利用の計測システム、給水サービスの信頼性の改善(供給時間の安定化、水質の改善等)等が必要である。

• 現在の水利用の分野別の管理が、水資源が持つ真の経済的価値を反映する上の障害となっている。これに対処するため統合的水資源管理の考え方を進めなければならない。

695:7月に入った

アフリカから帰国したのが5月の上旬。それからもう2カ月が過ぎた。そろそろ海外渡航の準備に入る。次がどこかはまだ分からないが、帰国して3カ月もすると海外生活が恋しくなるのは職業病であろうか。船乗りさんに似ている。

古巣のコンサル会社のホームページに出てきたブログ形式のコーナーも4月1日以来全く変化が無い。会長も退任したことも影響しているのだろうが、どこかおかしな現象である。止めてしまうのもおかしいし、継続しないのも活気のなさがでてしまうし、奇異な現象である。

水セクター案件も昨年から見ると若干案件数が減っているような印象を受けるが、実際はコンサルの要員不足や経営体質の劣化で再公示が依然と多い。困ったことであるが解決の見込みはなさそうである。コンサルの人材育成はそう容易ではないからだ。知り合いの方の受注率も激減している。

新規部門を拡大させる方針で専門家を何人か集めて案件獲得に向かうのも手であるが、それら人材もやる気のない老人ばかりでは先行きが大変である。受注後の実施が大問題。

コンサル会社にも大きな変化が出ている。見慣れない会社名を見るケースも多く、聞くところによれば外資系もあるそうだ。一方、一時大学が応札に活発であったが、受注率はかなり低い。コンサルを凌駕するまでには程遠い。研究機関や公的機関も同様だ。

となれば、全体的に案件実施する組織力が落ちることになり危機的な状況だ。

以前からアンサンブル・キャスト方式の適用を期待しているが、優れた専門家を数人集めることさえ難しい現状なのである。

さて、案件受注に向けて再出発することにしよう。