2012年3月31日土曜日

1357:CからAに

南米出張から戻り、1週間が過ぎた。 履行期限は無事に過ぎたが、サービスで追加作業を開始する。TOR以上の作業もずいぶんやってきたが、さらに追加作業をする。これもコンサルが信頼されるためには重要である。 大概は、TORの120%程度を行えばまずクライアントから信頼される。 昨年までのアフリカ出張では、6件の案件を形成し、すべて実施につながった。 今回は1件だけだ。 どちらが難しいかというと後者だ。 前者では、案件形成の最初から係っているため、日本サイドでC評価には絶対にならないように配慮することができる。 今回はC評価になってしまった案件の再評価でA評価にするのだから非常に難解なのである。 しかし、幸いA評価になるとのことで一安心。 C評価になった理由についてはいろいろあろう。具体には言えない。 したがって、慎重かつ大胆な発想が必要だった。 プロの技でもある。 さて、これからサービスの作業を開始しましょうか。

2012年3月23日金曜日

1356:ヒューストンの朝

アメリカ中部時間で午前6時過ぎ。

3か月半ぶりにヒューストン国際空港に。

100%英語の世界。落ち着くね。

サンパウロからアメリカで文明文化も100%に達した。まあ、ここは田舎だから大したことはないけど、アメリカ好きの小生にとっては最高なのである。

ただし、もうかなり眠い。あと3時間半で搭乗だ。

ショッピングもしようかな。大したものもないでしょうが、見るだけでも。

疲れてきたせいか、3つの手荷物の重みがずっしり感じる。歳だね。

とりあえずちょっと休憩だ。

1355:サンパウロ空港

まだ長旅は始まったばかり。サンパウロ空港でヒューストン行のユナイテッドのラウンジで書いている。

早めにチェックインできるので助かったが、これも荷物のスルーができなかったためだ。

やはり南米一の大都市。

英語も通じるし、文明がある。

この感じはアフリカでもそう。ヨハネスに来ると文明文化を感じるのと似ている。

ユナイテッドだからラウンジもいいね。食べ物が豊富。味もいい。

ネットはちょっと遅い。

荷物が重くないので疲れはでていない。これからだ。ヒューストンまでよく寝ることだね。

最後のお土産はヒューストンしてここでは買わない。買うものもないしね。

7時前でもう暗い。

ヴィザなしだがちょっと外には出た。入国のスタンプなしで出国スタンプとはいい加減な国だね。

さて、もうちょっと飲んで行こうか。

2012年3月22日木曜日

1354:空港から

午前中にクライアントにご挨拶。

今は空港のカフェ。ハバナである。ここにもずいぶんお世話になった。

ダブルエスプレッソ。

今日は雨模様だ。

サンパウロまで2時間半。まずは第1段階。サンパウロで6時間。

ヒューストンでもそのくらいか。

ビジネスクラスだから楽だね。

途中、調査対象地付近の空港に立ち寄る。胡散臭い金持ちや東洋人が乗り降りする。南米最大の模造品製造地。

あと1時間ほどでバイバイ。

さて、最後のエスプレッソを頂こう。

1353:作業最終日

3月21日午後8時。

朝が早かったせいか、眠い。

大臣と局長との協議を終えた。通訳を介してもスムーズに話ができた。これで自分ができればさぞ理解が深まるんだけどね。残念。

大臣はちょっとお病気のようだ。リスポンスが悪い。話が進むうちに笑も出てきた。

僕の年齢が分からなかったようで、年齢に関する質問もあった。57歳と告げるとびっくりしている。まあ、大体そういう印象だ。どうしてそんなに若いのかと聞くので、

「毎日若返りの薬を飲んでます」

と言ったら、マジで今度来るときは僕にも頂戴と申されていた。

午後は別の機関の計画局長。この局長も前回あった時にはリスポンスが悪かったが、今回は友好的だ。セミナーの資料で概要説明。よく理解してくれた。

成果を見せれば納得したようだ。この線で行くのでよろしくねとお願いした。部下の女性部長も了解した。

ただし、技術局長もやる気なので、2局の調整が必要だ。

環境庁は行かなかった。理由は書けないが。

今日は早く寝よう。30時間の移動。途中1泊しないのできついかな。南米出張は初めての田舎者だ。

シェラスコ、エンパナーダ、チーパなどなどうまかったね。うちの奥さんと日本で作ってみよう。

2012年3月21日水曜日

1352:教会はどこも閉じている

折角カトリック国に来ているのだが教会のごミサに行くチャンスがない。

土日は出かけないので平日しかないが、どこも閉まっている。

ダウンタウンのカテドラルも閉まっている。すでにミサはないそうだ。

カテドラルの裏は貧民街。治安が悪い。ミサ中の盗難があり、ミサ自体がなくなったという。

あれだけ貧しい比国でもカトリック教会はどこでも昼間は開いている。

南米の治安のいい国だが、おかしな話だ。

昨日も東部地域の県庁所在地の教会に行ったが、ミサ以外は閉じているという。

どんな理由か知らないが、残念なことだ。

アフリカ南部の国では、会議の始まりと最後はお祈りがある。

ここではどうかと聞くとないそうだ。

そんなもんですか。あまりカトリックが普通だとこうなるのか。

昨日も今日も政府幹部や県知事など神という言葉は出なかった。

一人だけ、ある市長からは僕のプレゼンででた聖フランシスコの平和の祈りに対してコメントがあった。

それだけ。

南米はカトリック国といってもさまざまなのだろう。

1351:セミナー終了

3月20日午後6時半。

現場より戻る。昨日と今日でセミナー開催。無事に終わる。

西語通訳のおかげで反応も良かった。

昨日は環境大臣の突然の参加があり、プレゼン中に内容をちょっと変更。通訳がビビッていたが、まあまあ乗り切った。2日目は2回目ということで通訳も落ち着き非常に効果的にやっていただいた。

こうした通訳との連携が重要だ。女の子で優秀で頭のいい通訳もいるが、こうした重要場面での力はやはり男性だね。機動力という能力である。男性はなかなかお勉強が苦手。資格とか興味ないし、見かけの能力では女性に負ける。

しかしねえ、土壇場での力量は未知数だ。そうした人材を育て上げるのもコンサルのお仕事。

プレゼン後、日系の長老が言っていた。

「通訳がうまかった。今までいろんな通訳を聞いたが、今回は95%まで正確だった。」

日系2世のK君も自信をつけただろう。お母さんに感謝だね。

いい成果が出たので、帰国後の追加作業までクライアントから頂いた。いいことです。信頼されているからこそ、最後の案件内容まで依頼されたことを意味する。

クライアントの満足が我々コンサルの満足である。

コンサルが持論だけ言ったところで案件は進まない。

明日は、ある省の大臣と会う。午後はまた違う公社の局長とも最終協議。

案件形成としては成功である。

22日はいよいよ3日間の移動開始。成田ヒルトンでは一泊し、長女の大学入学のパーティーだ。

2012年3月19日月曜日

1350:大学院同期死す

先ほど東京からメールが入る。

しばらく病気で入院していた大学院同期のK君が亡くなったとのこと。3日前のこと。

同じ同期のT君が2週間ぶりに病院に行くと、

「もう亡くなりました」

と言われたそうだ。

亡くなって2日後のことだったらしい。T君もこれまで同期の幹事としていろいろ同期会を開いてくれたし、K君のことも気にかけていて、K君の大学まで出かけて行っていた。

K君も去年あたり大学を休職し、在宅で治療にあたっていた。

K君は僕と同じぐらいだから58歳前後だと思う。大学院同期では唯一大学で教鞭を取っていた。

まだ若いね。無念だったと思う。当方は海外暮らしだから、これまで一度もお見舞いには行っていなかった。

K君やT君とは飲み仲間で院生室で集まると、神田の行きつけの飲み屋に行き騒いだもんだ。79年から80年。

K君は物知りで、知らないとは言わない人。学者肌だったね。だから大学に残ったわけだけれど。

独身だった。それが救いとは言わないけどね。

合掌

1349:フローズン・マルガリータが飲みたい

3月19日午後1時。

南米出張の最後の日曜日。

ハードコピー資料をすべて廃棄。秘密資料もあるので破く。

現地提出用のファイルをCDにコピー。

明日明後日のプレゼン資料のチェック。まだ最終西語原稿は通訳の人から届いていないが。

ホテルの部屋も片付いてきた。こういう瞬間がいいね。飛ぶ鳥跡を濁さず。

イーグルスを聞きながら書いている。南部アフリカ出張時と同じだ。

テキーラ・サンライズを聞いていると、フローズン・マルガリータが飲みたくなる。

帰国したら行きたいレストランリストもできているが、浦和のメキシコ料理屋も入っている。

昼間からテキーラを飲む贅沢を味わいたい。妻と子供たちと行くが、娘ももう大学生。

いずれお酒も飲みましょう。娘も結構お酒が飲める体質だしね。

ここのシェラスコもいいけど、メキシコ風の肉料理がやはりいい。

3か月のダイエットでだいぶ体重も減ったが、日本に帰るとうまいものが無限にあるので気をつけたいところだ。

さて、最後の日曜日をのんびり過ごそう。プレゼンは参加者を観察し、その場でアレンジし、メリハリをつける。

コンサルの実力はプレゼンで決まるのだ。

2012年3月17日土曜日

1348:西語から英語に戻るよ

3月17日土曜日午前7時半。

南米最後の土日に入る。いよいよ帰国だ。

明日明後日、現場で説明会をやる。ローカルコンサルがおバカなのでとんでもないプログラムにしてしまった。自分が目立つことばかり考えている。クライアントの意向やカウンターパート機関にも配慮していない。

こういうコンサルの存在は危険だ。今後は使わないことをクライアントに助言。

22日にここを経ち、サンパウロとヒューストンを経由して成田着が24日。

長い旅だが、仕事も首尾よく終え(説明会はおまけ)たので、途中の免税店も余裕で見られる。

西語での仕事も慣れたが、自分のアイデンティティーを失った。英語が極端に使えない国。南米で最悪と聞いた。

西語から英語に戻り、自分を取り戻したいね。

また南米に来るときは、少しはまともに西語を使いたいがたぶん無理。専門性だけ失わなければいいだろう。

今回のお土産はいろんなお菓子類。西語の分かる帰国子女のうちの奥さんに。

キャッサバの粉も買った。チーパの材料。日本で作るチーパもどうでしょうね。

1キロのキャッサバ粉も見かけは麻薬。マテ茶もマリファナに見えるから面白い。成田でトランクを開けられたら愉快だ。

さて、プレゼン資料の最終チェックをしようか。

2012年3月13日火曜日

1347:dos seminarios en dos regiones

午後7時。

午後に最終報告書を提出。

来週のプレゼン用パワーポイントを作成開始。以前、中間報告で作ったものに追加修正する。

2日あれば、西語訳もできるだろう。来週木曜に出国し、土曜に帰国する。長旅だ。成田のヒルトンで一泊。

しかし、来る時の荷物も減り、帰りは楽だ。仕事を終えたゆとりもあろう。

来週は2つの関連県庁で説明会を行う。45分間は意外と長いが、西語通訳があり、実質は20分程度か。

通訳との連携がうまくないと聞いている方もダレる。

この国のことわざとかインパクトのある雑談も適当に入れている。

流域は共同体ということ。

インクルーシブなアプローチ。

段階的なアプローチとトータルソリューション。

七人の侍に学ぶ組織論。

最も弱いものを共同体のアクターとして支援し、育成すること。

こんな感じでしょうか。

プレゼンはコンサルにとって最も大事なこと。報告書を書くだけではない。

今回は200ページも一人で書いたが、だれも読まないだろう。

45分間に全精力を費やすことができれば、いい成果が残るだろう。

ただし、西語しか通じない国。

聞いている側の心に響くプレゼンができればOKだ。

通訳さんのセンスも問われるが、事前に報告書とかプレゼン資料を訳してもらうので、それで感性を磨いてほしい。

通訳さん曰く、

「この報告書は読みやすいですねえ」

そうなんですね、だれでも理解できる報告書を書くのもプロの仕事です。

2012年3月10日土曜日

1346:debate, sin un minuto de la reunión

午後7時。停電が発生したが、すぐに復旧した。

最近、電力事情がひっ迫して過去最高のピーク発電を記録した。クーラーの普及が主たる理由である。

この間行った床屋の日系のおばさんが言っていた。

「この頃は安い電化製品があるので買う人が多い。」

すぐに復旧するのはアフリカとは違う。同じ内陸国で水主火従。火力はほんのわずかな点も共通。

世界級の水力ダムが2つもあるのだが、輸出用だから国内需要に対応できていない。何か矛盾があるのでしょうね。

NHKのニュースを見ていたら、例の震災後の政府対応では、議事録がないそうだ。

決定のプロセスもわからず、だれが決定したのかもわからない。

これでは無政府状態。

録音しておけばいいのにね。

オフレコで政治とは情けない。

西語では会議のことをreunionって言うんだね。

再会と英語では意味する。

今回も局長ら関係者と会議をしたが、再会できるかどうか???

2012年3月9日金曜日

1345:Con seguridad regresó a la capital

4時間ほどで現場から戻った。

南部への出張は2度目だが、アルゼンチン国境までは初めてだった。

収穫は多い。現場百遍とはよく言ったものだ。

ダム管理所で公団のポロシャツを買った。記念だね。

保護区も見せてもらったが、動物園。もう一つの公団よりは遅れているようだ。

しかし、ダム発電所やエレベーター式の魚道システム、水運システムなど見るものが多い。

世界級のダム発電所の管理エンジニアの対応もよい。作った後の管理運営というのはコンサルは不得意だが、いいものを見せていただくと勉強になる。一つの国で世界級のダムが二つというのも珍しいのだ。

日本製の機器の優秀さについてお世辞をいただいたので、

「Que honor」

と昨日映画で覚えた西語を使ったら、案内役のエンジニアが喜んでくれた。

最後は技術局長室で冷たいお水を頂く。

公団のプレスからインタビューを受けたが、当たり障りのないコメントした。言葉として変なコメントが残るとクライアントに迷惑がかかるので。

ダム近くの町でチーパを食べる。ここのチーパは有名だそうで、サイズは小さくもちもちっとした感触がいい。

明日からまた報告書の作成だ。大きな誤解があったので、かなり修正が必要だ。

2012年3月8日木曜日

1344:Los siete samuráis

アルゼンチン国境の町に来た。

初めてである。

いい街だね。

対岸はアルゼンチン。小さなマンハッタンのように見える。蜃気楼か??

今日の面談は意味深い。大きな間違いが回避できた。

日本料理屋で夕飯。

着いたのが4時過ぎ。

衛星放送を見ていた。

黒沢の7人の侍。

いいね。

南米で見る日本映画もいい。

この映画も全編見ることはなかった。

最初と最後が見れなかったが、楽しんだ。

首都ではテレビの画像が悪い。精々NHKが見れる程度。

ここでは全局見るに堪える程度の画像だ。

7人の侍は奥が深いし、見る人を飽きさせないエンターテイメントだ。

コンサルの調査団の構成に似ている。ただし、昔のこと。個性の多い、そして個性が尊重されていた。

今はどこの調査団も最低だ。団長は間抜け、副団長はおバカ。サラリーマンコンサルの典型。

団員に至っては仕事をする資格がない。

最低の調査団。クライアントに申し訳ないが、しょうがない。

7人の侍のような団員構成は昔のことだ。

最大手のコンサルでも屑ばかり。哲学とか信念とかがない。勉強もしていない。精々、芥屑同様の技術士とかTOIECの点数とかが勉強の目的だと。

中小では素人ばかりだ。

南米の田舎で思った。

7人の侍はどこにいる??お墓の中でしょうかね。

2012年3月6日火曜日

1343:Las citas de Señor Yutaka Kubota

クライアントに信頼されるべきコンサルの行動規範を思うと、日本工営創立者の久保田さんの名言を思い出した。

下記に記す。

「細かいことで私欲を出したり、無理に人を押しのけたりすることは感心できません。たまに赤字覚悟、損得勘定抜きの場合があってもいい。その方が相手側の信頼を得て、結局はプラスになって返ってきます。」

最大手コンサルにも、ずいぶん反面教師がいたね。

彼らも今はどうしているんでしょうね。

1342:hidalgo

最終報告書のドラフトを提出した。

48メガバイト。重たすぎるので、メールで送れなかったので持参した。

中間のパワーポイントで内容は十分把握して頂いていて、落としどころは了解されているので安心だ。

クライアントと信頼関係を作るのが重要で、クライアントに心配ばかりさせるのはコンサルとして失格である。

結構いるんですね、いい歳して怠けた団長が。サウジでもいたし、会社的にクライアントに許してもらっているケースがあまりにも多いんですね。本人はまるで知らん顔。YエンジのTさんはもう定年か。

さて、これから1週間で最終化。ただし、明後日から2日間は現場なので実質5日間でまとめる。

最終原稿のページナンバーを目次に入れて終わりだ。

お昼は下町のハッピー・スターで中華を頂く。もうこの店以外は行きたくないほどうまい。今日は韓国人で満席に近い。

途中、3人の日本人奥様方が入ってきた。日系じゃなく、日本人。見てすぐ分かる。髪型、化粧、服装。

外で待っているドライバーに聞くと、日本人学校の校長夫人とご友人だった。田舎出身者のようだ。

そのあと、韓国人経営の食材店で韓国製カップヌードル(韓国製で唯一辛くないラーメン)と隣のパン屋でガーリックトーストを買う。

どちらも品数が豊富だ。食パンは絶品で、日系入植地まで届いているという。

ただし、店の品格は全くない。韓国人に品性はいらないでしょう。あったら、こんなところで商売なんかできない。

パン屋の名前は、

Hidalgo

名前が白々しいが、味がいいので許します。

2012年3月5日月曜日

1341:Formulación de proyectos

午後7時過ぎ。

まだ日は暮れていない。最高気温はまだ35度に達している。なかなか涼しくはならないが、朝方はやや冷え込むようになった。

さて、最終章と前章に手を加え、とりあえずドラフトとして提出する。最終提出は12日としている。

案件形成はもっとも得意としているが、今回は1件のみという条件。

常々行っているのは、まず何が課題かということを見極める。

課題が分かれば、その解決するアプローチを考える。いろいろファクターがあろう。

援助が必要かも考える。

借款か無償か、あるいは開発調査か技プロか。

日本の援助モダリティーのメニューに合うのか。

アフリカの某国では、11件作り、6件が相手国政府から優先すべきと選定され、結果として6件すべてが実施に至った。

今回は1件のみ。

その案件の内容についてはじっくり取り掛かった。

単純な案件ではないからだ。類似案件がことごとく失敗しているからだ。

同じような案件形成ではまた失敗する。

あらゆる条件を考慮して、絞り込んでいく。

このプロセスがなかなか面白い。初期の情報収集過程はかなり大変だが。

東京サイドは最終的な案件の内容をすぐにでも知りたがる。当然だ、いろいろ事情がある。

その点には最大限考慮するが、やはりじっくり攻めていくのがベストだ。

その辺は帰ってから協議しよう。焦って安易に案件を形成するとあとでしくじるからだ。

実際、案件実施をどこがやるかの選定もかなり難しいのだ。その時は小生はここにはいない。またアフリカだね。

2012年3月4日日曜日

1340:capítulo final

午後6時半。今日の作業は終わり。

いよいよ最終章に入った。逆に言うと最終章を書き上げ、前章や書き残した部分に明日戻る。

目次を整理し直した。

あとは、参考資料の整理とか略語表、目次、表や図のリストなど雑用が残る。

それも楽しいのだ。

最終章は以前概略書いているので意外と楽だ。少し加筆する必要はまだある。

帰国日まで3週間。成田では久々ヒルトンに宿泊する。バーで働くバングラディッシュ人の人もまだいるかな?

さて、来週はまた現場に向かう。1泊だがメニューは多い。

まずは農協が実践している流域保全事業の見学。農協が主導とは興味深いのだ。日系やドイツ系の農協が経営するスーパーがすごいとの評判なので期待している。

次の日は、アルゼンチン国境河川に作られた世界級のダム見学。内部までかなり詳細に見学できることになっている。特権だね。

宿泊先は当地第2の都市。夕飯はみんなで日本食だ。シュラスコでもいいのだが、たまには日本食もいいことにしよう。現地の人にはなかなか行けないからね。

世界遺産もあるようだけれど、ちょっと道が違うので今回はパス。世界遺産で最も観光客が少ないところらしい。

農協が小農に対して行っているマイクロファイナンスの実態には興味深いので、今から楽しみである。技術援助の新しい方法論の模索である。

2012年3月3日土曜日

1339:consultor nacional

休み明けの金曜である。

朝早くクライアントの事務所に行き、ローカルコンサルが提出した報告書を頂く。

事前にローカルコンサルとは協議していたが、またも成果が乏しい。

乏しいというより、かなりのチョンボだ。

衛星画像を基にした土地利用図が荒いので改善を要求したのだが、結果として出てきた土地利用図は衛星画像を反映していない。

どうも手作業で適当に判別したようだ。

こちらは精度の高い土地利用図を別機関から入手済みだから、彼らのチョンボがすぐ分かってしまう。

何たることか!

これがローカル、最近はナショナル・コンサルタントとちょっと言い方が優しいが、こうしてチョンボをされるとやっぱりローカルはね、と期待感はなくなってしまう。

以前、インドネシアのハッサン・ヌーディン大学の研究者に依頼した時は、土壌侵食モデルもよく解析しており、土地利用図を手作業でするチョンボはなかった。責任者が素人だったこともあるが、南米のローカルコンサルの実力もなさそうだ。プレゼンだけはやけに偉そうなんだけれど。それだけで、中身がない。

できないことは、できないと言ってほしかったが、薄っぺらなプライドだけは強い。

困ったことだが、彼らの仕事はきちんと評価することとなる。

他にも否定的なコメントは多々あるのだが、ほめるところがない。現地情報もおおざっぱ。結局、こちらで新規に入手したほどだ。

インターナショナル・コンサルタントの違いを示すことができそうだ。

今日はある有名な国際NGOと協議したが、彼らは非常に有能で情報も豊富。小生が考える流域保全の考え方を詳細にメモを取っていた。

この国でまともな英語をしゃべる人も滅多にいなかったが、NGOの若手は英語も使える。

アフリカでもそうだが、意外とNGO職員はいい給料をもらっているので、実力者がいるようだ。

コンサルよりいい人材がNGOに流れることだけは避けたいものだ。

2012年3月2日金曜日

1338:Champon

朝から雨である。

アルゼンチン側から暑い雨雲が接近し、雨となった。

15階の窓からの眺めは壮観だ。

作業後、久々下のレストランに行き、ちゃんぽんを食べた。

いろいろ日本食もあるのだが、ちょっと気温が下がり暖かいものが食べたい時だけ行き、ちゃんぽんを食べる。

お店の名前が長崎特有だから、ちゃんぽんの出来がいい。

リンガーハットの味に負けないくらいだ。

店は祭日なのか現地人でいっぱいだ。日本人は少ない。

午後2時。

ちょっと昼寝でもしようか。作業も順調だしね。

最終章はまだ先だが、落としどころはすでにある。

それまでの材料を書いているに過ぎない。

農業、林業、環境、村落、などなど、ちゃんぽんのようにネタが広がっている。

最後にまとめだ。発散から収束。

これがコンサルタントのお仕事なんですね。

明日は長女の高校の卒業式。

いよいよ大学生活が始まるんだね。英語を専攻とは3番目の子供で親父さんの意思をちょっとばかし継いだかな。英語をどう使うかが楽しみだ。女子大のキャンパスというのもいいね。今から奥さんとのキャンパス近くのしゃれた山の手のレストランめぐりが楽しみだ。

2012年3月1日木曜日

1337:Sol de un héroe

本日は祭日である。

報告書作成にはちょうどいいタイミングだ。

土日までに、最後の2つの章を書く。

とはいえ、まだ中身は未完の部分も多いので、最終日は12日。

途中、現場にも行く予定だ。アルゼンチン国境のダムとある農協の流域保全活動。

帰国までいよいよ3週間。

何とか任務は終了できそうだ。いつもそういう感じで終わる。一期一会。

1週間前には80ページだった報告書も今は150ページ。重たいファイルになってしまった。43Mバイト。作業しづらい。

西語からここまでようやくたどり着いた感がある。初めての西語だもんね。

我ながらよくやった、と自画自賛。

今日は、英雄の日。

コンサルは英雄ではない。英雄を育てる影武者だ。