2023年7月27日木曜日

2945:どうする村落給水

じゃー、どうします、村落給水の改善は? あんまり表に出ないことは、村落給水における展開はすでにこの20年静かに進んでいる。 それはなにか?深井戸掘ってもヒ素や塩分が出ると、飲料水には不適。 砒素や塩分がでない層から揚水といっても、ギャンブル。雨水は季節性に依存するから持続性なし。ヒ素や塩分を除去するシステムもあるけどねえ。水処理コストが高い。ましてや、管路給水は経済性が低い。 じゃーどうする? ここ20年近く途上国で行われているのは、水キオスク。 では、そのことに関しては次号で。

2023年7月25日火曜日

2944:村落給水の原点

原点といっても大したことはないですが、まずはおさらい。 1.日本の村落給水:水道が整備されたのは明治になってからで、函館とか横浜の外国人街があったころから。勿論、都市部のみ。地方の水道が整備されたのはそれ以降で、僕が知っているのは神奈川県の秦野市。コミュニティー水道の第1号だとか。戦後、1947年ごろから村落部に水道が整備されたと聞いている。所謂、簡易水道。簡易といっても基本水道と同じ。規模が違うくらい。水道法34条でしたか、裨益人口が100人から5000人までの給水を担う。現在、日本における水道の整備率は99%までいっているのではないかな。ほぼ100%かな。 2.途上国の村落は概ね人口が少なく、村落自体も離れているのが実情だ。従って、管路給水は成り立たない。井戸を掘り、村落で運用維持している。アフリカだと、アルリデフという形式のハンドポンプが一般的で地下30メーター程度まで掘る。浅井戸も多いが水質が悪く飲料水には不適だ。JICAの無償では深井戸を100本以上掘ってハンドポンプを設置し、300人程度の住民で自主的に管理運営する。 3.アフリカのモザンビークにJICA派遣専門家として2013年に赴任した時は、無償で深井戸を掘る事業はあまりなく、技プロで技術指導を行うのが流行っていた。ベルギーの技術援助では、太陽光を利用して水中ポンプを深井戸に設置して、1500人程度の住民に地下水を供給するシステムが採用されていた。確かに、このほうが効率はいいね。運営維持管理をどうするかはまた別の課題だ。 4.この1年ほど、バングラデシュにおける村落給水事業のお手伝いをしているが、深井戸からでるヒ素と塩分をどう除去するかが大きなテーマだ。それらが除去できないと飲料水が確保できないし、公共衛生的にも問題だ。バングラでも当然村落部は管路給水の対象ではない。村落ベースで飲料水を安定的に確保することは国の政策的も重要な課題だが、抜本的な解決策が見いだされていないのが実情。 5.さあ、どうする。具体策に関しては次号で。

2023年7月22日土曜日

2943:分散型村落給水事業の行方

久々の投稿である。昨年12月以来だから、7か月ぶりか。 ここ1年ほど、途上国における村落給水事業に関わっている。ゼネコンに入り国内における太陽光発電事業の外資系EPC対応でインハウスコンサルタントとして活動してきたが、2年目からこれまで海外事業に支援に関わってきた。特に、途上国における村落給水事業の推進に関わっている。 面白いもんですね。僕は水の専門家で、 村落給水 水道事業 いずれも扱います。村落給水に関しては、2009年から2年間はマラウイ、2013年から1.5年はお隣のモザンビークへの派遣専門家であった。 水道事業は、大中小の水道事業に関わり、要請書作成から調査の参加まで幅広に参加している。最近は、パラグアイの上水システム改善の準備調査(一般無償)に関わり、これまでは円借款での水道事業の調査に多く携わってきた。 そんなこんなで、ゼネコンでは水事業に関わるとは想像だにしていなかったが、偶然今の会社が途上国での村落給水事業を展開しているとのことで、水専門家としてお手伝いしている。不思議なもんですねえ。そんなことを全く期待してませんでしたから。 ということで、これから徐々にその事業展開に関してこのブログで書いていくことにする。まずは、お知らせということで。。。