2010年5月29日土曜日

673:プログラム管理はMBAか?!

ここ数週間はアフリカ出張の経験から組織のプログラム管理に注目している。

組織強化とか人材育成は教育学かと思ったが、究極はビジネスアドミニストレーションなんだね。所謂、MBA。そんなもんに興味はなかったが、確かにその範疇だと分かった。

以前、同じ会社のMBA所得者が水セクターの組織強化に応札したが失注したとぼやいていたが正論でいえば彼が係る範疇だ。しかし、実情では彼に受注の可能性は殆どない。

水の専門家である小生からみれば、組織強化や人材育成はプログラム管理だから、その専門家ではない。

そういう理由からプログラム及びプロジェクト管理を真剣に学ぶ考えがあって、今からお勉強だ。今日は、アマゾンで洋書を3冊買った。中々いい本だ。

国際プログラム・プロジェクト管理協会にも入ろうかと思っている。MBAはもういいや。年だしね。

これから注目される分野ということもある。PCMはもう駄目だね。限界がある。

月曜からはイベントが続く。

2010年5月27日木曜日

672:メールでのご質問について

暑さと涼しさの繰り返しで、帰国してから風邪気味である。酷い状態にはならないので幸いである。

さて、かなり久々に本ブログの質問メルアドを開くといくつかご質問のメールがあった。

ロンドン在住の方のメールは文字化けしていて残念ながら内容が不明だった。大阪からのメールは、ダム堆砂について。

ダム堆砂問題は、既に何度か書いているが、ここでちょっと整理すると、

1.先進国では既に環境問題で新規のダム建設は合意形成が得られず、建設は停滞している。

2.発展途上国では、まだまだダム建設の機運は高く、堆砂問題をうまく乗り切れば成立する。

要するに、事前の調査計画設計で堆砂問題を甘く見積もらなければ、経済性がある限り進めていくことができると考えている。無論、上下流の環境影響評価でクリアーする必要はある。

昨月まで滞在した南部アフリカでも状況は同じである。

将来的にダムがなくなることはあり得ない。

そうそう、インドネシア・南スラベシのBダムのリハビリの調査結果は出ただろうか?関東と関西の電力会社系コンサル会社は健闘(検討も)しているだろうか?中々情報が伝わってこないのが不思議である。それと、中央アジアで調査した水資源の越境河川流域連携の結果もだ。うまく行っていれば、何か入るのだが?!おまけに、サウジアラビアのIWRM計画調査も6月には最終報告書が出る予定だ。バリ島水資源マスタープランと同じ結果にならなければいいが!!

2010年5月25日火曜日

671:いよいよDfIDがAUSAIDとやってくる

今日は久々、と言っても2週間ぶりに四ツ谷に。クライアントとの最終協議である。

毎度四ツ谷界隈では古巣の最大手コンサル会社の知り合いに会ってしまうが、今日は同期の奴だった。遠目にもしょぼくれた風体だし、同期とは思えないほど老人化している。だけど知り合いだと分かったので、「おお、元気?」と声をかけたらビックリしていた。小生だと分からなかったのか知らないけど、声を発することなく行ってしまった。一瞬で冴えない様子が分かった。

同期の奴がしょぼくれていくのは悲しいが、残る地獄なんだろうね。彼も国内から海外に飛ばされた奴だから苦労しているのだろう。かと言って、会社から出ていく勇気と知識はないらしい。

さて、今日で一連の作業が終わった。

昨日は、DfIDからメールが来て、これから始めるプロジェクトのマネージャーを探しているのでいい人紹介してと書いてあった。まずは月収をチェック。なるほど、この額ではローカルだね。開発ドナーの中では普通かな。果たしてだれが応募してくるか。プログラム・マネージャーとしても額が低い。かなり選定に難儀してるのだろう。それより、AUSAIDと共同だから新参者だね。

出来れば水より衛生で頑張ってほしいものだ。衛生セクターは水よりかなり遅れている。

さて、次の出張までセミナー参加に集中しよう。

2010年5月23日日曜日

670:和文報告書の作成終了

雨模様の日曜日。生協も3倍デーだから雨でも混んでいた。雨とは言え、新緑がまぶしい。

さて、和文の報告書が完成した。後はPDFにしてCDに収め、全て完了である。ちょっとのんびりやっていたので土日までかかってしまった。

もう23日だから、帰国して2週間が過ぎたことになる。最近はあまり水資源関連の最新情報も下火で入ってこない。気候変動も同様でCOP15が終わったらマスコミもすっかり忘れたようだ。

来週からは、セミナー参加が週1回ペースでやってくる。ちょっと戦略論のお勉強もやりたいし、じっくり取り組もうと思う。実務作業が暫くないので、研究として知識を整理したいと考えている。

2010年5月21日金曜日

669:自分と会社の「物語」

和文作成も最終段階に入った。洒落た英文も日本語能力の無さでうまく和文化できないので諦めよう。

さて、古巣の大手コンサル会社も次期役員が決まったようだ。ホームページのブログコーナーも停滞しているので何かあるなと察したが、案の定そうだった。

知らない会社の人事の背景は知る由もないが、23年もいた会社だから良く分かる。社長の交代の影響が出てきたか。

団塊世代も随分淘汰された。同世代がやっと役員に出てきた。とは言え、まだ世代交代的には革新的ではない。具体のことは差し支えがあるから控えよう。コンプライアンス室からまた恫喝されたくはないので。知っている関係者ももう直ぐ退陣する。

自分の物語が会社の物語と同調することがコンサルにとって幸せかどうかは個人個人で違うだろうが、小生にとっては会社の物語は第3者的な問題にしかない。

この7年で、コンサルサービスに係る4つの組織に所属したし、去年からはアフリカ某国の水関連省の組織機構のインハウスコンサルとして従事したが、組織を変革するのは大変だ。

最終的には、幹部から末端まで個人的な能力が重要だが、組織は魔物。複雑な人間関係で右往左往するし、おバカな幹部のお陰で数年停滞或いは劣化してしまう。

第3者的に組織を見ていく方が性に合っているとつくづく感じる。自分のコンサルとしての物語はまだまだ続く。会社幹部の物語が終わったらコンサルとしても終わりじゃ冴えないよね。

2010年5月19日水曜日

668:いよいよ比国マヨン火山にも支援が!!

比国大統領も予想どおりアキノ上院議員となった。彼も50歳で独身か。親父さんのようにヒーローになれるか楽しみだ。

さて、今日はJICA案件で十数年ぶりにマヨン火山周辺地域に対する支援の調査が公示された。去年も噴火があり気になっていた。ビコール地域に対する支援は優先順位が低いので中々支援策が実現されなかったので、やっとかという思いである。

レガスピ市には長らく滞在し、DPWHやNEDAとは親しいが、彼らもどうしていることか。今回は避難所などの施設建設が主体だそうだ。02年以来ビコールには行っていない。コンサルもいい仕事をしてもらいたいものだ。

昨日深夜には東大の中山先生から国際シンポの案内が届いた。越境河川問題がテーマである。6月下旬なので早速参加希望のメールを出した。久々国際会議で暴れてみよう。紳士的にだが鋭い質問をしてみよう。ハードトークだね。

さて、和文作成に入ろう。後少しだ。

2010年5月18日火曜日

667:春眠暁を覚えず

帰国して1週間ちょっと経つ。

緊張感がなくなったせいか、朝の目覚めが遅い。6時に目覚ましをセットしても起きられない。数カ月間の疲れの蓄積もあるのだろうか。

和文作成もいよいよあと数日。前回より進捗は遅いか。まあ締め切りには間に合うのでいいか。

英文のニュアンスを和文にすると何かちょっと感じが違ってくるので気を使う。英文での表現はいいね。和文だとどうも間が抜ける。

さて、ネットでのニュースにインドの地下鉄工事監理責任者が女性というのが紹介されていた。世界的に見れば普通のことだが、まだ日本では珍しいのだろうか。所属はオリコンだが元はPCIだったのだろう。小生も大学院までは地下鉄計画が専門だったこともあり興味深く読んだ。

クライアントやカウンターパートにはこれまで随分女性が多かった。コンサルではまだ後輩はいても上司はいない。今後は上司はあり得ないが、同僚にもっと女性が多くなってもいいのだが。

保険や教育セクターではもう女性専門家の存在なしでは調査は成立しないが、水セクターはまだまだ保守的だ。

南部アフリカでの業務では去年事務次官、副局長、チーフなどで多くの女性カウンターパートがいた。皆さん男性とは一味違う対応があり、感心したものである。他国でも大体事情は同じだ。日本だけが遅れている。

さて、そろそろ和文作成に取りかかろう。

2010年5月14日金曜日

666:和文報告書

日本の5月も意外と涼しい。風邪を引きそうだ。

お茶の水、四ツ谷界隈、新宿南口から高島屋など久々の東京は魅力的だ。季節もいいしね。妻と一緒に買い物したが、袋が多くなって恰好悪い。そこでハンズでエコバッグを購入。ROOTOTEの絵柄がいいので2つ購入。文化だね。

さて、昨日あたりから和文報告書を作成開始した。前回の半分の量なので作業は数日で終わりそうだ。来週あたりからセミナーが続くので早めに終わらせたい。

ヴェランダの花が枯れたので、カインズで6種類の可憐な小さな花を買ってきた。次の出張まで咲いていてくれればいいかな。

水ビジネス関連のニュースが紙面に多く取り上げられているが、どうもマスコミの情報でも進展がない。あんまり民営事業を意識し過ぎると失敗すると思う。水道局、メーカー、プラント会社、商社、ゼネコンなどが利害関係者と認識されているが、何かが足りない。そう、コンサルタントである。コンサルがいないでできるものだろうか。

以前書いたが、オランダのある水道公社は民営化せず海外の水管理ビジネスを広範に進めている。そういう方法論からまず始めた方がいい。知恵を出すコンサルが登場しないと駄目だね。

2010年5月11日火曜日

665:帰国後の数日

帰国して3日目。

今日は久々旧友との飲み会がある。彼とは90年代初期のトルコの案件参加からのお付き合いである。もう一人の後輩(京都で農業に従事)からもホームページのお知らせが来ていた。彼の農業経営も順調のようだ。

4カ月分の手紙、請求書などを整理し、やっと終わった。英文改善ソフトの不具合を発見しPCからは外した。日本のブロードバンドに接続すると便利さが良く分かる。アフリカでのネット速度は日本の100分の1程度か。JALカードの番号不正利用もあったが事前にカード会社で検索され被害は回避された。

国内作業もまだあり、和文報告書をまとめる。2週間もあれば何とかなるだろうか。前回は英文報告書を100%和文化したが、どうもそうではなさそうだ。英文では書けなかったことも含め総括的に書くようだ。どうも和文報告書というのはおまけ的な意識があったが、別物とする認識があるようだ。

インターネットラジオで気にいっているNJのEdgewaterも新しくなって快適だ。

4カ月のアフリカ滞在でかなり痩せたので座っていると骨がいたいし、バックを担ぐと骨に食い込む感じがあった。結構ダイエット成功したのだが、痩せすぎかな。でもこれからの数カ月で元に戻ってしまうかもね。食事がいいからね。また成城石井で大人買いしてしまった。

さて、今日の飲み会は早めにお開けにしないと朝まで飲んでしまうので気をつけよう。

2010年5月9日日曜日

664:母の日

昨日夕刻成田に着いた。妻と長女が迎えてくれた。

定宿になりつつあるヒルトン成田にチェックイン。久々中華を堪能。あまり沢山は食べないことにしているが量・質とも満足だった。

バーに寄って二次会だ。スリランカ人の気さくなボーイさんもまだいた。中年の新人女性のアシストでジントニックのスピリッツを選定。あんまり気にはしていなかったが彼女のアシストは的確だった。

何時ころだろうか、有名人が続々と入ってくる。ここは六本木かと錯覚する。プロ野球の監督経験者二人とマネージャー。歌舞伎役者御一行などなど。久子ちゃんも来ていた。

なにこれ??ここは成田だよ。

後で分かったことだが、プロアマ参加のゴルフ大会が佐原あたりであったようだ。それでか。

流石に歌舞伎役者ご一行はVIPルームで目立たないように飲んでいるが、野球解説者らは騒がしい。ここは5スターホテルだよ。もう少し品よく飲めないものだろうか。

従業員のさり気下ないサービスに満足して早々に部屋に引上げる。芸能人の騒がしさには付き合いきれない。

次の日の朝は習慣で早かった。ロビーの外でタバコを吸っているとトルコ航空のキャビンアテンダントが二人トルコ語で話している。去年もそうだった。

トルコ語で話しかけると二人ともビックリしていた。そりゃそうだ。トルコ航空の定宿だと知っていたが、2度もビックリされると楽しいね。

さて、今日は母の日。二人の母に感謝することができた。カーネーションが満開だ。明日からお仕事再開だ。

今はネットで久々NJのEdgewater Radioを聞いている。やっと文明社会に戻ったか。

2010年5月8日土曜日

663:新嘉坡到着

ヨハネスからアジアまで10時間。SQだから快適に寝られた。サービスは昔より断然悪い。しようが無いね。このご時世だし。

行きはトランジットの時間が1時間半で殆どモールは見られなかったし、ラウンジも使えなかった。帰りは3時間もあるので余裕だ。

妻にメールして、シンガポールまでの安着と成田での待ち合わせの確認する。

シンガポールの空港でのんびりするのは久々だ。確かスリランカからの帰りに町まで行った記憶がある。意外と滞在はない。隣国、マレーシアやインドネシアには行くが援助対象国じゃないしね。商社やメーカーで赴任する場所だね。

まだモールも見てないが、ソウルや香港よりは活気はない。ちょっとしゃれてはいるけどね。値段的にはどうなんだろうか。これから見て回る。

最近はコンサルもビジネスクラスを使う頻度が減ったのか、成田などでも知り合いに会うことがまれになった。以前は大概誰かと会うんだけどね。

アジアの湿気に心地よさを感じるのは私だけでしょうか。

さてさて、これから散策しよう。

2010年5月7日金曜日

662:Bloody airport

昨年の帰国時は日本の選挙結果が大ニュースだったが、今回はイギリス選挙がメインのニュースとなった。こういう時はBBCが見たいところだが、ヨハネスのエアポートホテルはCNNだけしか見られないので残念だ。CNNも早朝から特集で取り上げているがどうも品がない。イギリス人の二人のアンカーが担当しているが激しい口調がちょっと気に入らない。女性は男みたいで色っぽさがない。

さて、昨日はまた空港で事件があった。昨年は、いつまで経ってもトランクが出てこない。仕方なくbaggage enquiryでトランクの形状を説明した後に、近くのカウンターの前にそっけなく置かれているのを偶然発見して難を逃れた。今回は去年の悪夢を思い出しながらトランクが出てくるのを待ったがやはりでてこない。諦めてまたカウンターでトランクの形状を詳しく説明していると、「うしろから来るよ。」とカウンターの女性が教えてくれた。またか!!

一体どんな理由で他の荷物と一緒に出てこないかが少し分かってきた。要は、壊れ物らしきヘビーな荷物は別に運ぶようだ。そんなに気にしてもらう必要ないのにね。或いはサイズが大きいためベルトに載せないかだ。しかし持ち主には前もって知らせがないので不安にさせる。ところ変われば、であるが、こういう対応は今まで経験がなかったので、南アは縁起が悪いと思い込んでした。南アから最終到着地への荷物移送もこれまで2回次の日に届いているしね。元来心配性なのです。

シンガポールでは2時間以上あるのでゆっくり買い物ができそうだ。

2010年5月6日木曜日

661:空港にて

今日はいい天気だ。まさしく快晴。南部アフリカの高原も乾期らしい雰囲気になってきた。空港まで30分。これくらいが丁度いい。

ヨハネスまでは2時間半。久々ザンベジ川を眼下に見ることができる。

まだ出発まで1時間半。まだ使える時間があるのでネットで時間をつぶす。ヨハネス行きは混んでいる。殆ど白人というのが面白い。同じ時刻に国営航空便があるので黒人の人はそっちが多いようだ。

もう1度来る可能性があるのでこの国のお土産はコーヒーだけにした。当然町のスーパーで購入。ここの免税店より安い。

あと1時間で搭乗かな。

妻に電話して待つことにしよう。

南アの朝飯も楽しみだ。

660:帰国の途につく

昨日は省の主だった人はセミナー参加でいなかった。執務室を整理して、ホテルに残った備品を執務室に運び雑務は終了。

アフリカ開銀のB君に挨拶して雑談。水力開発ミッションの情報を得た。こういう情報を正式に開銀に出してもまともな答えは返ってこないのが普通だが、B君は正直で育ちがいいせいか、雑談になると漏らしてしまう。いい性格だね。

他の機関とは会わなかった。SWAPも解体だろう。この国の問題は、計画の全てが、

Too high and too soon

であることと、計画に根拠が全くないこと。これではいくら会議が紳士的でも中身が無いから直ぐ崩壊する。表面的なイギリス紳士気取りはだめだね。

さて、いよいよ今日帰国だ。ヨハネスで1泊しシンガポールを経由して帰る。当地も乾期のいい季節だが、日本もいい季節になってきた。休暇には最高だ。

2010年5月5日水曜日

659:君住む街へ飛んでゆくよ

去年当地から帰国する時は妻に向けてラブレターとして名曲の歌詞を捧げたが、今回は3人の子供たちへ。

アート系に邁進する長男

大学生になって下宿生活を始めた次男

高2で予備校に通う長女

みんな新しい環境だけど頑張っている。殆ど傍にいない私からのメッセージです。意外にもオフコースの曲です。知らないと思うけど、今度カラオケで歌いますよ。アフリカの修道院生活で歌いこんでいます。

「君住む街へ」

そんなに自分を責めないで
過去はいつでもあざやかなもの
死にたいくらいつらくても
都会の闇へ消えそうな時でも
激しくうねる海のように
やがて君は乗り越えてゆくはず

その手で望みを捨てないで
すべてのことが終わるまで
君住む街まで飛んで行くよ
ひとりと思わないで
いつでも

君の弱さを恥じないで
みんなは何度もつまずいている
今の君もあのころに
負けないくらい僕は好きだから
歌い続ける繰り返し
君がまたその顔を上げるまで

あの日の勇気を忘れないで
すべてのことが終わるまで
君住む街まで飛んで行くよ
ひとりと思わないで
いつでも

雲の切れ間に突き抜ける青い空
みんな待ってる
また走り始めるまで

その手でこころを閉じないで
そのいのちが尽きるまで
かすかな望みがまだその手に
あなたに残っているなら

あの日の勇気を忘れないで
すべのことが終わるまで
君住む街まで飛んでゆくよ
ひとりと思わないで
いつでも

あの日の勇気を忘れないで
すべのことが終わるまで
君住む街まで飛んでゆくよ
ひとりと思わないで
いつでも

658:省に報告書提出

さて、帰国まで後2日。今日は省に正式に報告書一式を提出しようとしたが、大臣以下皆さん海外出張中なので、事務次官代理の人事管理局長にお会いして提出した。これまで1回しかお会いしていないが、彼は小生をちゃんと知ってた。

大臣はブラジルで、事務次官、水供給局長、計画局長の3人はイギリスだ。水資源局長代理は韓国勢と会っているらしい。副局長らは地方に出張中。これだけ幹部がいないのも珍しい。

大臣以下副局長らの秘書は全て知っているし、皆さん親分がどこでなにしていつ帰ってくるか教えてくれる。これもこれまでのお土産が効いている。といって大したものはあげていないが、気持ちは通じる。秘書を馬鹿にしたらコンサルは仕事ができないことは以前述べた。これまで事務次官代理の秘書をしていたおばちゃんは今度は大臣秘書になった。都合がいいね。

さて、夕方。ミラーを飲んでいる。地元産のビールは100円くらいか。ミラーは2倍の200円。透き通った感じがいいね。昼は偶然レストランでUNICEFの知人たちがいてちょっと話をした。現地採用だから皆さん気さくだ。ウガンダ人はちょっと苦手。

明日も幹部連は帰ってこないから、チーフらと話でもしましょうかね。とは言え、彼らも地方に行っている。それ以下の人たちだとちょっと意識が低いので雑談になっちゃうんだよね。

アフリカ開銀などドナーやNGOにでも会ってこようか。近傍のダムも2つあるが、出発直前に事故でもあるとね。ここは安全に。

後1日半。いよいよ南部アフリカから去る。3日かかるから大変だ。まあSQだから良しとしよう。

2010年5月3日月曜日

657:アキノ大統領誕生か?!

今日は祭日で休み。3連休のようだ。

ネット情報では比国大統領選挙ももうすぐとのこと。アキノ上院議員がトップらしい。

アキノ上院議員とは97年ピナツボ委員会の会合で初めて会った。地元だし元気のいい方だった。当時まだ37歳かな。彼のコメントでまだはっきり覚えていることがある。

噴火後5年経過していたが、洪水氾濫はデルタで続いていた。彼曰く、

「湛水が数カ月も続いている。洪水軽減策は、蒸発しかないんでしょうか?」

これにはDPWH職員らも黙ってしまった。それで、アキノ上院議員のことを覚えている。

97年以来、比国の大統領選挙も3回目か。500ペソで1票が買収できると聞いていたが今はどのくらいの額なのか?

同じカトリック信者としてフィリピンは居心地のいい国だが、不正はなくならない。困ったことだが貧困がなくならない限り不正は防げない。

フィリピンも昔は腐るほど案件があったが、今は殆どない。さびしい限りである。

2010年5月2日日曜日

656:水と衛生への投資は減っている?!

IRCからの情報があった。

97年から08年までのおよそ10年間で水と衛生セクターへの開発援助は8%から5%に減っていると言う。確かにこの国でも水と衛生、特に衛生セクターへの支援は著しく少ない。

WHOもUNICEFも仕事が減るのは困るからこうした情報は出したがるのかもしれないね。

Global assessment: aid for sanitation and water going down from 8 to 5 percent of development spending

Updated - Tuesday 27 April 2010

Aid commitments for sanitation and water fell from 8% of total development aid to 5% between 1997 and 2008, lower than commitments for health, education, transport, energy and agriculture, according to the latest UN-Water Global Annual Assessment of Sanitation and Drinking-Water (GLAAS) report [1], launched by UN-Water and the World Health Organization (WHO). This drop occurred despite compelling evidence that achieving the water and sanitation target of the Millennium Development Goals (MDGs) would lower health-care costs, increase school attendance and boost productivity.

Despite these clear benefits for human and economic development, many countries and donors are still not allocating sufficient attention and resources to water and sanitation. “Neglecting sanitation and drinking-water is a strike against progress. Without it, communities and countries will lose the battle against poverty and ill-health,” said Dr. Maria Neira, WHO Director of Public Health and Environment. “The impact of diarrhoeal disease in children under 15 is greater than the combined impact of HIV and AIDS, malaria, and tuberculosis,” she added.

Improved access to sanitation and water produces economic benefits that range from US$ 3 to US$ 34 per US$ 1 invested, increasing a country’s gross domestic product (GDP) by an estimated 2% to 7%. So the message is: sanitation and water must no longer play second fiddle to other priorities. Another finding of the assessment is that countries with the greatest unmet sanitation and water needs most often receive little or no aid from donors.

The findings from the UN-Water GLAAS report were tabled at the first annual High Level Meeting of Sanitation and Water for All [2], hosted by UNICEF on 23 April 2010 in Washington, DC. The High Level Meeting provided a forum for Ministers of Finance from developing countries, accompanied by Ministers responsible for sanitation and water from 20 developing countries, and representatives from 12 donor countries to gain a greater understanding of the linkages between water, sanitation, and economic growth, in order to commit the appropriate resources, as well as to promote a culture of mutual accountability, partnership and shared responsibility.

Outcomes from the high level meeting will be reported in the on-line version of the Source Bulletin, no. 60.

[1] WHO and UN-Water (2010). GLAAS 2010 : UN-Water global annual assessment of sanitation and drinking-water : targeting resources for better results.Geneva, Switzerland, World Health Organization.

655:最後の日曜日(南部アフリカ)

朝から騒がしいニュースがBBCでやっている。NYのタイムススクウェアーの爆弾未遂事件である。BBCはアメリカのニュースでも重大なら実況でやっている。恥ずかしいことに、北米東部はあんまり行ったことがない。カナダ東部州、メイン州ポートランド、ボルチモアぐらいか。だから、NYとかDCは知らない。

さて、後3日でおさらばである。成田着まで3日の行程だからまだまだ自宅まで遠い。ヒルトン成田で1泊するしね。アイスランド火山の影響もなく良かった。去年は新型インフルエンザ蔓延の中移動したが、あれも過ぎ去った。

部屋の荷物も整理してさっぱり。消耗品もほぼチェックアウトまで持ちそうで、残りは省に置いておこう。また来るかは分からないけど、来なかったら省の人にあげよう。

もう5月。ある大手コンサル会社のホームページのブログも楽しみにしてるけど、中々2つから増えていない。もう1カ月。日記ですよね。

Challenging diary

と銘打っているんだけどね。

挑戦する日記という意味合いで付けているんでしょうが、

難しい、難解な、不可能な記録

という意味にもなるね。

世銀融資で比国の流域開発M/Pをしたが、ある知事さんに、

この案件はchallengingなんですと言ったら、「ええそうなの、じゃあ実施できないんだ。」と解されてしまった。確かにそうだよね。実際、調査後一切なにも進んでいない。実務家にとってはネガティブな意味に取るね。

余談だけど、フィリピン人は英語に自信過剰で、まあ日本人の英語にはネガティブな印象を持っている高官が多い。ここ南部アフリカもそうだけど。それで、ある省との会議で日本人が「List of Attendant」と書いて回したら、議長の高官が、

「ここにいる人はなにか患者さんの付添人なの?」

と嫌味を言ったそうだ。英語ではattendantじゃなくてattendeeだよと忠告して、カミソリ団長は返す言葉が無くて黙ったそうで、逆に感心してしまったそうだ。

情けないね。こう云う場合は、

「議長。確かに米語ではそうですが、英語では前者が使われます。しかし、比国では米語が普通ですからそのようにいたします。」

こういう云い返しができると自信過剰な比国高官からも尊敬を受けることになる。

日本人は何かというとチャレンジが好きだね。だから、英語を知らない人が恰好だけで使うととんでもないことになってしまう。コンサル会社でチャレンジを力説するのは、していない証拠でしょうか(?!)

654:懐かしのイスタンブール

もうすることがないので映画を堪能している。

今日は、

The Net 2.0

1作目は結構シナリオが良くて面白いが2作目はまあ駄作ですかね。ただし、舞台がトルコのイスタンブールだから最後まで見た。よく知っている町だし。

アフリカもいいけど文化はないし、哲学がないよね。そういう知的好奇心を満足させてくれるのはトルコかな。イランも奥が深いね。

始めてイスタンブールに滞在したのは確か88か89年。南東アナトリア地域計画M/Pの作業を終えて帰る時に団長のお計らいでアンカラからイスタンブールに飛び1泊させていただいた。帰りはウイーン経由で帰ったかな。トルコ風でアガサ・クリスティーが滞在した小さなホテルだったと思う。あの頃はインターコンチネンタルしか大きなホテルはなかった。

その後、イスタンブールを対象とした案件に4件係ることになり、数カ月滞在したのは世銀のM/P調査だった。だからイスタンブールの町は大体分かる。

映画でも随所に馴染みの風景が登場して懐かしかった。でも、あれから15年以上経っているのでビルや車はかなり進化している。

イスタンブールを扱った映画は多分「007のロシアより愛をこめて」が最初だろう。ネット2.0もそうだが、トルコ的な伝統とか習慣を散りばめてある。

トルコ語も懐かしい。流石に8年で6件やっているので、未だトルコ語は分かる。やはりトルコはヨーロッパじゃないね。EUには向かない。どことなく田舎だし、垢ぬけない。それがいいんだけど。

実際、イスタンブールよりかなり滞在期間が長いアンカラが気にいっている。もう14年も経っているから相当変わっているだろうか。下町のウルス、繁華街のチャンカヤ、山の手のガジオオスマンパシャ。

セルッティ1881の背広を初めて買ったのもアンカラだった。コンサルにとって背広は制服。間違っても数万円の背広を着て海外に行ってはいけない。背広の値段(生地と仕立て)で相手(高官)の対応が違うことを認識すべきである。言葉じゃ言わないけどね。

変な終わり方になっちゃった。

2010年5月1日土曜日

653:BUにあった!

今回、水省の組織全体のプログラム管理、特にプロジェクト設計とそれに対するM&EをOJTによって進め、最終的にマニュアルに纏めたが、こういうことをもし大学で学びたいとすればどこに行けばいいのだろうと思って調べて見た。

Program Planning, Management, Monitoring & Evaluation

という専攻がボストン大学教育学部大学院にあった。なるほどね。これは教育学なんだね。下記にプログラムの要旨を抜粋。アメリカはなんでも専門化するね。

The Program Planning, Management, Monitoring & Evaluation (P-PMME) graduate certificate program prepares individuals to engage in interrelated skills and competencies that anchor the design, delivery, oversight, and evaluation of a wide array of educational programs. Settings can be very diverse, including but not limited to:

Public and private elementary and secondary education
Higher education
Non-formal education in community agencies
Informal education in museums, parks, camps, and other recreational settings
Training in business and industry
Distance learning
Educational and entertainment media and technology
Advertising campaigns
Public health agencies
Community mental health agencies
Health and fitness centers
The criminal justice system

The certificate equips individuals with conceptual frameworks, technical skills, and supervised, project-based learning. Students are expected to come to the certificate program with one or more candidates for program evaluation in mind. Class members will consider objectives of their programs, the stake holders in each context, management and leadership skills needed to optimize program delivery, and the kinds of information and evidence that can be marshalled to monitor program delivery.

In addition, students will address conceptual models and research designs for determining program effectiveness, and systems of data collection and analysis that can be applied to gather information and inform decision making on a regular basis. Case studies and project-based learning will be employed in each course. Students will develop project plans, management designs, instruments of data collection, and evaluation proposals, as appropriate. These will be critiqued in course seminars.

面白いね。僕は土木屋だけど、随分面白い領域に入ってきたんだね。人材育成とか組織強化はもう土木屋さんではないね。そんなことを実際やっているわけだからコンサルって面白いね。

人材育成はやはり教育学の領域ですかね。新入社員のころからずっと海外からの研修生への研修講師をしていて、非常に面白かったけど、それで飯が食えるって思ってもみなかった。昔から教えることには興味あったけど、こうして教育学の一分野までに係るとは思ってもみなかった。

The Program Planning, Management, Monitoring & Evaluation (P-PMME)

ですか。日本には流石にないよね。

652:ビールで乾杯

日本もいよいよ連休開始のようだ。日本からのメールも止んだ。

さて、今日の作業はクライアントにご挨拶して、それから別件の会議に参加して終わった。後は報告書とマニュアルを省内で配る。とは言え、事務次官以下局長クラスが10日間スコットランドに研修だとか。随分豪勢なことである。イギリス政府のご招待か、あるいはNGOが仕組んだか?こういう技があるので欧米の支援はすごい。

計画局長には今日運用マニュアルを提出しておいた。彼女も水省の計画局長としては難しい立場である。これまでは農業省の計画局にいたが、農業省の計画局は省の全ての計画を主管していたから強大であった。ところが水省の計画局は無力だから大変なのだ。小生からも勇気づけた。そういう意味でこの運用マニュアルは役に立つ。彼女からも次はぜひ幹部会で発表してくれと依頼があった。

省を離れる時、計画局のチーフ・エコノミストがやってきて、局長に提出した運用マニュアルを僕にも頂戴と言ってきた。ぜひ、あなたの知識を伝授してくださいと言っている。アフリカの人って言うことがすごいよね。エコノミストはどっちかと言うとエンジニアを馬鹿にするところがあるけどね。子供っぽくていいね。

人材育成に力点を置いて、組織改革にはまだ手を出さないつもりだったが、計画局長と次官は親しいからうまくいくかもしれないね。まあ次回ですが。

来週は水公社にも行って、運用マニュアルを配ってくる。彼らはビジネスマインドがあるから、利に結び付く情報には敏感だ。水公社総裁も5社あるので大変だが、何とか手渡そう。地方は次回であるが。

土日に作業が無いのは4カ月ぶり。現地で連休をのんびりしよう。今日は久々のビールで乾杯だ。