2020年8月7日金曜日

2923:ある防災案件が8年ぶりに再浮上

 案件の実施前段階では、案件の要請、採択、そしてSWミッションで調査内容の決定、そして機構内で承認、案件のコンサル選定、などがあります。

事前調査(今は詳細計画策定調査)で要請内容を確認・評価するわけなんですが、その際意外な事実が判明されることがあり、結果として案件実施は見送り、塩漬けなどとなります。

僕が参加したSWミッションでは、2件延期になりました。マスタープランの要請が、実はオランダ政府がもう実施中だったことが判明し延期。給水案件ですが、貯留施設の候補地がある地元建設会社の私有地で案件は中止(ただし、その後何年かたって再開)。

そういう事例は結構あります。

ただ、案件が首尾よく進み実施された後、1年後に中止となった事例がありました。こういうケースは稀です。なぜって、せっかくタダでやっている案件を相手国の幹部が中止だと言うのは異例です。日本の技術支援の経験が初めてだったので、クライアントやコンサルタントとの信頼関係が築けなかったんでしょうね。

コンサル側は、3社のJV。JV幹事会社から社長が総括として参加。これって異例です。よほど自信満々でなったのでしょう。案の定、相手国政府幹部と衝突して頓挫。普通は、総括を取り換えという判断なんですがねえ。社長ですしね。まずい判断でした。

そんなこんなで、もうあれから7年ほど経ってますかね。同じ案件内容で、クライアントさんから公示予定と聞きました。時期は調整中だそうです。

実は、この案件僕も参加してました。ただし、事前で。だからある意味思いもあります。

今は防災の会社なんで、事業実施案件に参加できますね。もちろん事前も。

どうなるかは分かりませんが、奇遇ですね。パラグアイの流域管理案件は、僕が案件形成してから5年後にクライアントさんからお呼びがかかり技プロとしてまとめ上げました。

そういう奇遇をものにしたいですね。