2011年6月19日日曜日

1236:コンサルタントとしての能力開発の実践

米国CSUで洪水管理における能力開発をテーマとして博士号を取得したK君の論文の要旨を見たが、内容を見ることなしに実践的な手法を論じていないことを感じた。

コンサルタントと云う実践者としての視点や論点が見えてこない。

さて、コンサルタントとして能力開発にどう取り組んだらいいのだろうか。最近、クライアントの要請もあり各コンサル会社でも能力開発に取り組む意欲が見える。しかし、実践的な能力開発の経験や知見はあるのだろうか。

残念ながら、今の日本のコンサルタント会社には十分なプロとしての能力開発技術はない。会社社員の能力開発プログラムさえ脆弱であり、開発途上国の能力開発に対してどうアプローチするかの技術があるとは思えないからだ。

では、どうしたらそうした能力開発の実践的手法を学んだらいいのだろうか?クライアント側としてのアプローチは若干進んでいるが、コンサルタントとしての努力や成果を示したものは非常に少ない。

昨日、イギリスより洋書が届いた。

オランダのある機関が纏めた能力開発の実践的手法の最新文献であり、途上国などで能力開発を行う上での参考書としては最新でベストなものだ。この文献からさらに深い内容を論じる文献へと導いてくれる。

途上国で能力開発をコンサルタントとして実践するためのノウハウはヨーロッパにあるようだ。今時、アメリカに留学しても学べない。特に、オランダは最先端を走っている。

昨日手に入れた最新の参考書でも能力開発に対する多くの国際機関(下記参照)の成果が示されている。

ADB
AusAID
BMZ
CIDA
DANIDA
DFID
EU
GTZ
IDA
IFAD
OECD
SIDA
UN
UNDP
USAID
WB

残念ながら、我が国の機関の名前がない。

オランダだから意識的に日本を無視することもあるが、やはりクライアントもここ何年も能力開発を実践していることを考えると、紹介されないと云う現実を真摯に受け止めることが大事だろうか。

コンサルがこれからどれだけ能力開発で成果を上げるかが益々重要になってくることだけは確かである。

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