2012年11月8日木曜日

1462:二人の留学生の不遇

日本の大学の国際化とランキングは各大学の大きな目標となっているが、大きな進展はない。結局、インドとか英語の堪能な留学生を育成してドクターを取らせれば、先生は英語での論文数も増えるので重宝だろう。ダダそれだけだ。 ドクターを日本で取って故郷に帰っても教職にはつけないし、教授なんて夢の夢だ。彼らが優秀で人脈があれば故郷で出世している。それができないほどみじめだから日本に来る。欧米なら教授にもなれるし、国に帰って教職に就くチャンスも多少はある。

さて、思いがけず、二人の知り合いからメールが来た。 一人目は、エジプト人のアリさん。彼も日本でドクターを取って、鹿島に行き、最大手コンサルに来た。その時からの知り合いだ。結果として退職し、いろいろ職探ししたが、かなり前に失業。脳溢血か何かでハンディーを負って就職できていない。今日のメールでは家も売ってしまったらしい。奥さんも離婚したいと言っているらしい。家族離散の可能性が高い。彼もどうしてか帰化してしまったので、エジプト人には戻れない。彼の妹が亡くなって帰国したいがお金がないので帰国できないらしい。最悪の状況だ。お助けする余裕もないので、祈るばかりだ。

もう一人は、タジク人のズーバイ。T大でドクターを取った。奥さんとタジクに戻ったが、お金がないらしい。最近T大に戻ったのでアルバイトを紹介してほしいとのメール。非常勤の月9万円の給与じゃ国に仕送りもできないらしい。彼もも困った時だけ連絡するので問題だ。恩義も感じないしね。 彼らのような不幸なドクター取得者も結構多いのではないかと思う。日本でドクターとっても評価されないのだ。プライドだけは強くなるだけだね。簡単にやりすぎるのも問題だ。厳しさがない。

最近、珍しく同じ調査で3人の日本人ドクターがいたが、不遇な感じを受けた。日本人が不遇なのだから留学生じゃとてもいい職にはつけない。 日本の大学の国際化で留学生を受け入れるのもいいが、彼らのその後の出世具合も調査すべきだろうね。サウジ政府は過去のアメリカ留学でドクターを取得した人の膨大なリストがあり、現在の職位も示している。これで大体、帰国後の出世具合が分かる。

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