2015年6月19日金曜日

2637:水道事業のためのビジネスプラン

公営事業でも民間並みの経営が期待されている。独立採算制ですね。


この場合、水道料金で経費を賄うことが主体。管路の修繕費などにも当然使われる。OECDの報告書を見ると面白いことが分かる。


フランス、オーストリア、豪州の場合では、80%以上の資金は料金徴収からの自己資金から賄われ、残りは税金(これは、国内のファイナンスで無償もあればローンもある)。


韓国は、料金40%、税金60%。


エチオピアやモザンビークでは、30%程度が料金で、残りは税金とODA。


面白いのが、エジプトで、料金からは10%しかなく、残り90%はすべて税金で、ODAはなし。


先日クライアントとの勉強会でエジプトの事例が発表されたが、料金徴収がかなり少ないと申されていた。なるほど、これでは独立採算性は無理かな。細かな事情が知りたいところ。別の情報では、
Investment financingAbout 90% by the government from current revenues, about 10% by external loans and grants, no self-financing by utilities through tariff revenues


もあり、自己資金はないという??


技プロで事業改善を行う場合は、上記のような事情をよく分析する必要があるね。


それと、


収益的収支と資本的収支を分けて考える日本式の財務分析も重要だ。


したがって、ビジネスプランを作っても、現実的に資金が調達できるかどうか、料金徴収で修繕費が賄えるか?そういうところから出発することが大事だね。


それと、民間と同じだが、水道事業の規模も重要。大企業と中小企業では経営計画は大きく違うから。


今は世界のビジネスプランの事例を全面的に分析している。

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