2009年4月10日金曜日

140:JICAコンサル契約の新傾向

昨年のことを最近知ったのだが、今までコンサル契約では業務主任(すなわち団長)はJV幹事会社から出ることがルールであった。昨年のJICAさんの制度変更ではJVサブから業務主任を出していいとのことである。

これもコンサル会社の事情を反映してのことであろうか。

以前のようにJV幹事会社が当然のこととして団長を配置していたのだが、どうも事情が変わってきている。幹事会社とは言え団長を張る人材が少なくなっているからである。JICAさんのご判断では契約期間が8か月以下の業務実施契約のみとのこと。従って通常の開発調査や技プロではだめらしい。旧JBICさんのSAPROFや基礎調査では対象となるようだ。まだこの制度の実績は少ないらしい。

歓迎する制度である。JVサブであっても個人的に優秀な方で団長経験のある方は多い。むしろ会社的にJV幹事であっても優秀な団長さんがいないケースも多い。無理して団長を出して失敗するケースもあり、全体の業務管理はするが団長はJVサブに任せてもよいのである。ADBや世銀では会社の経歴は関係なく補強で優秀な団長を配置しても一向に構わない。チームワークは重要だが、団長の資質は個人的である。コンサルもサラリーマン化して社内の序列と混同すると団長選出で失敗する。団長とは「専門プラス管理能力」ということが大事である。社内で部長だとか重役だとかは関係ない。「俺は部長だから団長やらせろ、だけど仕事はしないよ」、という方が以前居られたが調査中は無力だった。これはJICAさんに対して非常に無礼だしご迷惑をかけてしまう。

会社が有名で実績があっても要員配置ができない事情を反映している。歓迎すべき制度変更である。むしろ8カ月以上でも問題ないのではと考えている。

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