2011年9月8日木曜日

1297:能力開発実施手法の違い

能力開発も既に20年以上の歴史を刻んでいる。それ以前は、技術移転と呼ばれていた。

僕自身は30年のコンサル経験があるが当初から技術移転乃至は能力開発には興味がありその実践方法をずっと模索していた。中学生のころから伯父の海外技術協力の話をよく聞かされていたからかもしれない。彼はよく日本型と欧米型の違いを話していた。

さて、能力開発の分野では古典的な本が存在する。

92年に出版された本だから中古本でした入手できない。この本に紹介されている表(85年作成)がのちに出た能力開発関連の文献や資料にコンサルとして能力開発に係る役割とその性質を示すものとして必ず載っている。

訓練指導者、コンサルタント、政策立案者のためのファシリティション開発

というタイトルである。

9つの役割とその性質を論じているが、我々コンサルとしての活動では、2つで

hands-on expertが主で、modeller的な性格もあると思う。

コンサルとしてプロジェクトを実施し結果に対する責任は重いが、クライアントの能力開発に対する責任は低い。modellerはクライアント側の成長に対して適度な責任はある。

さて、9つの内最強の役割がpartnerである。クライアントと協働で作業し、共に影響しあうという理想的な役割である。だからプロジェクトがパートナーシップを提唱したら、そういう関係を意識する必要がある。

一方、facilitatorという役割もあり、コンサルとしてそういう役割を受け持つ機会もあろう。

今後水資源管理開発案件でどのような役割で仕事をするかを考える必要があり、その成果も役割の違いでかなり変わってくる。

コンサルも真剣に能力開発手法とその実践を勉強する必要性があるのだ。いい本に巡り合わないととんでもない能力開発になってしまうから気をつけたいところだ。

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