2017年6月14日水曜日

2833:誰でもできる流域管理計画

6月13日。アスンシオンに入って2週目に。明日からいよいよ流域管理計画手法のご説明。まずは、流域とは、管理とは、流域管理とは何かをお話しさせていただきます。結構、複雑系の分野ですが、整理整頓すれば、だれでも理解できます。いろいろ雑談と笑い話を取り入れて。。。

水資源、防災、上下排水、電力、汚染、自然環境保全、農業、林業、道路など幅広だけど、要するに、環境負荷をまずは掴むこと。負荷がなければパス。精々、モニタリングしましょうということに。課題が整理できれば、調査分析。その結果でリスクや優先度を精査し、対策案を考えましょう。便益はなかなか定量化できないので、コスト最小化して、ベストな対策案の理由づけをして、絞り込みましょう。計画年を複数想定し、各プロジェクトを当てはめます。構造的および非構造的なプロジェクトやI&E(流域管理ではお馴染みの広報と教育ですね)を追加して活動の具体とコストを算定。そういう流れがつかめれば、だれでも流域管理計画はできます。

まずは70点を目指します。最初から100点は無理。次回修正のお楽しみです。

多くの場合、計画を練る前にいくつかの活動がすでに開始されている場合があります。これって普通。そうした活動も課題から組み直します。活動の意味を入れないとね。継続案件とします。

僕の流域管理計画手法はほとんどアメリカでの数十年の経験と知見から得られたもので、実施例は無数にあります。計画手法としては学術的・実践的に揺るぎがありません。誰でもできます。日本は、縦割り行政の弊害で、総合的な流域管理手法はまだ確立されていません。残念ですが事実です。

科学的アプローチ、実践、そして政策が明確なら完璧です。それがなかなかねえ。

今は、ブラジルの最新事例をレビューして、悪い参考例として取り上げます。複雑怪奇な書き方で管理計画手法が分かりにくい内容ですね。複雑系を単純系にひも解いていないので、初心者には再現できないでしょう。調査・計画を再現できることを支援することがコンサルの仕事と考えています。5年経ったらまたコンサルを雇用するのでは、事業者の自立は得られませんね。5年したら、コンサルはさらに高等な仕事に向えばいいのです。死ぬまでお勉強が続きます。

さて、今日は内山田さんの食堂に行きますかね。結局、この1週間行きませんでしたから。。。餡かけ焼きそばが恋しい。

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