2009年3月26日木曜日

122:組織強化プログラム(タンゴ)

すでに本ブログでご紹介したMDFのタンゴだが、組織強化プログラムとして40もの
ツールがあり400ページにもなる。まず第1のツールは「基本的な質問」である。

コンサルタントは調査開始事前段階から当該国の関係機関などに対して質問表
を提出し事前の回答を得ることを常としているが、まともな回答を得たことが稀であり、
小生も質問の基本的なあり方はどうあるべきか学んでいた。口頭での質問も同様であり、的確な
質問から的確な回答が得られることになる。ただし、実際の状況は否定的な場合が
多い。例えば、旧共産国などでは嘘ではないが本当のことを言っていただけないことが
あり、信頼関係が形成できるまでじっと我慢である。結局得られないことも多いが。

さて、「基本的な質問」だが、組織或いはその周辺環境での問題・課題はなにか?という
ことから、いくつかの質問が想定される。

このプログラムでは、

1. Identity entity
2. Identity case-owner
3. Explore the entity
4. Verify the nature
5. Focus the criteria
6. optional: Formulate sub-questions
7. Present tentative Basic Question
8. Need based: Review Basic Question

というプロセスを経て、問題や課題に対する的確な質問を絞り込んでいく。中々ここまで
じっくりと精査しないが、例えばIWRMという合意形成を主眼としたプロセスでは当然であろう。
ガイドラインなどを作る際は尚更である。

例えば「あなたが関わる流域で行われている水資源管理においてGood Practiceは
なんですか?という質問をする場合、GoodやPracticeをある基準で定義すべきであろう。単なる
成功話は意味がない。主観的で個人的な観点では普遍性が得られず他の例との
評価や比較ができないのである。

非常に基本的なプロセスだが、組織強化といったプロセスの中で、まずは処方箋として
の質問を適正化する意味は非常に大きい。

暫く、insititutional developmentとorganisational strengtheningのお勉強が続きそうだ。

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