鳩山さんはORのご専門と聞いた。小生の場合は水資源だからORとは言わずにsystem analysisと言われるようになってからだ。基本は最適化だから検討事項はORである。
Simulation
Dymamic Programming
Linear Programming
などを初期には研究していたが、80年代中ごろからは、
多目的(或いは多目標or多基準)計画法
に発展した。比国の世銀支援水資源計画を実施した2002年までいくつかの案件実務で適用した。それ以降はIWRMに惑わされ今日に至っている。
アメリカでは新規ダム開発が難しく、利害関係者の理解を得るのが大変だ。工兵隊だったかUSBRだったか忘れたがある新規水力案件では如何なる利害関係者でも同計画の代替案を比較検討できるサイトがあった。
多目標計画法を適用しており、
洪水緩和
利水量
環境保全
発電量
など複数の目的の優先順位や目標量を変え案件を利害関係者が評価するものである。
さて日本だが、ダム開発は混迷を続けている。やるやらない、だけでなくダム開発の目的の評価もぐらついているようだ。UNESCOのIWRMマニュアルを作った日本勢の背景としては情けない状況である。世界はこれをどう評価するのだろうか?
それにしても学者先生方がこうしたことに対して全く科学的、技術的なご発言をされないのはどうしてだろうか?
低水・高水・環境などの総合的な流域モデルぐらい大学生でもできる環境にあるし、多分環境NGOさんでも既存モデルを簡単に利用してだれでも結果を数値的に評価できるはずである。
マスコミも気づいてはいない。何しろ100年確率洪水を100年後に起こる洪水と勘違いしているのだから。水政策への科学・技術論を展開しなくてはいけない。IWRM議論は今絶好の機会でもある。マニュアルはそれが成功してから書けばよい。
0 件のコメント:
コメントを投稿