2020年6月17日水曜日

2911:レジリエンスという言葉

最近、いろんな分野でこのレジリエンス(resilience)が使われるね。

心理学しかり、なんでも。

僕がこの言葉を知ったのはもう40年も昔。水資源分野で最高峰の「Water Resources Research」という学会誌。

あの頃は、オペレーションリサーチやシステム分析による貯水池運用最適化がメインなテーマで、各国の有名な学者が取り組んでいました。1980年代初頭。

もうそういう分野は廃れて、2000年代に入るといわゆるIWRMが主流化。それももう廃れて今の主要なテーマは何でしょうね?読んでないから知らない。

さて、主題に戻ろう。

このレジリエンスは、貯水池運用の最適化で用いられる指標であった。今もそうだけど。

最先端の論文は、アメリカコーネル大学のコーエン教授とその弟子の橋本強司(RECSの社長だね)さん。橋本さんは水資源のシステム分析適用の研究で博士号を取った。コーエンの弟子だったけど、苦労したね。といって、どこかの大学にでも行ければ良かったけど、そういうチャンスはなく、オーストリアのIASAだったか、その研究所の研究員。彼の論文は上記のWRRに採用された。すごいね。なかなか載せてもらえない。アメリカ土木学会では結構楽に博士論文は載せてもらえるけど一回限りで消える。橋本さんはその後1回載せてもらったからある意味快挙だね。

僕の先生であったクレメシュ博士は1960年代から大体毎年載っていたから天才だね。コーネル大のコーエンもそう。

レジリエンスは橋本さんの論文で初めて見た。今は普通ですが、あの頃は新鮮な言葉。

彼もその後は真逆の地域開発専門家ですね。水資源には全く興味はなさそう。博士号を取ることとその後の専門は別物なんですね。才能あるね。

僕の人生はまさに「レジリエンス力」だけでここまで来た感じです。残念。

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