2010年2月25日木曜日

575:トルコ軍部の衰退

トルコのことは何回か書いている。コンサルとして成長させていただいた8年間だったからだ。

1988年に初めてアンカラに行ったが、そのころはオザール大統領の時代で軍部が強く左派勢力やクルド人活動家、イスラム勢力は抑えられていた。

1996年がトルコ最後の出張であったが、そのころはイスラム勢力が台頭し、それ以来トルコの復古的イスラム化が進んでいる。

BBCのニュースでは数年前に軍部のクーデター計画があり失敗したとのこと。その関係者が逮捕された。軍を統括するのはNSCである。国家安全会議。大変強い組織だった。偶然一緒に仕事をしたトルコ人のアシスタントが就職していて、いろいろ極秘の情報の断片を聞いたものだ。全て聞いたらスパイとして投獄されミッドナイトエクスプレスと同じ運命になってしまうから気をつけていたのを思い出す。

DSI(国家水利総庁)の職員も80年の軍事クーデターで捕まったものも多い。多くが投獄されたりして、苦い思い出を聞かされた。

今日のBBCを見ていると政府幹部の女性が全員スカーフをつけている。マレーシアと同じような変貌ぶりである。

さてこのままイスラム化が進むとEU加盟は難しいだろう。14年も経ってしまうとトルコのことも昔話だ。

アフリカ出張前に通販でトルコのラクを数本頼んだ。それなりにうまかったが、やはりケバブと一緒にトルコ音楽の生演奏を聞きながら飲むのが一番だ。そんな雰囲気がまだ残されているといいのだがどうだろうか。

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