南部アフリカから戻ったが気になっていたことがひとつあった。
それは赴任国の表流水開発のことである。水文専門家である関連省のC氏は長年その国の水文及び表流水開発特に小規模アースダム開発の専門家であり、彼の右に出る人はその国には一人としていなかった。
彼は優秀な部下と共に交通事故で昨年他界している。彼の実績と省に対する貢献度は省1番であり、今でも惜しい人を失くしたと言われている伝説的な人である。
小生も長年水文家であり、彼と会えればさぞ素晴らしい議論になっただろう。残された省の表流水部門は惨憺たる状況であった。局長は地下水専門家だから表流水部門の最高責任者は実質不在である。
そんなわけで仕事を終え作業終了してもC氏の業績をフォローしている。
9月まで現地で日本支援の方向性を模索し、水セクターにおいてもいくつかの重要な提言を行った。C氏が過去実施してきた課題のフォローも当然入っている。現地では中々彼の業績は得られなかったが、イギリスなどの国際機関などから続々と情報が入っている。
何しろ表流水部門の第1、第2人者が一度に他界されたから現地では信頼できる専門家がいない、と思っていた。第3の人がいることを帰国後偶然知ることになった。なるほどあの人か、と今分かるがその方はどうも省内では不遇のようだ。イギリス帰りだから、イギリスびいきのようでまだ日本人に対する信頼感はなかったのだ。
今は作業終了後に得られた膨大な情報を無償で纏めている。今後赴任するかは分からないが、
Be prepared
というボーイスカウトの精神である。
他界されたC氏の残された仕事を引き継ぐのもいいかもしれない。そんな意識でいる。
さてさて南部アフリカへの再渡航はいつになるのだろうか?
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