2010年8月31日火曜日

757:最近のコンサルさんって

この30年の海外コンサル人生では、あまり中小のコンサルさんとの連携はあんまりないが、JVで時どき一緒に仕事をさせていただくとやはり最大手コンサルとは意識とか仕事の進め方に大きな違いを感じる。

中小だけあって仕事の領域に限界があり、その範囲内の条件で無難に仕事を進めることが垣間見られる。

特に経験のない国や地域での情報収集・分析・代替案策定などの能力に欠け、それだけに過去の経験だけを元に判断して、結果的にうまくいかないことがあるようだ。

当地でもいくつかの中小コンサルさんが来ているが、実態把握能力がかなり悪い。団として来ていて、複数の団員がいるのだが、まあ団長さんはまあまあとしても、団員が委縮してガンガン行動する感じにはみえない。団長さんだけが一生懸命でも、団員がついてこないのでは団全体としての成果が出て来ない。

具体のことは言えないが、情報不足で突っ走ってしまうケースと逆に慎重し過ぎて最適案に到達できないケースもある。

そうすると、結局1か0の極端な判断しかできないので、うまい落とし所が見いだせない。現状をよく知る人に謙虚に且つ自主性を持って臨んでくれれば、どんな些細なことでも協力するのだが、上記いずれのケースでは関与する気になれないのが人間だ。

徹底的な情報収集はやはり業務調整の若手が団長の指示の下死に物狂いで動くことでしかない。分析は団員が行い、最終的な代替案は団長がする。こうした3人の努力がいい方向に行けるし、絶対に間違いのない落とし所に到達することになる。

大手でさえ、こうした団長、中堅、若手の3人を揃えることが難しくなっているというし、まず団長がいないという最悪の人手不足なのである。

競争のないコンサル選定が蔓延していると、益々コンサル自身の劣化が進行すると非常に懸念している。

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