2010年9月2日木曜日

758:船出から7年

03年9月1日、長らくいたコンサル会社を離れ、ある意味新世界に突入した記念日である。まだ、というかもう48歳だったが後ろを向くことから卒業した。

それまでは思い切ってできなかった仕事もでき、また水資源管理と開発という難問に着手する切っ掛けにもなった。

それまでは自分で案件を形成したり、自分の判断で案件に応札する段取りをすることができなかったので、ある意味自分の力量を会社の名前を抜きにして知ることが出来なかった。

船出してからは、いろいろ新規案件を受注したりすることが可能となり年を追うごとに自信につながることとなった。組織的には、どこにいってもいやらしい方が多く邪魔されることもあったが、ここ1年は安泰である。

案件の応札と受注状況を分析すると最近の傾向がいろいろ分かる。その結果は企業秘密だから書かないが、コンサル業界の変遷が見て取れる。

水セクターに限って言えば、既に案件数は激減し、アフリカやアフガンなど以外は相当の減である。大手が複数関心表明を出しても、結果として2グループが戦うかJVを組んで無競争という形が多い。公示前から準備し強敵2社が争うという以前のパターンはあまりない。それだけ大手が元気がない証拠である。

役務とか専門家の案件では、意外と大手の出番がない。大手から見るといい人材を出していると錯覚しているようだが、個人の力量では中小の専門家に負けることが多い。この点を大手は認識していなようだ。既に個人ベースでは大手に最強の人材はいないようだ。

なぜかということは書かないでおこう。

中小コンサルでもいい知恵や人脈をうまく使えば、そう容易くはないが大手に勝つことはできるのであるが、あまり成功している気配はない。以前、大学や研究機関がちょっと応札し若干受注することがあったが、今は過去のことである。

コンサルとして持続可能な業務を続けることは大変なことである。海外途上国のニーズは益々多様化している。それにどういいアイデアを出していけるか、クライアントにどう魅力ある提案ができるかが勝負の鍵とでもしておこう。それぞれが切磋琢磨して考え、実行できればこれに勝る幸福はないと思っている。

コンサルに楽観や悲観は要らない。要るのは現実的で持続的可能な計画をどう提案し受け入れてもらうことしかない。そのためにはどうするかはそれぞれの道があると思う。

その道を何とか7年続けることができた。あと何年できるかは、神様の思し召しであろうか。カウンセリング的な開発のための心理学という新領域も進めたいが。

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