今日から運用マニュアルの作成に入るが、またちょっと別件が入ったのでちょっと中断。
とは言え、無関係ではない。最近流行りの気候変動対策も水管理上重要な項目であり関係も深い。
古巣の最大手コンサルがやった流域「統合」洪水管理計画の報告書をちょっと見た。知り合いも参加して幹事会社や団長からお小言を食らったそうだ、と思いだした。どっちもどっちだけど。団内で相当トラぶったようだ。団長の傲慢さがでたかな。
内容的にはIWRMに準じて、さらに気候変動も考慮しているように一見見えるが、中身はこれまでの洪水軽減対策のハードとソフト計画と何ら変わらない。IWRMの「実施と運用」という側面が非常に弱いし、IWRMの定義や理解が不足している。うたい文句だけなんですね。対象国のIWRM戦略を鵜呑みにしてませんかね?厳しく評価する必要があるね。
気候変動の影響も定量的にしっかり分析しておらず雑駁であり、対象地域で科学的技術的に実証されうる計画論に活かされていない。統合と言っても総花的にさらっと扱っているだけで、具体の連携メカニズムが示されていない。政策、戦略、実行計画も実現可能だろうか?財政や人材の確保は?とかね。
事業化すると莫大な予算が必要だ。コミュニティーだけで持続的に対応できるのだろうか?気候変動で住民への被害が今より増大するわけだが、気候変動を考慮しない現状ではうまくいっているのだろうか。定量的に考慮すると、どれだけの追加的ニーズがあるのか?などなど次々に疑問が湧いてくる。
団長のX氏は昔からよく知っている。彼ももう56歳ぐらいか。以前、彼が所長をするフィリピンのある地方都市にプライベートで仲間数人と行ったら飲み屋で彼と偶然遭遇したが、彼は一人で飲んでいて既にベロベロの酩酊状態で、「お前ら無能がこんなところで飲んでんじゃねーよ。月給泥棒が!!」とビックリするほどの暴言を吐いていた。彼もアル中なんだよね。飲み屋では一切彼を無視した。まだ8時ぐらいだった。酩酊する時間じゃない。
まだ、古巣コンサルの水管理技術も成熟していないらしい。やはり基礎的な勉強が足りないのだろう。彼でも一応会社では最高レベルの専門家だからね。対象国も3回目の案件だし事情は知っているんでしょうが。
気候変動を水資源管理開発計画に活かそうとすれば、当然、計画対象洪水を地域的に定量的に示さなければ全く意味が無いのである。将来雨量が20%程度増えるという「仮説」が気候変動を考慮したことになるのだろうか?
いい事例は「ある」先進国にある。それは真逆の渇水対策だが同じように影響を設定できる。
まあ貶しているわけじゃなくて、酩酊しない自分が団長だったらという単純な疑問だけです。
ちなみに、この調査計画のことを対象国の大学の先生が07年のあるヨーロッパの学会で発表しているが、コミュニティー参加型の洪水管理とは紹介しているが決して「気候変動を考慮した」とは述べていない。あり得ない話だし、学者だからそんなことは言わないね。そんなこと言ったら笑われちゃう。
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