2009年5月23日土曜日

195:問題のある男

問題のある男

日本から遠く離れてもネットやメールでニュースが毎時入ってくる。とても便利でいいことであるが、内容が悲しすぎる。新型インフルエンザの感染、中大教授殺害容疑者の逮捕、韓国前大統領の自殺など。

新型インフルエンザ感染ではやはりメキシコ当局者の情報開示の遅れが気になった。致死率は高くないが、感染者の社会経済状況が影響して実際の致死率が高いと想定される。日本での感染者は続くと予想されるが死者が出ることはないであろう。危機管理システムと意思決定の重要性が認識された。

次のニュースは予測通り教え子の犯行であった。殺害の方法は残酷でありかなりの憎悪が感じられるが、逮捕後の容疑者の無気力感は一体何であろうか。犯行に至った心情と逮捕後の反応に大きなギャップを感じる。心理分析の専門家ではないが、社会システムの崩壊による見えない人心の崩壊があるのか?誰でも希望と不安の狭間で毎日を過ごしているが、通常は社会的な人的交流から極端な行動パターンは取らない。心理学者の分析を待とう。容疑者は「問題のある男」と言われていた。

最後が今日知らされたノムヒョン氏の自殺である。大統領の自殺はそう多くないと思う。彼がキリスト教徒とは聞かないので、死を以て罪を償う韓国人気質なのか。10年前ほどにも帰化した政治家が同じように自殺している。自殺はカトリックでは許されていないが、最近は病気の一種であると理解されつつあるが、突発的な事例はどうであろうか。

コンサルタントも他国で開発に係っているが、人間一人ひとりに対応しているわけではない。精々コミュニティーレベルでの「希望と不安」を認識するが、一体どの程度までのレベルで課題の解決を図るかが重要である。開発人類学は既に存在するが、開発心理学という学問体系はあるのだろうか?ちょっと調べてみよう。

「問題ある男」と言うことと、言われることの間には心理的に大きな深淵があるように思う。自分自身の問題として捉えている。

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