To SGN
当地ではHBOやスターチャンネルはないが、南アの映画中心のチャンネルがあり昨日は珍しくヴェトナム難民がアメリカで自立していく映画を見た。
75年サイゴン陥落直後から所謂ヴェトナム難民が他国(フランス、カナダ、アメリカ、日本など)に渡ったが、アメリカには数十万人移住したそうだ。場所は定かではないが難民キャンプが設置され、スポンサーが出来次第そこから各地へと散って行った。その難民キャンプでの生活や苦悩を扱った作品である。今までヴェトナムと言えば戦地でのアメリカ兵を中心に展開されたものばかりで南ヴェトナム人の視点ではない。ミスサイゴンはミュージカルであったか。
ハリウッドが扱うアジア人の映画といえば、古くは日系俳優マコが主演の「ハワイ」とか太平洋戦争直後の日系人強制収容所の物語、中国人だと3人の中国系移民女性の話とか、題名は忘れたがそれほど多くはない。殆どはわき役程度である。ヴェトナム人を扱ったのも75年以来LAにはリトルサイゴンもあり全体で150万人ほどのヴェトナム系アメリカ人が存在することを反映したのであろうか。サイゴンという名前にこだわりがあるし、彼らにとってはホーチミンシティーではない。今でも南北の違いは歴然だ。
私の周りにも日本人になった南ヴェトナム人が多いが、殆どはクリスチャンである。その一人のグエンさん(といっても誰だかわからないほどの名前だが)とはサイゴンで再会し彼が学生時代を過ごした街を一緒に散策したものだ。いたって穏やかな方だが、壮絶で悲惨な人生を語ってくれた。彼は自国に来ることができるが彼の奥さんは絶対に戻りたくないとのことだ。彼らにとってはサイゴンや高地ダラットの雨に郷愁を感じるようだ。主題に示したSGNはサイゴン空港の略称だが今でもそれだけは変わっていない。
南部アフリカの雨季もそろそろ完全に終わりそうだ。
中部ヴェトナムでそろそろ洪水対策の案件が始まるそうである。参加できればサイゴンへも4年ぶりになる。ダナンにも久々行ってみたいものである。占いのおばさんが手相を褒めてくれたが本当であった。
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