2009年5月16日土曜日

174:久々のクレメシュ先生とのメール

小生の恩師は八十島義之助先生とカナダのクレメシュ博士だが、久々クレメシュ先生とメール交換した。2年ぶりだ。2年前は気候変動の件だった。

彼も国際水文学会会長就任後、カナダ環境省の研究所を退職され以来コンサルタント活動や非常勤でアメリカなどの大学で教えられていた。もういくつになられるのだろうか。

75歳は超えているだろうか。カナダ人だが元々はチェコスロバキア人で64年ぐらいにカナダに移民した。チェコ動乱後である。ソビエトや東ヨーロッパで発展した水文学を継承している。元コロラド州大のイェブベビッチ教授とは親しい仲だ。彼が退官した際の逸話だが、クレメシュに後を引き継いでほしいと頼んだが、クレメシュは、「大学で平凡な学生を教えるのは苦手だ。」と言って直ぐに断ったらしい。彼らしい。彼は天才的な人だから、教えられて学ぶ研究者は嫌いである。

water reosurces researchという水資源学で最高峰の専門誌があるが彼は常連だった。博士号を取った人で博士論文を投稿しても何度も修正させられやっと一つ採用されるのが普通の論文集である。日本人では過去数人であろう。クレメシュは80年代年1篇ぐらいは採用されていたからすごい。コーネル大のラウス教授もそうだった。

クレメシュは常に一研究者であり続け、ある意味哲学者でもあった。彼の論文は非常に難解で分かりにくいが真理を追究する学者であった。彼と奥さんは定年後カナダで避暑地として有名なヴィクトリアに移住し、彼の息子(数学者)も今はヴィクトリア大の教授である。

帰国後は遊びに行きたいと思っている。ヴィクトリアあたりで隠居というのも魅力的である。

蛇足だが、八十島先生は大学入学以前は慶応幼稚舎からずっと慶応ボーイだったことを最近知った。さすがにアイスホッケーをするはずだし、退官後紀尾井町のオフィスまでマツダRX-7を運転されていたことを思うと当然かもしれないと思った。一度乗せていただいたこともあった。奥様も中々上品でおきれいな方だった。

いい恩師に巡り合えるのは幸いである。いい上司もそうだし、いい奥さんも。いい上司が最近いないが。

0 件のコメント: