2008年12月2日火曜日

16:GTZの提案プログラムの不思議

前回でドイツ政府の中央アジア越境水資源管理への支援プログラム発表をご紹介したが、ざっと内容を斜め読みした際に気づいたことがあった。

それは、IWRMとintegrated water resources managementという表現がさりげなく各々1回だけであった。

力説することもなく、無視することもなく、さりげない表現であった。意識してなのか、無意識なのかは不明だが、小生が感じるところではある意味全うなアプローチで構築されている。

ドイツ人らしく、単なる雰囲気ではない実務的なアプローチである。IWRMさえ表明してしまえば後はなんでもありといういい加減さがない。これは本物かもしれない。実直さを感じさせる。

GTZにはIWRMとは何なのか?という正攻法の論文をだした専門家(フパート博士だったか?)がいたがちょっとフォローしてみよう。どうも彼はGTZを離れたようだが。GTZが水政策で支援している国は30カ国以上で70プロジェクトほどあるが、中央アジアでは数少ないし、話題にもなっていなかった。今回の大規模な支援で中央アジアを対象としてどんな成果をだすか大変楽しみである。これはいい案件を見つけた。 ただし、GTZは情報開示が遅れているので報告書類を見ることができない欠点がある。

因みに、ドイツ語ではIWRMは「Integriertes Wasserressourcen-Management」という。おまけに、中国語では、水资源综合管理だという。統合と総合は随分相違があるかも。英語のintegratedとcomprehensiveの違いくらいか。お遊びはこの辺だが、中国では節水とは日本の節水(water saving)とは違い水利用の効率化(water efficiency)だそうだ。

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