2008年12月29日月曜日

46:Reserve capacityという概念

前回電力システムについて述べたが、電力システムには予備力(spinning reserve capacity)という概念があり、電力ピーク需要に対応すべくピークデマンドの20%程度を予備力とする。国や地域によって幅はあるが。

水供給システムでもreserve capacityという考え方はあるが、電力と違ってそれほどシステマチックに考えられてはいないようだ。自身も実際の計画調査で導入したことはない。

IWRMが気候変動に対応するのであれば、当然このreserve capacityという概念をシステマチックに導入する必要があるだろうなという予感はある(これは余談だが、ダム屋さんは日平均yieldを求めるだけだが水道屋さんは導水パイプラインの計画では日変動を考慮して20%増しの導水量で計画する。これも意外とダム屋さんは気づかないことがある。電力に比べて日変動が小さいためであろう。)。

当然、需要サイド、供給サイド、或いは両面を考慮した水収支計画がなくてはならない。現在WEAPというソフトがDSSとして世界標準である。システマチックな対応と言う点では電力システムは何歩か先をいつも進んでいると思う。

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