2010年3月19日金曜日

601:ICHARMさんの凄さ

コンサルの低迷の中で、ICHARMさんの国際貢献には目を見張るものがある。

日本の高度な技術、竹内先生の国際感覚と指導力・情熱、外国人研究者の積極的な雇用などを総合的に活かして、見る見る世界的に成果がでている。2年ほど前からADBのT/A案件を実施することは知っていたが、そのニュースがUNESCOのニュースレターで知った。下記が詳細である。ADBのT/Aは本来コンサルが受注することが通例だが、こうして高い技術でT/Aを実施することはもうコンサル会社にはできなくなってきているのはさびしい。

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ICHARM はアジア開発銀行(ADB)と共同でアジアの水災害軽減に関する地域技術協力連携プロジェクトを始めるため協議を続けてきました。その結果、プロジェクトとして正式に開始することが決まり2009 年11 月13 日(金)にフィリピン・マニラにあるADB 本部において関係者による調印が行われました。ADBからXianbin Yao 地域・持続可能な開発局局長、土木研究所からは坂本忠彦理事長と竹内邦良ICHARMセンター長が出席し、プロジェクト協定書へのサインが行われました。プロジェクトの正式名称は「Regional
Technical Assistance (RETA) 7276:Supporting Investment in Water-Related Disaster Management( 地域技術支援7276:水災害管理における投資の支援)」、期間は2011 年の4 月までとなっており、プロジェクトの概要はADB のホームページ(http://pid.adb.org/pid/TaView.htm?projNo=42110&seqNo=01&typeCd=2)でご覧いただけます。

なお、このプロジェクトに関してADB は総額200 万ドル(約1 億8,000万円)の資金を用意しており、必要経費としてその内の一部が土木研究所へ提供されます。このプロジェクトでは水災害に苦しむアジアの中で特にインド・バングラデシュ・インドネシア・メコン河下流域(ベトナム・カンボジア・ラオス)に焦点を当て、各国が将来行う防災関連の投資が円滑に進むような技術協力をICHARM が行うことにしています。国ごとに規定された主な活動を以下に紹介します。

1)人工衛星情報を活用した洪水予警報システム-統合洪水解析システム(IFAS)-モデル適用(インドネシア・ソロ川流域)
2)コミュニティ主導の水管理のモデル実践(バングラデシュ及びインドネシア)
3)洪水早期警報システムのレビューと将来に向けての提案(バングラデシュ)
4)洪水及び渇水脆弱性指標の開発(メコン河下流域)
5)ICHARM で組織する、地域防災計画強化のための研修参加を通じた人材育成(バングラデシュ
及びインドネシア)
6)様々な知見の共有のための地域ワークショップの組織

ICHARM のメンバーは協定締結後各国を訪問し、情報収集と今後の活動内容を詰めるための協議を行いました。またバングラデシュとインドネシアからICHARM での研修に招へいし、人材育成を行いました。今後、約1 年にわたって各国や日本で活動を行っていきますので、折に触れて本欄でもご紹介していきたいと考えています。

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そのうち、水資源管理に係るT/Aもコンサルじゃない機関が実施するかもしれないね。

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