2011年3月7日月曜日

1138:世銀・新アフリカ支援戦略

先週発表された。まだドラフトだがファイナルも直ぐ出ることになっている。要旨は下記参照。

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これまでの戦略は、経済的安定と健全なファンダメンタルズの追求というより全般的な目標であったが、「アフリカの未来と世界銀行の支援」と題する今回の戦略は、以下の3つの分野を重視している。

1.競争力と雇用 – 同戦略は、各国による経済の多様化と、特に新たに労働市場に参入する年間700-1000万人の若者を中心に雇用創出を支援する。また、年間約480億ドルに上るインフラ・ニーズへの投資不足分を解消し、ビジネス環境改善の取組みを支援する。さらに、労働者のスキル構築にも力を注ぐ。


2.脆弱性と抵抗力 – アフリカの貧困層は、経済、保健関連、自然災害、紛争などの危機から直に影響を被るため、貧困状態から抜け出せずにいる。同戦略では、ヘルスケアの改善、灌漑や治水の強化といった気候変動の影響への先取り対策、資源の公平な共有と合意形成のための公的機関の強化を通じ、危機の件数を減らすと同時に、万一危機が起きた場合の被害の軽減を図る。


3.ガバナンスと公共セクターの能力 – 教育、保健、基礎的インフラの各分野におけるサービスは、往々にして公的資金の不十分な管理により、まったく提供されないか、されても不備があることが多い。今回の世銀の支援戦略では、市民に対し、政府から得られる情報に関する正しい理解、サービスの提供が適切でなかった場合の申し立て方法についての支援を目指す。世銀はまた、各国政府と直接協力して、基本的サービスの提供と支出管理のための制度や能力の改善を図る。

特筆すべきことは、新戦略では対アフリカ支援のために世銀が用いる手段の重要性の順位が、パートナーシップ、次が知識、最後に財政支援と、逆転していることだ。新戦略は、世銀の取り組みが、アフリカ政府や民間セクター、他の機関の取組みを補完する形での支援を目指している。

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水資源管理でもコンサルが延々と計画をやっているようでは持続的支援にならない。そろそろ再現性の高い計画手法をカウンターパート機関自身が行うことを支援しなければならない。

日本も同様である。水資源管理計画を報告書の形で作っても数年すればただの紙切れだ。

コンサルもこうした事情にもっと敏感になる必要がある。

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