2009年8月20日木曜日

369:The charm of the boss (Part II)

今日は中々忙しかったが、月例の水関連のドナーおよびNGO調整会議に参加した。議長は事務次官だが別件があったようで途中からの参加であった。

この事務次官さん、女性だが、中々の人物である。元々コミュニティーやジェンダー関連省の事務次官から横滑りしてきた方である。この国では通例のようだ。

女性らしく参加者全員に気を使う。例えば、始めて参加された方には声をかけ、会議の一体感や参加者の疎外感や緊張を和らげる。事務次官になる方はどこの国でも立派な方が多い。彼女は元々学校の先生だった。先日は娘さんの結婚式にロンドンまでご出張だった。時どき省内で会うと優しいお声をかけてくれるし、ノーアポでも部屋に入れてくださるので親しみやすい(以前書いた通り)。勿論秘書とはお友達だが。

日本ではあまり業務をしないので事務次官経験者の方にお目にかかることは殆どないが、唯一国交省の事務次官であられた現水機構理事長であられる青山さんも中々素晴らしい方である。まなざしが優しく、一目で信頼感を持てる方である。どこの国でもトップの方はすごい。

さて、今日の会議では思いがけなく事務次官からこの国の村落給の方向性がはっきり示された。やはりと思ったが実際に聞いたのが始めてだったので、なるほどなと思った次第である。

それは何かというと、この何十年村落給水の主力はハンドポンプ付きの深井戸であった。既に70%以上の水アクセス率を達成している。村落でもどんどん人口が増え、250名程度の供給能力しか期待できない深井戸では効率が悪い。表流水を効果的に使ったり、モーターポンプでのレベル2給水が急務となってきている。

いよいよ20年間続いたハンドポンプ付き深井戸建設支援も第2、第3の手法になりつつあることが分かる。

それにしても事務次官さんはきめ細かいご配慮をされる。自分自身も大した仕事をしているわけではないが、ドナーやNGO関係者の前でお褒めの言葉を頂けると参加者の対応もずっと違ってくるのだ。

今まで気にも留めてくれなかった同じ省の二人の局長も自ら歩み寄ってくれた。既に二人の局長とは仲がいいが、これでさらに2局のトップとのパイプがつながった。

自分自身は触媒的な人間で組織の長には向いていないが、こうして海外のトップの力量を垣間見ることができるのも幸いである。

カルスバーグの大びんを買ってホテルに戻り一人で乾杯だ。

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