2009年8月21日金曜日

373:NGOのお兄ちゃん

当地ではどこのドナーとNGOが強い発言力があるかというと、水と衛生に関してだが、やはりアフリカ開発銀行とNGOのWaterAidである。

大体ドナーとNGOおよび水関連省との調整会議では、アフリカ開発銀行は議長である水関連省の事務次官の隣に当たり前のように座るし、WaterAidもその横に座る。

UNICEFのウガンダ人は発言はするが、意外と遠慮して下座である。彼の英語には最初霹靂したが今はお仲間である。UNICEF支援のプロジェクト実施報告も現地担当にさせるし自ら出てこない。何でかというと、UNICEFが最近提案した村落供給に係る運営管理マニュアルが省の手厳しい批判を受けたからと想像する。それ以来ウガンダ人も元気がない。

それに比べて、アフリカ開発銀行のローカル職員は威勢も良く何かにつけて発言し主導性を顕わにする。彼自身中々の紳士で真面目で個人的には好感は持てるのだが、銀行を代表する席では恰好をつけるところがある。

それに比べると、世銀やCIDAは物静かで主導性はない。やはり貢献度の違いがあるのか。カナダは財政不足で最近は他国に本拠地を移したし、世銀はどうも影が薄い。多分、世銀の場合はワシントンの本部が集中管理しているので国レベルでは情報もないし決定権がないようだ。だから公式の会議でも何も言えない。

さて、NGOのWaterAidだが、イギリスに本部のある有名なNGOである。アフリカ各国で主に活動している。ウガンダでの活動は有名でSWAPやJSRにも大きく関与している。ここのローカル職員もエネルギッシュで絶大な発言力を持っている。大臣に車をプレゼントするぐらいである。ある意味アフリカ開発銀行より威勢がいい。相当の資金力があるようで、コンサルを雇って調査するぐらいだ。

小生はドナー会議ではあんまり発言しないし、する必要もない。省内でインハウスとして入っているのは日本だけであり日々の活動で十分省から認識されている。こうしたドナー会議に参加してこない局長らとも普段からコミュニケーションできるし、月1回の会議しか省側と話せない他のドナーやNGOとは違った条件だからだ。余程の公式発表があってもクライアントから言って頂いている。小生はあくまで影の存在でいい。

他のドナーやNGOからもインハウスとしての活動に興味があるらしく、最近は向こうの方からのアプローチが増えてきた。やはり省の中に入り込んでいるという利点かもしれない。ドナー会議で配られる資料も既に何カ月も前に省内で見ているし、省の活動や実態も意外とドナーやNGOは知らないようだ。

NGOのお兄ちゃんとお姉ちゃんはいつも元気が良く、NGOらしい。最初は警戒されていたが、最近はやけに親しげだ。NGOの活動現場などに同行する機会もあるので今度連れていってもらおう。裏話が聞けるといいのだが。

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