2010年9月8日水曜日

773:持続性のない計画調査

停電が断続的に発生した。水省から帰ろうと階段を下りていく途中で停電。携帯のライトで外側の階段に行き何とか降りられた。ホテルでも停電。今はやっと回復している。

中国河北省の今野ラーメンを食べる。中々パンチが効いていてうまい。日本から持ってきているものもエディーバウワーのデーパック一杯あるがいずれなくなるのでどうしようかと思っていたが、インドネシアのインドミー、中国製ラーメン2社など調達できるので安心した。

さて、表題だが、これまでコンサルが調査計画したもので如何にいい加減なものがあるかを自己批判とともに取り上げてきた。あんまり同業者のことを貶すのは趣味じゃないが、余りにも酷い事例があるので取り上げる。コンサルの劣化が激しいという事情もあるかと思う。昨今、コンサル以外の団体が参加するようになり、もしかするとそれらに凌駕されるのではと危惧したがそうでもなさそうである。おおきな理由は作業の膨大さがあるし、情報収集分析・報告書作成・業務調整などそうそうコンサル以外の団体に出来るものではないからだ。彼らにできることはある権威を持って評価するぐらいが丁度いい。

中央アジア地域連携の調査は、これまで3回行われている。1回目は小生が担当したが、2回目は因果なことに部分的にゴーストライターで参加し、3回目は不参加だった。3回目の調査報告書を見た。

1回目では既に具体の支援の方向性及び案件を示したが、2回目で思わぬ方向に行ってしまった。主導的に動いた方(電力会社からの出向者)が実態をよく知らないで勝手な思い付きで非現実的なTORを作ってしまい、各方面にプロモートしてしまった。途中大反対を申し上げたが、彼の保身から暴走してしまった。結局、殆ど意味のない調査報告書が出来てしまった。事実は途中確認しているが黙殺という有様だった。山梨大の先生もその事実を論文でも示しているのにだ。

さて、第3回目はどうなるのかと訝しく思っていたが、結局第2回目の調査は全く持続されず(当然だが)、第1回調査で優先度が高いTORに的を絞って進んだようだ。

しかし、あまりにも情報が少ない。現地の大量の関連機関に行っているようだが、それによって重要な情報を得ている様子がない。最終的な提言も第1回と大差がないし、これまでの流入予測方式と問題点などが論じられていない。

実際、小生は第1回と第2回(ゴーストライターなので現地調査は全くなしで書かされた)で相当の情報が集めていたが、彼らはそれらを全く見ていない。第2回で提言した以上の検討は既にUSAIDが実施済み。第3回目で提言したものも既に提案されるかあるいは検討中である。以前書いたが、既にUNDPが主導してキルギスとタジクで国家IWRM計画が進むことも記述がない。

こうした背景や実態の情報が殆どアップデイトされていない。

キルギスも大混乱で実質提案した案件が進むとは思えないが、実態把握できないで進める案件とは何であろうか?

こうして、クライアントが知りえないからといって、とんでもない調査計画を進めることはコンサルにとってまさしくコンプライアンスに反するのではなかろか?

それよりも2回目であんなに仲良しだったウズベクのICWCとは一切関係を切ったのはなにが理由なのか?ICWCは非常に問題のある機関だが無視はできない存在でもある。狡猾な組織だが交渉して優位に進める手はあまりあるほどある。

権威だけで良識と知恵のないコンサル会社は要らないと思う。何度も何度も調査団を派遣してくださるクライアントに対して大変申し訳ない思いでいっぱいである。

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