2010年9月23日木曜日

805:TORの重要性

2年前だったか、シャレで大学教授職に応募した。とは言え、プロポは最大限力を入れた。

Y国立大学の国際戦略担当というちょっと面白い教授職だったので、数年やってみようと思った。別に教授職に憧れたわけではないが、大学の国際化に非常に興味があったし、コンサルタントとして成果が出る自信はあったのだ。

書類選考を通り、最終面接。英語でのプレゼンだった。質疑応答に入ると試験官(4人だったかな)の代表が質疑応答は日本語にしますとおかしなことを云う。英語でプレゼンさせておいて日本語で質問か。まずここでがっかり。

質問もプレゼント内容とかTORに関係ない実にくだらないことを延々と聞く。今まで中国や韓国人の学生をアテンドしたことある?とか。官僚から教授になった方は、教授職は給与が非常に低いし今のあなたの給与の80%ですよとか言うし、埼玉からY市までは2時間半ですよとか、最悪の質問はプレゼンの中で使っていたTORの意味を教えてください、とのこと。

この辺からこの大学の国際化というのはまず実質無理だなと直感した。既に、たとえ受かっても行かないと決めた。それで、そのころからは応答も否定的になっていた。

そんなに給与が安いと生活できませんね、とかね。駄目だこりゃ!!

それにしても大学が国際化するために外部から公募で教授を選ぶのはいいが、既に出来レースなんじゃないかな。結果的には文系の評論家みたいな人が選ばれている。出来レースなら呼ばなきゃいいのにね。国際化が流行りだから便宜的に作った感じ、他校や世間に対するただのカッコつけなんだね。プロポの提案内容なんて関係なかったし、やる気はないらしい。2年経っても大した改革もなし。

今は行かなくて本当に良かったとホッとしている。行っていたら3人の子供たちの教育費は出ない。

さて、ここからが主題である。前置きがかなり長かった。

この国に来てまずおかしいなと思ったのは、水と衛生のSWAPを久々始めたのはいいが、JSRとかパフォーマンス調査などがTORなしに適当にやっていたということ。ドナーやNGOなどもいっぱいいるが、TORの必要性が出て来ない。1年半たって、やっとその必要性が議論されている。しかし、ドナーらもどのようなTORを作るか見当がつかないでいる。

そこで、世界的に見て唯一の成功事例のTORをさっきドナーやNGOなどと次官以下省関係者に送った。これで持続可能なJSRの難しさが分かるだろう。SIPを直ぐ作るから資金をドナーらに要求しているが、これもTORが弱い。10年ぐらいJSRを作り続けてやっとSIPができるのだ。以前作ったSIPも単なるプロジェクトのロングリスト。

まあ、英語も不自由でTORの意味を知らない教授連よりはましですけどね。TORのない国際戦略ってあるんですかね。100年経っても世界大学ランキングは100位ぐらいかな。失礼。

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