2010年9月19日日曜日

797:ロコ上院議員の名言

もう何年も前になるかと思うが、2005年かなあ、比国で調査した時、ビコールのナガ出身のロコ教育相が亡くなった。当時、有力な大統領候補だったが、汚職かなんかで辞職したのかな。

彼は非常に人望があって、亡くなったことに対して市民からお悔やみのメッセージが新聞に載っていた。中に忘れられない逸話があったのご紹介する。

恩返しはどうしたらいいのか?

彼曰く、「恩返しは恩を受けた人にすることが重要でなくて、同じような行為を他の人に対してすることが大切である。」

まさにクリスチャン的な発想だと思う。

僕も随分親には恩があるが、恩返しをしているかというと全く自信がない。既に自分にも子供たちがいて親として何ができるか考えているが、それに対して、子供たちが恩を感じる必要はないと感じている。自分の親もそうなんだろう。ロコ氏の言われることが、恩人(と言われる)の立場になって初めて分かるのだろうか。

世俗的な世の中では、ギブアンドテイクの発想で、ギブの何倍ものテイクを絶対に返してもらうことだけを考えている人もいる。

一昨年亡くなった母方のおばさんのお計らいで、43年前に千代田区の今川中学に越境できたが、何十年経っても見返りだけで生きていた方だった。数十年にもわたる詳細なメモを残していたと言っていた。お官の中に入れて一緒に燃やすらしい。多分、誰にこんな支援・援助をしたとかお金を払ったとか、ぞっとするような日記だろう。だから身内だけが泣いていて、親戚一同は悲しんだり昔の故人を偲ぶような雰囲気は全くなかった。寧ろ先に亡くなったひょうきんなおじさんの話でもちきりだった。僕も久々親戚縁者に会うことを楽しみで行った。おばさんも信心深い仏教徒だったらしいが、これも見返り信仰なんだろうかね。

明日は敬老の日だとのこと。

妻と3人の子供たちがわざわざ(というか喜んで)実家に行ってくれると言っていた。80歳を超えた両親もさぞうれしいことだろう。こういうことが親孝行なんだろうね。

まだ孫の誕生は遠い。

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