2009年6月12日金曜日

237:苦行から成道(じょうどう)へ

信仰ついでにあまり知らない仏教について追記する。海外では仏教について教えてと言われることがあるが、自分自身日本人でありながら何も知らない。ちょっと自分のためにお勉強してみた。

仏道を成就するの意味

仏教に関する話題の中でも、「成道(じょうどう)」という言葉を聞く機会は少ない。たとえば悟りを開くことを表わす言葉にも数種あり、その一つが「仏道を成就する」という意味の成道だという。

お釈迦さまが長年の苦行をやめ、菩提樹の下で瞑想して成道したのが12月8日のこと。

開かれた悟りとは

仏教の目的は成道、つまり悟りを開くこと。お釈迦さまも悟りを開くために、数々の厳しい修行を積んだ。しかしそのような苦行ではとうてい悟りに至ることはできないと知り、菩提樹の下で瞑想された。そして二十一日間の瞑想の後、ついに悟りを開かれ、お釈迦さまはしばらくその喜びを静かに味わっていたという。

ところがすぐにお釈迦さまの心の中には、悟りの内容を人に伝えるべきかどうかという迷いが生じた。ここで「悟りを開いたはずなのに、迷いを生じるのは変だ」という疑問が起こるかもしれない。しかしこの迷いには、二つの理由があったとされる。一つは、悟った内容があまりに難しく、人々はとても信じることができないだろうと思われたこと。もう一つは、その難解さのために自分勝手な解釈をされては、かえって人々を混乱させてしまうのではと思われたこと。

こうしたお釈迦さまの迷いを知った梵天や帝釈天などの神々が「是非お説き下さい」と懇願したので、お釈迦さまも心を決められたと伝えられている。この時の梵天による言葉が、大乗仏教のどの宗派も唱えている「願わくはこの功徳をもって普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に仏道を成ぜん」という法華経『化城喩品』の一節だという。

そうしてお釈迦さまは説法を始め、後には「知恵の宝庫」である膨大な経典が編纂されて、現代の私たちにまで伝えられたという。

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