2009年6月19日金曜日

250:「The Dead Girl」というすごい映画

最近はちょっと映画も低調で、いい映画に出会わなかったが、そう思ったとたんに秀作が登場である。

題名がちょっと不気味である。コーエン兄弟作品かと一瞬思ったがアメリカの女性監督だった。07年の映画祭でも賞を取っているという。

惨たらしい女性の殺人事件から始まり、過去に戻るようなスタイルで進んでいく。5つの物語から成るが殺人事件の謎解きとは関係ない。

一人目:殺害された女性死体の発見者(女性)
二人目:別の女性失踪者の妹
三人目:殺人者の妻
四人目:殺害された女性の母
五人目:殺害された女性本人

ちょっと分かりにくいが、5人の不幸な女性の希望のない人生を描いている。女性監督だけあってセリフにリアリティーがある。内容は省略するが、これでもかこれでもかというように、希望のない現実を突き付けてくる。

悲しい女性たちの現実を女性監督ならではの描き方で表現している。南アでは16歳以上で暴力、セックス、卑語、ヌードありという一番厳しい基準の映画である。16VSLNという。

現実の描き方が尋常で容赦ないところがすばらしい。夢と希望も重要だが、「現実はこうだ」とほっぺたを叩かれているようだ。

現実を無視したコンサルも失格かと久々反省した。

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