調査案件公示から少し事業のあらましが分かる。
まずザンベジ川だがアフリカ地域で第2番の大河川である。流域は120万方キロ。総事業延長は3,000キロで、
ザンビア:58%
モザンビーク:41%
マラウイ:1%
の割合である。マラウイはシレ川の上流31キロ、下流93キロのザンベジ川合流点までがモザンビークである。
調査検討項目は、
1.水文水理
2.建設コスト
3.ルート選定
4.市場分析
5.社会経済分析
6.EIA
7.段階開発案
などである。どれもこれも複雑で難解のように見える。
特に段階開発である。関連国で共同開発しコストを分け合うであろうが、それが難しい。
マラウイやザンビアの内陸国には利があるが、モザンビークはどうであろうか。マラウイの開発エリアはわずか全体の1%。シレ川とザンベジ川合流点下流が開発されればそれでいい。全体延長の約18%でいい。ザンビアは全体延長がほぼ完成しないと利がない。
建設コストと便益、段階開発案の選定は参加国全ての合意がなければ一歩も進まないし、あまり利がありえないモザンビークのコスト配分も難しい。
越境国際河川の典型的な問題が山積しそうだ。
堆砂も多そうだし、砂州の処理、雨季乾季の運航可能性と船舶の規模選定など興味深い。次は最終報告書を探してみよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿