2010年10月7日木曜日

840:アフリカで56歳を迎えた

海外開発コンサルタント人生も30年が経ち、日本時間の今日56歳を無事迎えた。アフリカと云うところが面白い。修道院生活だから楽しみはないが、出張前に書いてくれたカードも家族全員分あるし、プレゼントもあり、電話での会話もできた。今更御馳走もいらないので、気持ちのこもったお手紙やメール、電話で大満足である。

苦節30年という感じでもないが、あっという間だったね。28年間は妻と一緒だったし、24年前からは次々に子供たちが登場してきた。彼らももう大人だからね。

30年経ったらプロのコンサルになっていたというのが正直な気持ちである。職人と同じ感覚かな。何々で10年、さらに何々で10年、最後の10年で取りあえず自他ともに認めるプロか。それにしても熟練という重たい感じはしてないが、30年の経験や知見は馬鹿には出来ないだろうか。これで人に否定されたら悔しいが、敢えて何でも否定する輩がいることも確か。だから、そういう輩のことは気にしない。

55歳最後の仕事は、ドナーや省関係者に対するSWAP関連情報の提供と省に来た南アのコンサルとの面談だった。ドナーも口だけで評論家みたいな言動だから役に立たないので、支援することにした。南アのコンサルも省幹部から有力な情報が得られないので、結局僕が省から紹介され説明することになった。これでは省の広報担当だね。でも依頼されるっていいことだね。

30年経ってもフットワークの軽いコンサルなので、クライアントさんからの依頼や要請は誠実に行う。60歳前後になるとどうしても変なプライドが出てきて頑固おやじのようになる方が多い。特に権力主義にとりつかれた人は融通が効かない。コンサルとしては限界点に達している。

僕もいつになったら頑固おやじになるかと心配していたが、まだ軽いようだ。

56歳になっても取りあえず心身ともに健康で有難い。お金の実入りはよくないが、家族5人が取りあえず生存しているからまあいいか。80歳以上になった両親とも晩酌したりくだらない話ができる幸せも有難い。

仕事的には先行きは不透明だ。コンサルの将来はかなり厳しいと認識している。常に進化しなくてはニーズに追いつけない。しかし、援助がゼロになることはないのだから、ケセラセラで行こう。

以前も書いたが、一位指名を頂けるうちはいいが、三位指名とか不合格という知らせが入ればそろそろ潮時と思わなければいけない。そういう事態は全くないが、いずれクライアントの評価も下がるかもしれない。

そうなった時は、ブラザーアンドレのことを思えばいい。40年も下足番を続けても不平不満を言わない人格を見習うべきだ。

「人は道を行うものにて、職事の有無に変わり無きものなり。」

妻が新聞の切り抜きをデジカメで撮ってくれ送ってくれた、西郷さんのお言葉らしい。

0 件のコメント: