2014年1月7日火曜日

2009:プロジェクト事案の評価

この何年かは、プログラム管理のコンサルタントサービスに係っているが、業務上多くのプロジェクトの評価を当然することになる。

当然だが、日本のコンサルタント会社が実施した案件も評価対象となる。

できれば、いい評価結果を得たいと思っているが、常にそういう結果にならないこともある。

当地では、ある案件が日本のコンサルによって実施されたが、5月の段階ではいい成果を上げたと思っていた。事例紹介や報告書、現地調査からはネガティブな評価結果は出ていなかった。

あれから半年ちょっと。

いろいろな周辺情報が入ってくると、報告書や担当者・関係者が示していなかったネガティブな事項が散見されるようになった。

日本のコンサルといっても、ピンからキリ。会社の総合的な実力、調査団の構成員による個別な実力があり、一概には言えないが、概ね無難に熟しているケースは多い。会社的に、不都合が生じてもクライアントに謝って会社持ち出しで何とか切り抜ける豪快な会社も存在する。Y社がこういう手法が得意。あれでよく成り立っているかが不思議だ。

当方の立場は中央政府にあるので、プロジェクト現場である州政府の力量の違いや各州で実施した各国際機関やNGOの支援状況の違いによる成果の違いも評価する。そういう評価を半年やってきて、ついに日本のコンサルのチョンボも明らかになってしまった。残念なことでもあるが、公正な評価を行っているので結果を受け入れざるを得ない。

何が問題だったか?

一言でいえば、プロジェクトを政策や戦略、プログラム管理に準じないで実施したことだ。独自に行った事情は不明で、これから調査する。係ったコンサルの言い訳もあろう。しかし、クライアントにまでミスリードした報告書はちょっと受け入れがたい。どう処理しましょうかね。

今その対応策を考えている。

Nobody is perfect.

というけどねえ。こういう事例は隣国でもありましたねえ。地下水開発を主たる事業とするコンサルによくありがちな事例なんですね。土木屋さんじゃないことが理由かな。理系でも、地下水開発屋さんは理学部鉱山学科とかの地質屋さんが多いんですね。地質屋さんは、了見が狭いという欠点があることが多い。開発政策、戦略、プログラム管理といった上位に沿わないで進んじゃうことがあるのかね。独りよがり。土木屋とはかなりアプローチが違うんですねえ。計画するという概念がない。ただ、掘るだけ。あとはどうでもいい。

マクロな土木専攻で本当に良かったと、国際開発管理コンサルタントとして、つくづく思う今日この頃です。

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