2009年7月9日木曜日

291:Top-downとBottom-upのキャパビリ実践

開発途上国では概ねトップダウンによって組織が動いている(ように見える)。従って最高位に居られる方に働きかければいいかというとそうでもない。

トップにおられる(例えば大臣、事務次官、局長クラスだったり)方はやはり信頼する特定の部下がいる。コンサルとして組織全体を動かすことはことは難しいが、上から下までの命令系統を察知し、適宜下からも働きかけることが重要なことになる。

最高位の考えや思いをさりげなく信頼されている部下(副局長、部長、課長クラス、さらにチーフクラスまで)に追加情報として伝えておく。どこでどう間違うか、あるいはサボタージュされるか心配だからである。

この作業が中々大変である。自分がそう考えるという段階まで理解度を上げてくれればしめたものである。

時どき数段階飛び越えて優秀なチーフクラスが局長に最も信頼されている場合もあり組織内の人脈は複雑である。通常の公式協議だけでなく日ごろのあいさつや雑談がここで活きてくる。

変な言い方だが、ボトムアップやトップダウンの両面でで多少のアイデアを差し上げて各自が自分の考えにしてもらえば幸いと考えている。

この数カ月は挨拶と雑談が主だったが、いよいよ協議や交渉・調停ごとまで話の内容が熟してきた。アウェーからホームへの段階に入ってきたか。こういう信頼関係が築けるのがコンサルの醍醐味であり病みつきになってしまう原因でもある。

当地の方々は意外とWBやAfDBの内部資料を全く持っていないので適宜差し上げている。当然トップからボトムまで。こうして上から下まで主要な関係者の共通認識と協働作業意識を高めていただく。

今日は黒ビールで乾杯だ。

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