海外の調査計画案件ではいつものことであるが、3月経っていよいよ報告書の作成に入っている。
3カ月で資料も何千ページになったか。いくつ資料があるか数えられないほどだ。以前だとハードコピーやオリジナル資料しかなかったが、今はご存知のようにPDF、ワードなど様々な電子媒体がある。前頁読んだわけではないが、ほぼ内容の概略は把握した。
ジグソーパズルでいえば、部分部分で多少の広がりができ、さらにそれぞれのまとまった集合間の関連性が見えてきた感じか。
ある地域のある国の水資源という壮大なジグソーパズルである。
資料も大量だが、作成された年代や作成者も全く様々だし、信ぴょう性も必ずしも高くはないことがある。違った資料である事象で矛盾することもあり、整合性のとれたデータも少ない。いつも緊張しながら武者震いしながら進んでいく。50代過ぎてもちっとも変わらない作業プロセスだ。
何十年前だと団長は、目次を作って団内外の調整して指示するだけで良かったが、最近は団長でも業務調整も多々あり、専門家としての任務もあり大変だ。以前、団長だけでなく二つの専門を持ったことがあるが、それはそれは大変だった。指示してやらせる若手がいないのだ。団塊世代以後の世代のつらいところだ。いつになっても補助員はパソコンしかない。情けない状況だが、修行にはなる。
今は洪水ハイドログラフでいえばピーク前の段階であるが、あと2週間もすれば最盛期に入り、その後2週間で洪水の終焉をむかえることとなる(はずだ)。危機的な状況もいつもあり多少パニックになったこともあるが、何とかソフトランドする快感と安ど感はいつ味わっても楽しい。
最初から100点は目指さない。まずは60点、少し余裕で70点、最終的には85点ぐらいか。勿論これは自分自身の採点だ。クライアントの採点は勿論それ以上を期待するし絶対的な使命である。
最近の水資源も管理計画という難問を抱えてどこの国際機関も往生している。水資源開発と管理は国や地域で全く事情が違うし両者のバランスがとても重要である。そうした更なる複雑なジグソーパズルを解くのは至難の業である。
ずっと土日の作業が続いていたが、これからはちょっと夜の映画も楽しめないか。海外出張を無事終え、ビジネスクラスでワインを楽しみ、成田空港に着陸し、帰途に向かう。行きもいいが、帰りはもっと格別である。
成田まで空路も様々で面白い。特に面白かったのは北京からのイラン航空。長崎あたりから入り、瀬戸内海を眼下に見ながら紀伊半島、名古屋、静岡と進む。日本の自然の豊かさを思い知らされる。
水というジグソーパズルも「ポテンシャルと利用」という関係で見ないと事実が見えないので要注意だ。
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