2010年11月16日火曜日

928:水行政についていよいよコメントか!

当地南部アフリカに来て既に1年半が過ぎた。早いものだ。

赴任当初、着いて二日目にハンドポンプ付き深井戸の瑕疵検査に同行した。着いて右も左も分からない状況だった。20数か所の新規井戸設置地点を見た。建設して2年しかたっていないのに、半数以上が盗難によって利用不可のままだった。おかしな話だ。

設置したコンサルとコントラクターは、住民の維持管理体制を非難するだけだった。それにしてもねえ、盗難防止策はなかったのだろうか、また、盗難されるような場所に設置されているのも疑問の一つだった。建設後の維持管理体制強化に関しては、係っているコンサルからは何の説明もなかった。彼らは作るだけか。

それから徐々に水セクター全体を調査し、村落給水の維持管理問題の深刻さを思い知った。既に10年以上前からO&Mの問題があるのにコンサルは問題提議しなかったのだろうか、訝しく思った。

そこで、井戸の新設、リハビリ、大規模化した村落、O&M強化などの案件を総合的に進める案件形成を進めた。

さらに、水政策、IWRM、SWAPなどの水行政に係る諸問題を検討し、これまでに至っている。今までは中々実態を精査するチャンスがなかったので、水行政の改善に係る提言は控えていた。思い付きで水省を非難することは得策ではないし、問題点の考察が十分でなく、現実的な改善案が見いだせなかったのだ。兎に角、情報が不足していた。

今回3回目だが、省の活動に深く静かに係ることで、はっきり提言する自信が出てきた。それを今回書いてみようと思う。確証がないと何も言えない臆病な性格なのだ。

まだ中間報告書だからざっくり書くが、来年の最終報告書には水管理体制への提言をする覚悟ができた。

コンサルとして30年やっているが、水行政に対して具体の提言するのは初めてである。

力不足もあろうが、しっかり現実を見据えて書くことにしたい。勿論、プログラム管理の実践も進めたい。省幹部の期待もあるしね。

来年の再赴任が益々面白くなってきた。まだ中間報告書も書いていないのだが、最後の落とし所が見えないと中間の意味がない。

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