2010年11月28日日曜日

954:「ながい坂」を読み終えた

「ながい坂」を読み終えた

雨期に入った南部アフリカだが、今日は快晴と云えるだろう。明日も快晴であってほしい。ヨハネスまで機上から河川の状況を見たいからだ。ザンベジ河の様子も気になる。

朝は3ヵ月半食べ続けたスパニッシュオムレツを食べる。栄養価だけは高いが、スパニッシュオムレツはやはりメキシコ暮らしが長かった妻の方が断然うまい。

さて、報告書を書く前に山本周五郎の「ながい坂」の上巻を読み終えていたが、帰国前日にやっと下巻を読み終えた。

妻が治水工事に関する内容らしいと思い、わざわざ国際小包で送ってくれたものだ。日ごろ時代小説は殆ど読まないが、日本人としてのある種の感性を思い出すには丁度いいお話だった。サラリーマンの一生とも通じるね。立身出世という価値観が当たり前の昭和の時代を彷彿させる。通俗的で、ダイナミックな世界観は残念ながら見いだせないが、最後まで読んだということは結果的には面白かったということだ。

現代だったら、親父の時代のようだなあ、とも思った。

戦後すぐから、直営で土木事業を精力的にやっていた親父のエンジニア人生も似ているね。バブルが崩壊する直前に定年で退職し、今は年金で元気で暮らしている彼の話を聞いていると話がだぶってくる。仕事って上司に恵まれるかも重要なポイントだ。

風邪もすっかり直り、明日からの帰国行程も準備万端だ。

立身出世ではない、ながい坂もまだまだ続く。ただし、特定の組織内での活動ではないので、ダイナミックな世界観が必要だし、末席に位置するという意識がないといけない。

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