2013年5月30日木曜日

1591:困った新事実

色んな案件に係っていると、調査の前提条件が崩れてしまうことがある。実際は、崩れないように対応するのでいいのだが、そういう例はかなりある。

昔は有望案件をコンサルが精力的に事前に調査して案件形成が行われ、順当に案件が進む。これが常識的なプロジェクトの流れだった。

最近は、コンサルが持ち出しで案件形成したり、商社やゼネコンの情報でコンサルが案件形成することがほとんどない。相手国政府が直接要請したり、専門家が支援して有望案件をあげてくるようになっている。実際どうかは確認していないが、傾向としてはそうだ。

さて、僕が対応した事例を少しあげてみよう。

1.FFWS導入のFS:これは長期専門家さんが成果として案件形成したプロジェクトで、対象国では初めてのFFWS案件。意味深いが、現地に行ってみると問題のダム貯水池の直上流に大規模貯水池が工事中。FFWSを導入する意味がなくなっていた。そこで団長と一緒に妙案を考え、乗り切った。具体は言えない。

2.東南アジア某国の地方都市の水資源開発案件:事前で行ってみると、すでにオランダ政府がMPを実施中。TORは100%バッティング。本格は、オ国の調査終了後検討とした。

3.太平洋州某国で、都市給水水源開発の要請で行った。新規水源の地主がゼネコン社長と分かり環境影響上の評価も低く、支援は中止。

まだまだ、事例はあるが、この辺にする。

今係っている案件でも、新事実が続々と出てくる。困ったことだが、解決策はすでに考えた。困ったことを良き教訓にして、優れた実践につなげる立場だからだ。案件形成も要請されているが、後でコンサルさんが困らないようにしましょう。

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